草若葉

シニアの俳句日記
 ~日々の俳句あり俳句談義あり、そして
折々の句会も

草若葉  水無月の句会  本句会を終了いたします。

2024-06-03 | Weblog
          

 ・そろそろ本格的な夏の暑さを迎える頃と思います。最近の異常気象は、偏西風とエルニーニョの発生状況が地球温暖化によって変ってきたことが原因とのこと。写真は我が家に咲く野生の赤百合です。今回の幹事は九分九厘です。
 ・六月七日になりました。投稿をお願いいたします。
 ・皆様の投稿が終りました。コメントの記入をお願いいたします。
 ・全員の選句が終りました。コメントバックをお願いいたします。
 ・コメントバックが終りました。本句会を終了いたします。暑くなって来ました。
  熱中症に気をつけましょう。来月の句会を楽しみにしています。(九分九厘)


(九分九厘)
赤百合のお出まし忽如鮮烈無比
  虚栄心の高い貴婦人が、にわかに現れた。その様を鮮烈無比と詠んだ。赤百合に、ぴたりの句。このような難しい句を、よく詠まれたものと感じいりました。(ゆらぎ)
 ゆらぎ様 コメント有り難うございます。中七下五で字数を揃えるの苦労しました。漢字と言うものはうまく嵌められるととても便利なものですが、やはり堅苦しいようです。(九分九厘)

草引や腰の痛みは明日も又
 梅雨入り間近ともなれば、雑草は採っても採っても生えて来ますね?中腰となっての草引きは、お互いの事ながら腰の痛みに難儀します。農作業用の腰掛などの用意も必要ですね!!。(かつらたろう) 
 たろう様、コメント有り難うございます。中腰のしんどさを理由にしてすぐに庭掃除を諦めています。もっぱら雑草の成長に興味を持ってきたようです。(九分九厘)

お絵書きの筆は乾きし昼寝覚
 矢張りお絵描きは日課でしょうね?とは言っても暑くなれば、食後の一服と昼寝は欠かせないようですね?その間に絵筆は乾いてしまいます。(かつらたろう)
 小生のお絵描き生活と、相似たりです。寝る前に一筆二筆入れて明日につなげます。朝方時には、筆を洗っておき、午後に備えます。(葉有露)
 たろう様、葉有露さま、選を頂き有り難うございます。やはり、何をするにも緊張感と根気が続かなくなってきたようです。徹夜をしてでも仕上げてしまう嘗ての勢いを懐かしんでいます。(九分九厘)

紫陽花の色にまぎれし子等の声
来し方の色はなにいろサクランボ
 子供の頃を振り返っている九分九厘さん。 さくらんぼの色ねえ!あの甘く赤黄色に染まったさくらんぼ。それは、まぎれもなく幼い頃の思い出でしょう。(ゆらぎ)
  二つの意味があるように感じられる。一つは歩んできた長い人生、幸せだった。色に例えれば赤い、そうさくらんぼの色だ。
もう一つは、長年の絵画と銅板画の世界で色々な色を追求してきた。その一つが茜色、今日この頃この色を出せるようになった。さくらんぼのこの赤を。作者の感動が伝わってきます。(龍峰)
 本句を「選」とします。(紘子)

ゆらぎ様、龍峰さま、紘子さま
 選を頂き有り難うございます。句作りのきっかけですが、モノトーンのペン画で自画像を描きながら、ふと吾が人生の来し方を色で表わすとどうなるのか考え込みました。大学の寄宿舎時代を除き、あまり明るい色の印象が浮かばないようです。絵に描く色でサクランボはとても難しい色ですが、こんな色の人生を過ごしてきた人もいたかもしれない。俳句では「サクランボ」を使って素晴らしい人生だったと表現してやろうと、自虐的かつ諧謔的に詠んだものです。(九分九厘)
 

(たろう)
新調の靴をおろせば風薫る
 句に動きがあって、詠み手の元気さが伝わってきます。季語と新調の靴が響きあっています。靴は白色のウオーキングシューズかな? いい句ですね!〔九分九厘)
 本句を「選」とします。(紘子)

 <九分九厘様、紘子様>
 上記の句をお選び頂き、嬉しいご句評も頂戴しまして大変有難う御座います!!。毎朝、雨でも降らなければ1時間〜1時間30分程句材収拾を兼ね、歩いて居ります。そのウオーキングシューズが下手ってきました。その為楽天ショップにて、4E、ひも付き、ファスナー付の条件で少し大きめの靴を購入しました。靴が届けば、子供のように早速履いて出掛けました。(かつらたろう)

歩み行き影に気付けり夏あかね
  散策中に句作りに夢中なるも、はたと己が前の影に気付きそしてまわりに珍しいトンボが飛んでいるのにも気付いた。作者の感動の一瞬が伝わってきます。(龍峰)
<龍峰様>
 上記の句をお選び頂き、嬉しいご句評も頂戴しまして大変有難う御座います!!。散策ウオーキングの時には、いつも俳句メモ帳を片手に何か題材はないか?と何時も探しながら歩いて居ります。ある時木洩れ日の鋪道を歩いていましたらとんぼの影に気付き、見上げれば夏あかねが沢山飛んでいました。(かつらたろう)

緑蔭の高き梢や空の青
頬赤き粒もありたり梅漬ける
 二年前より絵の仲間から青梅をいただき、梅干しと梅酢作りに挑戦しています。出来るとは思っていなかったことができました。(葉有露)
 <葉有露様>
 上記を句をお選び頂き、嬉しいご句評も頂戴しまして大変有難う御座います!!。
我が家の家内は毎年、壺ひとつ分の梅を漬けます。今回も生の梅を買い求め梅を漬けました。一家言があるようで、過去の経験とレシピを見ながらです。青梅と云っても、黄色に熟れ頬の赤くなったものもあります。(かつらたろう)

 <山口の孫の運動会見学へ>
麦秋の備前平野の車窓かな
 私は岡山の倉敷出身です。何か昔なじんでいた風景です。(九分九厘)
 故郷である大山の麓に帰る詠み手。その列車の車窓にはちょうど麦畑が広がっている。懐かしささえ覚える作者です。(ゆらぎ)
 <九分九厘様、ゆらぎ様>
 上記の句をお選び頂き、嬉しいご句評も頂戴しまして大変有難う御座います!!。子供の頃、鳥取の田舎でも秋の取り入れ後には麦を作って居りましたが、麦は米一俵の価格の6割しかならず、次第に作らなくなりました。今回山口の孫の運動会見学に行きましたが、三陽新幹線の車窓はトンネルが多いい中、岡山の備前平野では沢山の熟れた麦畑を眺める事が出来ました。麦秋は何やら懐かしい光景でありました!!。(かつらたろう)


〔紘子)
水無月の空のやさしさ雲を呼ぶ
六月の風透きとほり森を抜け
 六月に入ったとはいえ、日によっては朝夕はまだ涼しく、森を通り抜ける風は爽やかですね?森の新緑によって風も更に清浄になるようです。(かつらたろう)
 たろうさんのコメントに同感です。すきりした佳き句です。(ゆらぎ)

白百合や少し寂しきひと日あり
 あの清廉なる白百合も咲き出しましたね?余りにもの美しさに見惚れていれば昔の色々な事を想い出して、寂しくなる事も?白百合はそのような花ですね!!。(かつらたろう)

梅雨晴れ間老いにやさしき日ざしかな
 わたしのいつもの実感と全く同じです。雨が降ると神経痛で悩まされています。(九分九厘) 
 心を柔らかく、安らかににしてくれます。貴重な日です。(葉有露)

新緑の雲に触れなむ並木道
 散策している道の両側には新緑の葉をつけた並木道が続いている。歩いていて、気持ちがよくなりますね(ゆらぎ)

    新緑の生い茂る並木道を散策中。木々に微かに雲がかかり始めた。その瞬間を感性豊かに捉えられた。感覚の鋭さが伝わってきます。(龍峰)


 (龍峰)
振り向けば一村つつむ新樹光
 列車からでしょうか?或は車からでしょうか?今の時季は何処に行っても滴る様な新樹光ばかりですね?通りすがりの村も新緑の中に埋もれるようです。(かつらたろう)
 この句はいい!すべての投句のなかでも、随一かと。緑に溢れ、緑に包まれた村、なんと素晴らしい光景でしょう!(ゆらぎ)
 本句を「選」とします。(紘子)
たらう様 ゆらぎ様 紘子様
 拙句を取り上げて頂き、鑑賞の言葉有難うございます。バスで四国を回っているとき、峠に差し掛かるころ眼下の谷の村がすっぽり新緑の光に包まれていました。印象的でした。(龍峰)

梅雨小止み洋館揺るるにわたずみ
梅雨雲や車窓の古山まぶた奥
 どんよりと曇る、日本海側の梅雨雲が想われます。いつでも何処にいても故郷の山は、まぶたの奥に蘇りますね?同じ思いをとても共感致します。(かつらたろう)
たらう様
 本句を取り上げて頂き有難うございます。たらうさんの鑑賞の通りです。電車で故郷を通り過ぎようとしましたが、あいにく雲に覆われて見えるべき故郷の山・白山が見えませんでした。少し句に情調がなさ過ぎると反省しています。(龍峰)

六月の水の暗さや深田池
梅雨寒や机辺に置きし正信偈
 「梅雨寒」と「正信偈」の関係をどう解釈するか。あれこれ考えましたが、「薫風爽やかな天気の良い緑の森を散歩する時は「正信偈」は読む必要がなく、自然そのものが如来の心である」と理解して一件落着。〔九分九厘)
 梅雨の頃、雨が降り続いているので、己の居室に籠もって親鸞聖人の正信偈を読む、それも声にだして。それを読んでいると心が落ち着いて来るのではないでしょうか? (ゆらぎ)
 思わず、居住まいを正せねばと思ってしまいます。(葉有露)
九分九厘様 ゆらぎ様 葉有露様
 拙句を取り上げて頂き、深読みの鑑賞有難うございます。正信偈はいつの頃か手元にあります。特別信心深いわけではありません。鎌倉時代に次々と名僧が現われ、己の仏の道を切り開いたことに痛く感心します。梅雨時の寒い日には静寂の中に心置きたいものだと思った次第です。(龍峰)


(ゆらぎ)
夏半ば盛り上がる雲ビール呑む
 ジョッキの中の生ビールは、盛り上がる雲そのものでしょうね。(葉有露)
  葉有露様、ビールの句にコメント頂きありがとうございました。夏真っ盛りの暑い時には、思わず生ビールに手がでますよね。(ゆらぎ)

二人ゆく五月雨傘の重かりし
 梅雨の頃、五月雨の中を相合傘をさして出掛けます。濡れないように大きな傘で、相手を気遣いながらの雨の中を行きます。その重かった事が想い出されるのですね?ゆらぎ様ならではの、艶っぽい一句かとも?(かつらたろう)
 この句は、ゆらぎさんが足を痛めた時の状況を詠んだものでしょう。表に出た表現だけからすると、ひょっとして二人の仲が悪くなったのかしら? いやゆらぎさん夫婦はそんなことは絶対にない。一寸心配する句ではあります。お大事に!(九分九厘)
 二人で歩んできた長い人生、雨の日も風の日もそして晴れの日もあった。こうして今日も二人で傘さして歩いていると、それらの事が思い出され、さしている傘に人生の重みを感じることよ。しみじみとしたものが感じられます。(龍峰) 
 本句を「選」とします。(紘子)
 たろう様、九分九厘様、龍峰様、紘子様、五月雨の句にコメントを頂き、ありがとうございました。九分九厘さんには、ご心配をおかけしました。恐縮です。また龍峰様には心温まるコメントを頂き、ありがとうございました。

なお掲載した本句は、五月雨がじゃあじゃあ降るので傘も重く感じるというほどの句です。お陰さまで、夫婦揃って元気に過ごしております。(ゆらぎ)

夏の空秋はそこまで近づきぬ
初瀬寺あじさいは咲き静かなる
 奈良桜井市の初瀬にある、紫陽花で有名な長谷寺の光景ですね?その美しい庭を散策すれば、まさに静謐そのものの様です。普段の景色とは違う非日常の景色を眺めれば、癒されますね!!。(かつらたろう)

 たろう様、初瀬寺(長谷寺)の句にコメントをありがとうございました。長谷寺は、いつ訪れていいところですが、紫陽花の咲く頃は、降る雨のせいか、
ひ人もあまり訪いこず、落ち着きを感じます。(ゆらぎ)


(葉有露)
入梅の大仕事なる古書整理
 入梅となればあまり戸外に出掛けられず、自宅にある古書の整理を思い立たれたようですね?手をつけて見れば、要不要の判断もあり、あまりの多さに愕然としています。(かつらたろう)
 ちょうど梅雨の時期に入り、外に出ることもないので蔵書の整理をする。それも古書を。思い出のある本を整理する、片付けてしまい、挙句の果ては捨て去る。思い出も含めて捨てるのは、まさに大仕事でしょうね! (ゆらぎ)

 (お礼)たろう様、ゆらぎ様
誠に地味な句に注目して頂き有難うございます。毎年にた句をよんでいます。
年の前半を終える時期に反省を込めての習慣です。(葉有露)

梅雨に入る無音の中で古書開く
 中七をいかに解釈するかが難しい。外から聞こえる音が対象ではなく、心の中の「無音」と考える。その無音が古書と関係しているのだが、何となく分かったようでも、それを言葉でうまく書けない。しばらくお預けとさせていただきます。(九分九厘)
  雨の日は古書整理にうってつけ。昔貪った愛読書を手にしていると当時の熱き思いが一瞬に甦る。いつしかうつつを離れた若き日の世界。既に何も聞こえない無音の世界。作者の至福の時が伝わってきます。(龍峰)
 本句を「選」とします。(紘子)

(お礼)九分九厘様、龍峰様、紘子様
 やや意味不明の句にも拘らずお採りあげ戴き、感謝です。初めは「静寂」とかを考えていましたが、古書の世界に入り込み、自然界には存在しな状況を想像しました。(葉有露)

子らを見る親燕の目我恥じる
燕の子羽音聴いて餌近し
 今頃の燕の子であれば、二番子のようですね?親鳥が餌を咥えて帰巣してくれば燕の子はその羽音により、餌を貰えると大はしゃぎです。可愛いものですね!!(かつらたろう)

 (お礼)たろう様
   親子の深いつながりを素朴な状況で見れるのは、とても新鮮な気持ちになります。有難う御座いました。(葉有露)

花菖蒲同じ高さのあいさつで
 花菖蒲も腰をかがめているようではあるが、やはり人間の方が腰をもっと曲げなければならぬようです。自然との挨拶や対話はやはり人間が動くことが前提ですね。しかし、残念なことに歳を取ると腰が曲がらなくなります。(九分九厘)
 腰をかがめて、咲き誇る花菖蒲を見る。 そのことを、”同じ高さのあいさつ”、と表現された葉有露さんのユニークな物の見方に感じ入りました。(ゆらぎ)

 (お礼)
  九分九厘様、ゆらぎ様
 花菖蒲様も、人間様も同じ世界の存在です。どちらからともなく、挨拶をかわします。 平凡な句を採りあげて頂き、感謝です。(葉有露)
                            以上
コメント (1)
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