草若葉

シニアの俳句日記
 ~日々の俳句あり俳句談義あり、そして
折々の句会も

今日の俳句 / 月 ( さゆり )

2011-11-23 | Weblog

10月20日、もう一カ月以上も前になりますが、越前海岸の方へ旅行をし、敦賀湾に面した「気比の松原」という名所に寄った。美しい砂浜で、松原は日本三大松原の一つという見事な松林だった。そこに気比神宮があり入った所に芭蕉の句碑があり、月の句が五句書かれていた。家に帰り調べてみたら、「奥の細道」に出ていて、どの場所で詠んだのかが解った。

 月凉し遊行のもてる砂の上   福井 敦賀
 国々の八景更に気比の月    気比の海
 月いづく鐘は沈める海の底   金が崎 雨
 ふるき名の角鹿や恋し秋の月    みなと
 名月や北国日和定めなき      うみ

以上五句が書かれていた。私は一句目の解釈が難しいと思う。

 秋深し雀はづめる気比の宮

 晩秋の気比の松原潮曇り

 蕉翁の句碑なぞり読む草紅葉

 波音や松越しくれば秋の風

 気比の浜石拾いつつ秋惜しむ

 松籟に晩秋の音ありにけり

 越前の旨き新蕎麦尋ねけり

もう冬に入ったというのに秋の句で申し分けありません。

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今日の俳句/秋の声(龍峰)

2011-11-06 | Weblog
今年の秋は雪が早くに降ったりしたが、9月半ばの暖かさが続き、紅葉も遅いとか。しかし、縦に長い列島には北からやはり秋の印が舞い降りてきている。
先月初め東北を少しばかり歩いた。写真は鳥海山

 奥山の沼より出る秋の声
 バッハ聴く背に忍び寄る秋の声

 古びたる診察室や柿日和
 崖迫る岬の番屋柿吊るす
 渋民の校舎跡の柿ひとつ

 鳥渡る鳥海山の肩めがけ
 隠沼に長旅を解く渡り鳥
 渡り鳥シベリヤの奥より子らと
 雲海の上群れ来る渡り鳥

 
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