草若葉

シニアの俳句日記
 ~日々の俳句あり俳句談義あり、そして
折々の句会も

今日の俳句 / 猪垣 (四捨五入)

2010-10-28 | Weblog
役終へし猪垣いまだ構へをり
猪垣の石それぞれに思ひ込め
猪垣の匠のこころ常しなへ

秋深し森に埋もれる旧街道
人気なき旧街道や後の月

薄き茶を汲みて独りの十三夜
空毬を蹴飛ばしてみる山の秋
飛び入りの碧眼痩駆や宮相撲

十月の句会の兼題に猪垣が出されました。インターネットで調べたところ、丹波に猪垣が残っているとのことでしたので、実物を見ようと出かけました。あちこちで聞きまわり、やっとたどり着いたのが写真のものです。土地の古老のいわく、猪はこの程度の石垣(1.2メートルほどの高さ)は飛び越えるそうです。現在は電気柵がひろく採用されていますが、猪は一度感電すると、近寄らなくなるそうです。
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今日の俳句/黄菊 ( さゆり )

2010-10-23 | Weblog
  黄菊咲く眩しきまでの明りかな

  天高し踊る十指のギタリスト

  真直ぐな枝をすいすい吾亦紅

  石庭の石一つづつ秋深む

  燃え尽きて棒となりたる曼珠沙華


十月芒の会 五句出句

  異国へと赴任する子や後の月
  子を連れて夕餉を漁る六甲の猪
  濯ぎもの干す足元を飛蝗とぶ
  遡上する魚影ひたひた水の秋
  声明を和する里人秋深し



狭庭に今年も黄菊が咲き、辺りを明るくしています。
前回に詠んだ曼珠紗華は今は棒のようになって残っています。
これから、棒の傍から帯状の緑の葉が出てくるそうです。
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今日の俳句/野わけ(龍峰)

2010-10-15 | Weblog
  黒雲の未だ残れる野わけ後
  アトリエの窓を叩ける野わけかな
  夕空へ吸い込まれ飛ぶ去ぬつばめ
  
  舞い降りるおはぐろとんぼ水の石
  朝まだき瀬音近き真葛原
  山里の稲の葉づれのまわり道

秋酣である。少し以前になるが台風めいた風が吹いて一挙に秋めいた。今年は夏から冬になるのかと思っていたが、やはり秋は来た。だが、彼岸花も紅葉もコスモスもみな遅れている。より自然の観察が大事なんだと自分に言い聞かせる日々である。
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今日の俳句/曼珠紗華 ( さゆり )

2010-10-10 | Weblog
 曼珠沙華花は小ぶりの小学校

 雨滴光る宝冠の如曼珠沙華

 初紅葉ひと本目立つ登山口

 戸開けると吹き入る風のやや寒し

 やや寒や熱き紅茶を入れましょか

 どの道も金木犀の香り満つ

    
俳句を始めたころ曼珠沙華を探しに車で遠くの田圃まで行き、帰ってきたら家のすぐ傍の小学校の入口に咲いていた事を思い出しました。それからは、いつも小学校に咲く曼珠紗華が咲くのを楽しみにしています。、今年は何だか小さくて、背丈が低いように感じました。
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今日の俳句 / さんま (九分九厘)

2010-10-06 | Weblog
今日だけの早寝早起き敬老日
焼きさんま年毎想ふ詩のありて

ひと雨にほっと一息秋の翳
そっとくる小さな秋は風の中
古寺の甍に臥せし月の影

立ち上がる句会をめでて竹の春

あれよあれよという間に10月に入った。本屋を覗くと来年の手帳を売っているのには驚いた。尖閣諸島の問題、検察の東京対大阪の喧嘩、小沢一郎の強制起訴、なにかと世相は騒がしい。俳句は難しいが、川柳ならいくらでも浮かんでくるようだ。兎も角、涼しくなってきた。朝などは一寸肌寒いが、まさか炬燵を出そうなんて言わずに今年の冬は省エネに徹してみよう。
                       以上
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