草若葉

シニアの俳句日記
 ~日々の俳句あり俳句談義あり、そして
折々の句会も

新若葉 皐月例会 コメント完了 本稿を最終版と致します。

2023-05-02 | Weblog

 例会ご参加の皆様

 5月7日 記: 季節の移り変わり早いもので、早々に五月を迎えました。来たる5月7日に皐月の例会を行います。5月6日が今年の立夏の日になります。すがすがしい初夏の句を期待いたします。投句要領は5句投句で従来通りです。尚、投句のフォントは本ブログ投稿欄の上部にあるフォント指定に従ってください。句は「ゴシック」、コメントは「明朝体」、フォントの大きさは「3 (16px)」でお願い致します。パソコンからのコピペはご遠慮下さい。その後に続く投稿文がコピペのフォントを踏襲する場合があります。最終的には幹事が綺麗に整理いたします。「皐月の会」の担当は小河原です。

 5月8日 記: 投稿が完了いたしました。コメントを記載してください。

 5月9日 記: コメントが全て完了いたしました。これを以て五月の例会を完了いたします。尚、最終盤は幹事側でフォントの修正を行いました。改行及びフォンと大きさなど、見やすくなるように変更を加えております。ご意見があればお聞かせください。

楽しい数日を過ごすことが出来ました。参加者六人とも個性のある俳句が一堂に会し勉強になりました。来月の会を楽しみにしております。皆様さまご苦労様でした! 小河原記

 

<紘子>

五月晴れあまねく老いの窓辺にも

 ・お一人づつの住環境でしょうか?「あまねく」との措辞に五月晴れの日が明るく 射し込む様子が見えます。(たろう)

  ・清々しい五月晴れ、真っ青な空、心地よい風、澄んだ空気、それらはこの太陽の下で、この恵は全ての生きとし生きるものに届く。この老いを迎えた我にも。作 者の感動が伝わってきます。(龍峰)

まろびつつ五月の風に染まりけり

 ・人生の転移・転変に遭遇しながらも、五月の自然の素晴らしさに染まって、元気を取り戻していく。お互いに頑張りましょう! (九分九厘)

 ・自然の風と人生の風が交差することが、多々あるようです。霧島昇の「旅の夜風」を思い出しました。(葉有露)

 ・素直にこの句を頂戴しました。奈良は飛火野の青々した芝生の上に寝転がって、心も体も清々しい五月の風に染まるようだ。心地よい気持ちを感じさせる一句です!(ゆらぎ)

大いなる命吹きあぐ梅若葉

袋角触れし思い出奈良遠

 ・奈良と云えば今の時季は鹿の角が生え変わる季節です。「その思い出も遠くなってしまった。」との哀切です。(たろう)

夫偲ぶ薔薇いきいきと育てたる

 

<九分九厘>

若葉風その色青く肺の底

 ・みどり為す新緑の若葉風です。思わずその清々しい空気を肺の底まで吸い込みたくなり、その心情が良く見えます。(たろう)

 ・いかにも生々とした若緑を揺るがす風、思いっきり吸い込めば肺の底まで清々しさが満ち溢れる。作者の初夏の賛歌が聞こえてきます。(龍峰)

身の丈に風靡せし鉄線の花

柿若葉いよよ盛んに空狭し

 ・部屋の窓のすぐそこに、梅ですが若葉が溢れ、共感します。(紘子)

鯉のぼり洗濯物と同じ竿

 ・若い頃は子どもたちのために大きな鯉のぼりを上げていたが、今はもう老夫婦二人なので、小さな鯉のぼりを物干し竿に挿している。人間味に溢れ、ユーモアとペーソスを感じさせる一句です!派手なところはないが、しみじみとした味わいを感じさせてくれます。(ゆらぎ)

衣替え時にあらずと老二人

 ・早くも立夏を迎えましたが、今年は更に天候不順であり、肌寒い事も?衣更えは未だ「その時にあらず」との二人です。(たろう)

 ・小生今回似た句を詠んでいました。「米寿の身衣更えとてゆるゆると」(葉有露)

 

<ゆらぎ>

ようやくに慶雲応輝夏きざす

 ・慶雲応輝! 今年こそは活気のある日本になって欲しいものです。株の買い増しでもしましょうか。(九分九厘)

 ・天候不順な春も通り過ぎ、漸く何もかも光輝く夏を迎えました。慶雲(瑞雲とも)が来たり、まさに輝きを増して居ます。中国の古代皇帝の替わる時の故事に因む、目出度さです。(たろう)


窓の外心晴れ晴れ青嵐

 ・外には荒々しい風が緑を揺さぶっている。その光景を見ていると、なぜか青年の 時の粗削りな振る舞いを想起させ、憂さも吹き飛ばしてくれる。初夏を迎えた作者の喜びが伝わってきます。(龍峰)
  
