草若葉

シニアの俳句日記
 ~日々の俳句あり俳句談義あり、そして
折々の句会も

今日の俳句:春の暮れ(葉有露)

2021-04-28 | Weblog
 晩春から初夏へ向かっていて、緑の勢いが生命力の象徴の
ように感じられます。
 俳句教室での兼題は3月上旬に貰って、投句は4月中旬でした。
春を待つ気持ちで始まり、春の盛りに出来上がった俳句で、今の
季節感からづれています、悪しからずご了承ください。

「俳句教室にて」 兼題: 燕・春の宵・チューリップ

 ・燕の子その生きんとす親やよりも
 ・つばくらめ命をつなぐ口と口
 ・春の宵行きたくもありそれもなし
 ・春の暮れ何事かあらん何もなし
 ・チューリップ夢の国々見せてくれ

 「夙川近辺」
 ・幼少と中高大と春と春
 ・保育児の連なりたるや春の行く

 夙川の川沿いを挟んで、南から北へ保育園、幼稚園から
 大学まで揃っていて、朝夕通学の学生で賑わいます。
 老人はそれを眺めるのみです。
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今日の俳句 春夜/龍峰

2021-04-20 | Weblog

       病窓より神戸三宮・須磨方面

3月中旬、頸動脈開削手術で10日間入院した。生まれて初めての全身麻酔、朝9時より手術が始まり、終わったのが午後3時、麻酔から覚めたのが、さらに1時間後のICUだった。麻酔が効いていた7時間は、暗黒の世界か、全くの空白。人間の意識の危さを感じつつ、この空白の時間、自分の魂はどこを彷徨っていたのかとふと思った。かなり破調の句を詠んだ。

    予備検おへ明日のオペ待つ春の夕
    オペ待つは竹林に身置くごと春夜
    一瞬に無の七時間春夢見ず
    六時間のオペは一睡花の雲

    何のあらがひなく春夜の底死とや
    吾が魂のいずこ彷徨ふ春の闇
    目覚むるは医師のひと声涙つぶ
    気がつけばああ生きている夕朧
    暗黒よりもどり生きてる見え聞こゆ

    傷の痛み八十歳(やそとせ)の業山笑ふ
    春日差し傷の治りは日にち薬
    腫ものに触れば気疎し春愁ひ
    退院の海山まぶし春の風
    

   
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今日の俳句 菜の花(ゆらぎ)

2021-04-10 | Weblog
何かテーマを決めて詠むつもりでしたが、いろいろな句が入り交じって乱れ打ちになってしまいました。ご容赦ください。


生かされて生きる幸せ桜南風(さくらまじ)

 「桜南風」とは、広島などで桜の咲く頃、南からそよそよ吹いてくる暖かい風をいいます。

老いの恋色はこれ空花筏

 「色はこれ空」・・・色即是空のことです。

「夜の夢」歌いこなせず花の果(はて)

 シューベルトの「夜と夢」という歌は、シンプルな旋律ですが、歌いこなすのは容易ではありません。息継ぎ(ブレス)するのに長い時間歌い続けねばなりません。



菜の花や海は明るく染まりをり

満ち足りてやがては飽くる春大根
 
花曇り今日の私はソルティドッグ

 ソルティ・ドッグは好きなカクテルの一つ。ウオッカベースでグレープフルーツジュースを。タンブラーの縁に塩をのせます。



長谷寺はこれより右へ桃の宿

亀鳴くやコロコロセンダギマトウギソワカ

 (オン)コロコロセンダギマトウギソワカは、は薬師如来の真言です。亀もなにお願いをしているのでしょうか。

三界に家なきをみなかりん咲く

吟行も死語とはなりぬ花の果











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