草若葉

シニアの俳句日記
 ~日々の俳句あり俳句談義あり、そして
折々の句会も

今日の俳句 千年の時(葉有露)

2020-08-25 | Weblog


この6月に始めた小生のルーツ探しが、8月23日(日)に取り敢えず一段落しました。
「伊地知姓の起源と姶良市蒲生町伊地知家」と称する大げさなタイトルです。
コロナ酷暑を、この作業に逃げ込んで凌いだ日々でした。ルーツに関する文献・資料に
目を通す際に、中世の日本歴史のおさらいもできました。

 そん分けで、俳句づくりは極めて低調です。次の3句のみです。

 ・武蔵より薩摩に下る兵庫秋
ー出自は秩父だが、流れ流れて島津公の下へ。

 ・千年余時は流れて我の秋
    ー桓武天皇の玄孫平良文より数えて千年余

 ・孫遠くこおろぎの声忍びよる
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今日の俳句/初秋(龍峰)

2020-08-17 | Weblog
      


 立秋は8月7日でしたが、その後より今夏の酷暑がやってきた。

 熱中症とコロナ感染対応で人の足は奪われた。このような時、俳句をやっていてよかったと思うのである。

 先日九分九厘さんに紹介を受けた「四季の創造」ハルオ・シラネ著に王朝の和歌の伝統を今日受け継いでいるのは、

 短歌ではなくて俳句であると。伝統俳句が再評価されたような気分になった。



    立秋や名のみの夕べ縁の前

    夕さりて一瞬の風秋めけり

    秋めくや未だ静もる日本海


    残暑とやまぶしき昼の手水鉢

    残暑中己が影踏む石畳
  
    カリヨンの響く坂道秋暑し


    銀漢や老いたる父と肩ならべ

    ほとぼりの冷めぬオペラや天の川

    配達を受ける足もと一葉落つ 

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今日の俳句/酔芙蓉(ゆらぎ)

2020-08-06 | Weblog
 最近『高浜虚子』と題する本を手にしました。水原秋桜子は、後年ホトトギスと袂を分かちましたが、その経緯などが詳しく書かれていて興味深いものです。その中で秋桜子は、虚子の近詠について見事な句であると言う一方で、空想句が少なからずあるときびしい見方をしています。コロナ騷ぎで旅に出ることも叶わない私にとっては、どうしても空想句を詠むことがあります。ただし、単なる空想句ではなく、そこに詩情や主情を盛り込んで詠むという姿勢です。


 極暑とはかかる日のことコロナの禍


 新涼や南会津の酒ふくむ
   ~「国権」といふ旨き酒あり

 星合の空に溶けゆくはたちの思ひ

 花柄のワンピース着て夏のよそ


 硯洗ふ八十路越えても惜命と

 熱情は心のなかに酔芙蓉

 空に銀河若き日のひと思ひ寝る


 鬼灯市誘ってといふ恋心

 桔梗や式部ゆかりの源氏庭
   ~廬山寺にて

 地蔵会や灯りのなかの遠き声





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