花は咲き鳥も歌える聖五月

 ・新緑の爽やかな日となりました。花は咲き鳥達もこの初夏の爽やかさを謳歌して いますね!!。(たろう)

曳白に開け暮れし夜の白牡丹

 ・「白」の意味する多義性が、少ない文字数の中に語られています。いいですね!(九分九厘)

鯛ちらし山葵菜おひたし夏浅し

 ・さわやかなご馳走に、夏の入りを思いました。(紘子)

 ・この季節のくれる数々の御馳走に、あずかりました。(葉有露)

 

<龍峰>

魂ふるへる祐三の絵や街薄暑

 ・祐三の絵と季語の街薄暑の取り合わせがとてもいいです。(九分九厘) 

 ・彼の有名な「佐伯祐三の展覧会」を見学に行かれた様ですね?魂がふるえるよう な感動であったようです。「街薄暑」との季語がリアルに効いています。(たろう)

背くらべの唄よぎりをり笹粽

 ・田舎に居た子供の頃は、粽用の熊笹の若い葉を採りのに良く山に入って居りました。♪粽食べ食べ兄さんが、計って呉れた背いの丈♫(たろう)

口論の一段落す柏餅

 ・なぜか、キッパリさっぱり致しました。(紘子)

 ・口論の口中の渋さと柏餅の甘さ,対比の極み。(葉有露)

 ・仲のよい老夫婦が、たわいもないことで言い争って、そして”それもそうだね”と互いの考え方を認め合う。”それでは お茶を淹れまししょうかおじいさん・・・”との声に誘われ柏餅を食らう。穏やかで平和な家庭の様子が伺えます。(ゆらぎ)

ツタンカーメンてふ豌豆の飯かな

 ・解釈がむずかしいです。解説をお願いします(九分九厘)

 ・昨秋妻が友人から豌豆の種を貰った。その名が「ツタンカーメン」。豆は春に成長し、緑色のさやがやがて紫色になって熟す。早速豆ごはんを炊いた。飯は薄く紫色がかって旨かった。(龍峰)

葱坊主小僧ふたりに語りかけ

 ・小僧が「ふたり」のその裏は、何を意味するのですか(九分九厘)

 ・葱坊主の横に小ぶりの葱坊主二つ。葱坊主がやや傾き小ぶりの坊主に、まるで話 かけている、風情。単純に実写です。(龍峰)

 

<かつらたろう>

木洩れ日の木蔭に白く花うばら

 ・木漏れ日の色と花うばらの白が交錯して眼に映ってきます。動きのある綺麗な句ですね。(九分九厘)

葉の裏の白さも見せて風薫る

 ・白という言葉が葉の緑を鮮やかに!(紘子) 

 ・我が家の2階から大学の構内が見えます。そこの木々が同じ風景をみせていま す。(葉有露)

荷風忌や祇園の路地を徘徊す

 ・永井荷風は大正の初め、京都の祇園に遊んでいます。藝妓さんにも目を惹かれたことでしょう。そのことを思い出し、詠み手も祇園に遊びに行ったかもしれません。荷風と祇園 両方の思い出が詠み手の心に浮かんだことでしょう。余談ですが、荷風忌は晩春の季語です。忌日は四月三十日。(ゆらぎ)

父母在りてこその今日とや子供の日 

竹皮を脱ぐや黒々天に届(つ)く

 ・筍はあっという間に、皮を落として若竹に成長する。「黒々届く」にその力強い生命力とスピードを感じます。(龍峰)

 

<葉有露>

夏来たる山眼前にせまりきて 

 ・山登りが好きな作者! さて今年こそもう一度再挑戦されたら如何でしょう。(九分九厘)

 ・神戸在住であれば、六甲の山並みを眼前に眺めながら、夏山に思いを馳せて居られるのですね?その心情が垣間見えます。(たろう)

夏に入り山雲を背に伸びざかり

 ・夏に、湧く雲に、夏山の力強さが共鳴していて、爽快です。(紘子)

川根茶は川の流れに香をのせて

 ・日本三大銘茶の一つ、川根茶。その馥郁たる香りは大井川の流れにのって届く。何と幸せな心地に作者はなられたことでしょう。(龍峰)

 ・川、川 香((か)と、「か)の音が三音並び、リズミカルで気持ちがよくなります。龍峰さんも、書かれているように緑茶の香りが手元に届く。私も、同じように幸せな気分を感じます。 (ゆらぎ)

衣更え制服の白時はこび

・女性の夏の制服には、涼やかな白を使う事が多いいですね?衣更えを行ったその制服を見て、(時はこび・・夏が来たんだ)との思いを強くする作者です。(たろう) 

更衣温故知新をかみしめて

 

                     以上

 

 

 

 

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