初雪や釣り人一人丸くおり
ふぐ食らう男六人荷おろして
六甲に雪の来たれりカメラ持つ
初春や虚子記念館われ一人
寝付かれぬ史書読む夜半の汽笛冴ゆ
一月も今日で終わり。つい先日お屠蘇気分を味わったのに、あっという間に日は過ぎて行く。暖冬のこの冬もこのところ寒いが、毎年新聞のスキー場の積雪状況を見ていると06年の1月末は志賀高原では270cmの積雪であったが今年は180cmしか積もっていない。温暖化の影響かどうかは不明ではあるが、神戸でも30年前に比べれば明らかに暖かい。
ふぐ食らう男六人荷おろして
六甲に雪の来たれりカメラ持つ
初春や虚子記念館われ一人
寝付かれぬ史書読む夜半の汽笛冴ゆ
一月も今日で終わり。つい先日お屠蘇気分を味わったのに、あっという間に日は過ぎて行く。暖冬のこの冬もこのところ寒いが、毎年新聞のスキー場の積雪状況を見ていると06年の1月末は志賀高原では270cmの積雪であったが今年は180cmしか積もっていない。温暖化の影響かどうかは不明ではあるが、神戸でも30年前に比べれば明らかに暖かい。
雪が来ることに楽しみを持つ、若々しい姿が見えます。句の雰囲気からでは年齢が一気に若返ります。シンプルで生気のある句だと思います。
歴史小説でしょうか、読みだすと面白くて止まらなくなります。ふと気がつくとあたりはしんとしているのに遠くの汽笛だけが聞こえるという状況が彷彿とします。好きな句です
厳寒の今の時季の釣りは、海では鰈の投げ釣りか、川や池では鮒釣りかと思いますが、御句にあまり動きまわる釣りではなく、じっくり待つ釣りと思いました。初雪のちらつく中では、海でも川でも条件的にはあまり良くないのですが、それでも難しい条件を克服して釣れた時の喜びは格別ですね。下五の「丸くおり」の語句に雪が降る中、一人でも釣りに凝ってしまう「釣り人根性」がよく窺え素敵な句です。絵になりますね~。
お一人で俳句の大先達の館へ。春から気合いが入っていますね。”われ一人”に、思いがこもっているように感じます。ご健吟を楽しみにしております。
「六甲ーー」の句にコメント頂き有難うございました。雪国の生まれゆえか雪が降ってくると60年前に戻り、ついついわくわくしてきます。今年は雪の降るのが少なく、降り始めるとワンチャンスとばかり家を飛び出します。
「寝付かれぬーー」の句にコメントを頂き有難うございました。意外と寝静まると港の方から汽笛が聞こえてきます。寝付かれぬまま書物を読みふけると汽笛でわれに返り、眠らなくては思うことがあります。
「初雪ーー」の句にコメントを頂き有難うございました。過分のお褒めの言葉を頂き、恐縮の至りです。近くの池にはいつも鮒の釣り人がおり、雨が降ろうが槍が降ろうが釣り人の絶えることがない。凝り性なんでしょうか、感心します。
「初春ーー」の句にコメントを頂き有難うございました。平日のためか自分以外に訪れる人もなく、ゆっくり館内を見ることが出来ました。ホトトギス派の一拠点ですね。改めて明治人の偉大さに感動しました。
「男六人」がいいのだと思います。腹がへってパクついている男達。気取りもない喰いっぷりに、健康で力強い活力をかんじます。粗野が野趣になっているのでしょうか。好きな句です。
1月の句、どのお句もこの季節ならではのいいお句だと思いました。
☆初雪や釣り人一人丸くおり
釣り人の気持ちは私は経験がないのでよく分かりませんが、下五の「丸くおり」が、とてもいいですね。かつらたろう様が仰っているように、作者が意図したかどうかは別に、絵になる句だと思います。
☆ふぐ食らう男六人荷おろして
「ふぐ食らう」男六人はどんな荷をおろされたあとでしょう? ともかく、「ふぐ食らう」に地元下関、門司の庶民のふぐなべの温かさを感じました。
☆六甲に雪の来たれりカメラ持つ
「雪の来たれり」に、雪を待ちに待った作者の気持ちが表れていると思います。昔は、北国ばかりでなく雪が降ったようですが....。
☆初春や虚子記念館われ一人
「われ一人」がいいですね。大俳人虚子とどんな対話をされたでしょうか?