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印南町で23、24日に「映画祭」を開催 〈2022年9月16日〉

2022年09月16日 08時30分00秒 | 記事


野外上映会も(和歌山市での野外上映会・2020年)


「Kisssh―Kissssssh(きしゅーきしゅー)映画祭2022」(主催・実行委員会、後援・和歌山県、印南町、日高広域観光振興協議会)は23日、24日、印南町印南地内を会場に開催する。映画祭は今年で10回目、和歌山市以外では初開催。期間中、印南漁港内ケ浜埋立地にある観光交流施設「かえるの港」や、町公民館、町商工会館を会場に12本の映画を上映する。観客の投票でグランプリ作品などを決めたり、上映作品監督らによるトークイベントも予定している。

 映画祭は「海辺の映画祭」を基本理念に平成25年から毎年開催。当初は海辺の和歌山市加太などで開いていた。和歌山市以外での開催は今回が初めて。実行委員長の小川貴央さん(47)と「かえるの港」を運営している和歌山市で不動産業「(株)和み」を経営する古田高士さん(41)=印南町印南=が知り合いで「印南町を盛り上げたい」との古田氏の思いに小川さんが応え開催が決まった。
 上映される映画は、公募で寄せられた自主映画約150本の中から実行委員会が選んだコンペティション対象となるインディペンデント映画5作品をはじめ、前年度のコンペティションでグランプリに輝いた「誰も言わない」など12作品。野外上映会となる「かえるの港」では元「乃木坂46」の伊藤万理華さん主演の「サマーフィルム」(23日)、アメリカ映画の「コーダあいのうた」(24日)が上映される。
 観客の投票でグランプリや最優秀主演賞などを決めるインディペンデント5作品は町公民館で午後3時30分から、商工会館では午後1時から上映。5作品の監督や出演者らが来場してのトークイベントもある。
 「海辺の映画祭」にふさわしい映画祭になりそうで、小川さんは「海辺の素晴らしい景色の中、満天の星空の下、波音を聞き、海風を感じながらの映画祭を楽しんでもらいたい。印南の街歩きも楽しみながら印南の良さを知る機会になればと思っています」と来場を呼びかけている。
 チケットはすべての会場で映画鑑賞ができるフリーパスチケット、映画別の当日単館チケットがあり、フリーパスは1日フリーパスが前売り2000円、当日2500円、2日間フリーパスは前売り3500円、当日4500円。単館(一作品)は町公民館が1000円、商工会館が500円、野外上映のかえるの港は1500円で販売中。公式ホームページにある販売サイトから購入できる。
 鑑賞無料のインディペンデント映画5作品は次の通り。
「うたたかの湯」工藤圭以監督▼「ここには俺らしかおらん」坪井篤志監督▼「小指で踊る」丹野雄太監督▼「牡丹の花」土居佑香監督▼「街の声を聞きたい」高島優毅監督。


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西森敬司氏(ひだか病院副院長)厚労相表彰 〈2022年9月15日〉

2022年09月15日 08時30分00秒 | 記事


西森敬司氏


 令和4年度救急医療功労者及び産科医療功労者に対する厚生労働大臣表彰が決まり、管内から産科医療功労で御坊市外5ヶ町病院経営事務組合経営のひだか病院副院長、西森敬司氏(63)=大阪府泉南市=が受賞した。産科医療功労は県下で西森氏だけ。表彰式は新型コロナの影響を踏まえ実施されない。

 西森氏は昭和59年県立医大卒。県立医大附属病院で2年間研修し、その後、県立医大の大学院卒。平成2年に県立医大産科婦人科に入り、アメリカの大学で生殖医学講座、生殖生物学講座を学ぶ。7年に、ひだか病院産婦人科医長に就任。同科部長、診療部長を経て令和3年から副院長を務めている。
 現在、御坊医療圏域で分娩できるのは、ひだか病院だけで、里帰り出産など含めて多方面から診療に訪れており、年間400~500件の分娩を取り扱っている。西森副院長は産婦人科医療の中心的役割を担い、昼夜を問わず率先して診療に対応。産婦人科医師不足と言われる中、地域で唯一の分娩施設という使命感、責任感を持って地域産科医療の維持、確保に大きく貢献。周産期の包括的支援、産後ケアの充実にも努めているほか、臨床研修医の指導責任者として若手医師の指導、育成にも尽力。
 西森氏は「大変光栄です。受賞できたのは私一人の力ではない。同僚の医師、助産師、看護師ら病院スタッフをはじめ、行政の保健師、社会福祉士、県立医大、日赤など多くの関係者、関係機関の皆さんのおかげであり、心から感謝申し上げます。御坊、日高地方で生まれ育った皆さんが、安心して妊娠から分娩、子育てできるように今後もサポートを続けていきたい」と話した。


