草若葉

シニアの俳句日記
 ~日々の俳句あり俳句談義あり、そして
折々の句会も

今日の俳句/落ち葉(ゆらぎ)

2015-11-26 | Weblog
句会で詠んだ句もふくめて駄句・拙句ご覧に供します。多分に遊び心の句も。固め打ちのようになり、申し訳ありません。ご叱責、ご指導の程お願い申し上げます。


 土と化すアポトーシスの朽葉かな

 落ち葉踏み君と歩めば暮れなずむ

 祇王寺に落ち葉踏みゆく冬ぬくし

 忘れめや飛火野に見し冬の月

 柿落葉深吉野に踏む君の跡

 落ち葉降るほろびしものの懐かしく



 小雨降る道修町歩めば神農祭

 風呂吹きの湯気の向こうに母の影

 ぶり大根厨の中の弾む声

 風流といふことのあり牡丹焚く


(初冬の神楽坂風景、銀座風景)

     

 冬灯し縄のれんなを守り継ぐ
    ~神楽坂にあるこの酒亭。代は変われど今もなを健在なり。「酒」編集長佐々木久子も愛した店。

 エトランゼ溢るる銀座暮早し


 小さき手と老いの手にある木の実かな 

 しぐる日は法華経静かに写しおり


(伏見・石峰寺の羅漢に想う)・・・龍峰さまの羅漢さんの句に唱和させていただきました。写真は京都白川通りにある橋本関雪邸のもの。

          

 ころげ落つ羅漢の膝の栗の毬

 落葉落つ羅漢手を拍ちをどり出づ

 冬日和石の羅漢を友として

 石の羅漢泰然たりし紅葉散る


(そう言えば笠智衆/山田太一の「冬構え」という映画がありました)

 モノクロの写真に切り撮る冬構

               

 冬構ウイスキーをも温めて

 冬構日本経済いかならむ

 月冴ゆる瑠璃色地球歌いをり

 

 
 
コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今日の俳句/秋惜む(龍峰)

2015-11-14 | Weblog


11月初めの晩秋の一日、京都の深草にある「隠れた名刹」と言われる石峰寺を訪ねた。ここは伊藤若冲ゆかりの寺で有名であるが、もう一つ、寺の裏山の五百羅漢様でまた有名なのである。畏敬の盟友の話を聞き、五百羅漢に逢いたくなり訪ねた次第。若冲が下絵を描き、石工が彫った五百体以上の羅漢が、今でも竹藪の中に300年の風雪に耐え、三々五々、思い思いの姿でおはす。これまでに多くの俳人、歌人が訪れている。



  竹林の奥の羅漢や秋惜む
  木漏れ日の羅漢まぶしや秋日差し
  竹林の目つむる羅漢鵙の声

  立膝にほおづえ羅漢暮れの秋
  三百年ふける瞑想羅漢秋
  半眼の羅漢の顔に落葉降る

 

  座禅組む羅漢の肩に木の実降る
  説法にいねぶる羅漢秋深し
  文殊菩薩脇に釈迦おはす照紅葉 
コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする