草若葉

シニアの俳句日記
 ~日々の俳句あり俳句談義あり、そして
折々の句会も

今日の俳句/夏来る(龍峰)

2014-05-30 | Weblog
5月に入ってようやく初夏の素晴らしさを感じつつある。どうしてもじっとして居れず、京都と奈良へ出かけた。
2日に壬生寺の狂言を見に行き、更に金戒光明寺に幕末の会津藩士の墓を訪ねた。又、8日に奈良の今井町を散策し、藤原京跡を訪ねた。天気も良く五月空を満喫した。写真は今井町の商家。

  軒低き商家の格子戸夏来る
  初夏や僧と乗りあう奈良の朝

  初夏や壬生狂言の鐘高し
  土蜘蛛の糸の飛びかう五月空

  幕末の藩士の寺や白牡丹
  牡丹咲く会津小鉄の墓に立つ
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今日の俳句 / 牡丹 (四捨五入)

2014-05-23 | Weblog


いささか季節遅れとなりましたが、わが家の庭に咲いた牡丹を紹介させていただきます。

  降り初めし雨に重たき牡丹かな

  昨夜の雨内に含みて牡丹咲く

  牡丹切つて向う三軒お裾分け

  切り取りて今更惜しむ牡丹かな

  
  陽光下火炎のごとく牡丹燃ゆ


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今日の俳句 初夏 (九分九厘)

2014-05-15 | Weblog
        
   
   柿若葉生くる力をみなぎらせ
   花みずき鬼のいぬ間の盛りかな
   鉄線や紫紺の花の天下布武
   雛芥子の散りては咲きし孤独かな 
   漱石の連載復活夏はじめ
   初夏来たり庭木の虫と対峙せり

 我が家の庭で、私が最も好きなのが柿若葉である。生気がみなぎり今年も頑張ろうと勇気を与えてくれる。柿若葉の蔭から青空を見るのがとても楽しい。庭に片方に、ノムラカエデと称する楓が植えてある。既に屋根を越える高さになっている。この品種は春の新葉が紅葉である。秋になると黄色になって決して紅くならない。緑葉と紅葉の初夏の競演である。庭にはいろんな草花が咲き誇っていて、今が一番いい季節である。朝日新聞が漱石の「心」をちょうど百年経過したことを記念に、同じ掲載日に合わせて連載中である。毎日、少しずつ読んでいくのが、この小説の真骨頂であるのかもしれない。
 
            

        
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今日の俳句/野田藤(ゆらぎ)

2014-05-06 | Weblog
古都奈良を訪れたり、初瀬の長谷寺に遊んだりといそがしいことでした。


 西へ行き東をたずね花疲れ

 春の夕べ絶えなむとする時報鐘

 こもりくの初瀬ゆきたや風薫る

 慎みてふ言葉忘るや花水木

 音もなく藤散りゆくや宴(うたげ)果つ

 漂える菖蒲の香り日の匂い



 飛火野はおおらかなりき聖五月

 縹(はなだ)から茜に移る春夕

 挽きたての珈琲の香や若楓
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