草若葉

シニアの俳句日記
 ~日々の俳句あり俳句談義あり、そして
折々の句会も

今日の俳句 金魚 / 九分九厘

2022-08-27 | Weblog

         

 俳句は私の日誌みたいなものです。同じような日常が毎日続きますが、その中で生きている自分を「言葉」で表現するのに俳句は便利なものです。その時に咲いている花などを取り上げて、己を言葉で表すべく、俳句に身をあづけることになります。所詮、自分を美化したり揶揄したりしているのでしょう。

 このコロナ禍の八月末、訪れてきたのが睡蓮の花。これが睡蓮鉢に清々しく生気をもたらしてくれます。太陽があがると満開となり、午後の夕暮れには次第に花びらをしぼめていきます。それから、かれこれ20年近く60センチ水槽で金魚を飼っていますが、最近は水替えや餌やリを忘れてしまうことが多くなりました。生き物を飼うのはそろそろ止めねばなりません。今回は断片的ですが、私の日常を詠んでみます。

 

    浮き沈む金魚と私ふたつで一つ

     睡蓮やモネのラブラブ訪れり

    夏草に散歩の道を譲りけり

    遅咲きで花も小ぶりか百日紅

    秋暑しドップラーサイレン耳の底

    ばね指の痛みに注射敬老の日

    コーヒ豆価格上がりつ天高し

    秋鯖や出刃の片刃に人の知恵

    2キロ先七回裏の花火かな

                      以上

   

 

 

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今日の俳句:秋の蝉・葉有露

2022-08-17 | Weblog

  前線が日本列島に居座り、季節感がおかしくなりそうです。俳句教室では、兼題が正確に出されますが、日々の生活実感とあわず困惑しています。

  俳句教室兼題:: 秋の蝉・流星・芙蓉

               午前五時律儀に仕事秋の蝉

  ・秋の蝉殻に行方を問ふてみる

  ・秋の蝉今の舞台が終の日か

  ・帰還せし流星土産謎に満ち

  ・酔芙蓉化粧鮮やか日暮れまで

  ・芙蓉見るその出会いにて別れたり

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今日の俳句 花火/龍峰

2022-08-10 | Weblog
 
            長岡大花火大会
 
 
8月2日の夜、長岡の日本三大花火大会に出かけた。
折からのコロナ感染流行最盛期ではあったが、待ちに待った3年ぶりの大花火大会の誘惑に負け、一方ではコロナなんぞに負けてたまるかと、老いのカラ元気にムチ打って出かけた次第。本日現在発熱などはなく、クリア出来たかと。
 
長岡の大花火は古く、明治11年に花火350発上げられたのが始まりとか。戦後、大空襲からの復興をねがい、今日の花火大会が始まった。
長岡と言えば、上杉謙信に始まり、幕末の河合継之助の活躍、小林虎三郎の「米百俵」「食えないからこそ教育」は余りにも有名。また山本五十六も旧長岡藩士の六男として生まれた。他に多くの偉人が巣立っている。
 
花火大会は滔々と流れる信濃川、広大な河川敷を会場に、夜も更けかかるころから2時間、息つく間もなくスターマインなどの大玉の花火が連続で打ち上げられた。又川にかかる橋を舞台に壮大な仕掛け花火でナイヤガラの滝が出現した。
大観衆は一夜の一大ページェントに酔いしれた。
 注)スターマインとは連続発射の大型花火
 
    夏の夜に大輪重ぬ歓の声
    七色の花火広ごる信濃川
    息を呑む乱れ打ちなる揚げ花火
    川風のほほに次なる花火待つ
 
    スターマインや真昼をつくる大花火
    尺玉の花火越後を轟かす
    炸裂音連なる花火頭の上
    残像の残る静寂大花火
    信濃橋や仕掛け花火のナイヤガラ
 
    人豊かなる長岡や花火重し
    五十六と虎三郎や揚げ花火
    花火師とライト振れあふフイナーレは
    揚げ花火消えて夜深き越後かな
     
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今日の俳句 桔梗/ゆらぎ

2022-08-03 | Weblog
  九分九厘さんにならって、花の名前で句を詠んでみました。

 廬山寺に桔梗(きちこう)をみるいとをかし
  京都は上京区にある廬山寺は紫式部ゆかりの地。『源氏物語』は、ここで       執筆されました。

 桔梗や永遠の愛喜雨の降る
   桔梗の花言葉(永遠の愛)にかけた。

 白桔梗百済観音宙(そら)のなか

 桔梗白し国葬なんぞ知らぬこと
   桔梗の花言葉は誠実とのことであるが、正直というのもある。
   己に正直に言うと、今回の「国葬」はいかがなものかと思う。

  このように詠んできて顧みるに、のんびりと花の句など詠んでいていい  のかと内心忸怩たるものがある。そう思って、時事句を一句詠みました。

 ウクライナ今は夏春はいつの日に

 老年やかき氷みる三尺寝

 三尺寝するいとまなく雨滴る

 風の道三尺寝して虞美人草
  ~白い花の花言葉は、「眠り」

 夏のよそ愛酒楽酔わが人生


 駄句ばかりで失礼しました。わが俳句人生を振り返れば、初めてまもない頃,”いかなごのたいたんもろて春やわあ”、と自由闊達な句を詠んでいました。
ああ、あの頃に戻りたい。
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