草若葉

シニアの俳句日記
 ~日々の俳句あり俳句談義あり、そして
折々の句会も

今日の俳句/月今宵(ゆらぎ)

2014-09-22 | Weblog
今年の中秋の名月は見事でした。それにスーパームーンもほぼ完璧に見ることができました。と、いう訳で”月”の句を中心にならべました。句会での出句に加え、あれこれ駄作や独りよがりな句も加えています。きびしきご批評をお待ちします。




 年長(た)けてこの月を愛づたのしさよ

 大き湖(うみ)月を抱きて静まれる

 句座黙(もだ)すうつくしき月の滴りに

 鐘響くこもりく初瀬雨月また

 燭を消し十六夜愛づる静かさよ

 みみず鳴くびわ湖への道闇深し

 韻友(いんゆう)と画友誘ひて登高す

 あちこちに炊(かし)ぐ煙や野分晴

 灯も要らぬ酒一壺(いっこ)あり居待ち月

 マラルメの詩(うた)吟じつつ秋思かな

 宇宙から宇宙訪ふ月今宵

 友よりの書信届くや二日月

 灯を消してただ月を見る静かさよ

 こもりくは菊日和かな未来鐘

 えびふりゃーみそかつきしめん秋渇(あきがわき)




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今日の俳句/風の盆ー2(龍峰)

2014-09-13 | Weblog


9月1日が巡ってくると体のどこかにあの哀調を帯びた胡弓の音と三味の音が響いてくる。そして心の奥底に結びついて離れないあのおわら節が聞こえて来る。あれは遠い我々の祖先の時に喜びであり、悲しみでありそして祈りのつぶやきが理屈抜きで、頭のどこかを揺すぶるのであろう。


   ぼんぼりの坂で聞く三味風の盆
   風の盆しなる指先つじ流し
   闇を切る男の手振風の盆

   風の盆闇にしみゆく胡弓の音
   しぼり出す祈りの声や風の盆
   歌うには難き調べや風の盆  
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今日の俳句 踊り (九分九厘)

2014-09-05 | Weblog
    
                      じいもばばも猫もしゃくしもおどりかな    蕪村

 「猫は応挙子が戯墨也しゃくしハ蕪村か酔画也」とあって、掲載の画は応挙と蕪村の合作である。俳画も句もあっけらかんの楽天の世界がみえてくる。世相を皮肉っているのかもしれないし、こけおどしの戯絵なのかもしれない。深読みは止めて、連句のならいに従い蕪村に失礼ながら脇句を一句

                      稼ぐあるじは一人かも寝む        九分九厘


   今日の俳句
      風の盆いやはや風も雨もなく       
      霊送り異常気象の雨怖し
      芭蕉葉のいやます破れ豪雨止まず
      墓洗ふバケツの水に腰痛め
      新涼やネクタイ久し老いの伊達
      一葉落ち学ぶ心を呼び起こす
      秋草の名を憶えつつこぎん刺し
                               以上
  
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