草若葉

シニアの俳句日記
 ~日々の俳句あり俳句談義あり、そして
折々の句会も

今日の俳句 蛍(ゆらぎ)

2021-06-25 | Weblog
『源氏物語」玉鬘の巻を読んでいましたら、源氏が袖の中に隠しておいた蛍を放って、玉鬘を驚かす場面が出てきました。それを読んで、蛍の句を詠んでみようと思った次第です。


 蛍火に立ち尽くしたる君と吾(あ)と

 ギムレット独り飲みをり宵蛍

 ほうたるや笹にほたるを包み込み
  ~京都・和久傳の銘菓「笹ほたる」にちなんで

 三門に潜み(ひそみ)現る蛍かな
  ~南禅寺三門にて

  

 狩衣の袖におさめし蛍かな
  ~源氏物語「玉鬘の巻」にちなんで・・・

 月光に蛍またたく星のごと


 以下はすべて想像句。現実ではないので。念の為

 夫(つま)ならぬ人の唇(くち)甘し蛍狩

 墨匂ふ和紙のぬくもり蛍の夜

 二人とも少しずつ老い姫蛍


 蛍の夜人の夫と人の妻

 老いながら蛍となって踊りけり










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今日の俳句  姫女菀 / 九分九厘

2021-06-15 | Weblog
            


 毎日通る散歩道だと言っても、見る景色は刻々変わっていきます。一月ほど前はタンポポで占められたいた野原は、今は姫女菀にすっかり覆われています。姫女菀とは優雅で豪勢な名前ですが、街の空き地や道端に咲いている馴染みの野草です。直径10mm前後の菊そっくりの花を密生させています。タンポ、今や姫女菀の蔭で殆どが絮に変わっています。マクロ接写で見事な幾何学的模様を観察できました。

    蒲公英の密かな美学絮にあり
    縁起てふ命を繋ぐ蒲公英の絮
    タンポポの絮夕暮れの川づたひ

    天然の摂理に集ふ姫女菀
    姫女菀うつつ顔して我を見る
    姫女菀ただ身をまかす野良の風

    ワクチンやあとはお任せ半夏雨 
    喜雨来たる臥薪嘗胆ゆるむべく
    腹ひとまわり太る身に夏の空

       

                             以上
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今日の俳句:花菖蒲(葉有露)

2021-06-09 | Weblog
 昨日、今日と、梅雨の間の晴れの日です。
昨日は、月一回の俳句教室に出かけました。夙川から
西宮北口まで一駅ですが、物珍しそうに車窓の外を
眺めていました。

 今回の投句も、いつもの五句です。
俳句教室;兼題 梅雨・花菖蒲・風薫る
 ・買ひ置きし本並べたり梅雨に入る
 ・梅雨深く木の葉のみは輝ける
 ・花菖蒲背丈そろえて我を見る
 ・花菖蒲二彩なりしも多才なり
 ・風薫る老いの仲間も足軽く

外へ出かけることが少ない昨今では、新鮮な
感慨を得ること少なく、おとなしい句ばかり
です。よろしくお願いします。

            葉有露拝
コメント (8)
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