一週間前くらいに近くの梅林で梅の花が咲き出しました。例年よりも早いような気がします。そして春そのものも。そんな訳で、探梅や春近しといった気分を中心に句を詠んでみました。写真は、上村松園描く「娘」
春近し酒は二合半(こなから)日向燗
階(きざはし)を登れば玉砂利初詣
山茶花や静けさの中散華せり
煩悩のいまだ尽きざる寒九かな
春信や梅散らしたる裾模様
寒弾やユモレスク弾く冷たき手
寒見舞親しき友の笑顔かな
熱燗や昔の夢を忘れ果て
冬ごもり辞してみやこを呑み歩き
埋み火の灰にも残る恋心
梅探る心の中はモーツアルト