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11月3日、元プロテニス選手の杉山愛さんを迎え「かわべテニス公園ドーム」の披露イベントを開催 〈2022年9月14日〉

2022年09月14日 08時30分00秒 | 記事


県内でも有数の施設となったテニスドームと
周辺整備の完成を杉山愛さんと祝う


 日高川町が総事業費約8億5000万円を投じて天候型ドームコートと駐車場やトイレなどを新設した「かわべテニス公園ドーム」の披露イベントが、11月3日に行われることが決まった。完成記念として、御坊中央LC主催のライオンズカップとコラボし、元プロテニスプレーヤーで、世界4大大会女子ダブルス3度の優勝経験を持つ杉山愛さん(47)が来場し、講演や実技指導などを行い、県内外に同施設をPRする。12日の議会で入口誠議員の一般質問で明らかにした。

 披露イベント当日は、ドーム内で午後2時から管内中学生らが出場するライオンズカップの閉会式と表彰式を行い、杉山愛さんが「夢を叶える生き方」をテーマに講演。講演会後に約45分間、杉山さんが実技指導する。 
 杉山愛さんは、神奈川県生まれで、4歳からテニスを始め、15歳で日本人初の世界ジュニアランキング1位に。17歳からプロとしてツアー参戦し、世界4大大会では女子ダブルスで3回、混合ダブルスで1回の優勝を飾った世界的プレーヤーで、シングルス連続62回出場は女子歴代1位を記録し、世界ランク最高位はダブルス1位、シングルス8位。2009年の現役引退後は、スポーツコメンテーターや解説者として活躍し、8月18日には、日本テニス協会が女子の国別対抗戦ビリー・ジーン・キング杯の日本代表新監督に就任すると発表した。
 ドームコートは、宿泊棟北側にあった「神和住ガーデン」の6コート全体(約4500平方メートル)をアーチ状構造骨組によるドームで覆い、全天候型の施設として令和2年11月に完成。利用者の利便性を高めようとコート東側の約2130平方メートルにあった旧クラブハウスを撤去し、周辺の雑木林を撤去して駐車場などの周辺整備を施した。
 合宿誘致などで利用率の向上を見込み、東側を通る県道江川小松原線側からの進入路を2カ所に増やし、幅員も確保して大型バスなどの進入も可能に。駐車場は、大型バス3台が駐車できるほか、小型バス7台、普通自動車33台(身体障害者用含む)、バイク11台分を確保。公衆トイレも新設し、男女用と身体障害者用のスペースを設けた。
 テニス利用者だけでなく、近い将来の発生が心配される南海トラフ巨大地震などの災害時、救援物資等の集積や搬送施設として利用するため、国の防災・安全社会資本整備交付金を活用し、駐車場には蓄電池を備えたソーラー電池式の電灯を設置した。


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御坊市民総体協賛「スケボー体験教室」好評、今後も継続 〈2022年9月13日〉

2022年09月13日 08時30分00秒 | 記事


経験者の滑りを見学する三浦市長や子どもたち

メンバーの指導でスケボーを体験


 御坊市内へのスケートパーク早期建設をめざす市スケートボード協会(上山綾太会長)は11日、第49回市民総体協賛イベントとして市立体育館前駐車場でスケボーの初心者向け体験教室、経験者向けのゲームを行い、子どもや若者で盛り上がった。スケボー普及活動の一環でスケボーの楽しさや魅力を多くの人に知ってもらおうと初企画し、子どもたちに好評で、今後も定期的に実施する。

 体験教室には4歳から6歳を中心に子どもから大人まで21人が参加。駐車場に坂などを再現した複数のセクション(障害物)を置き、協会メンバーの経験者6人がマンツーマンで順に指導した。安全対策でヘルメット、プロテクターを付けた子どもたちはスケボーの乗り方など基礎を学び、子どもの両手を持ちながら滑る感覚、坂の登りや下りなどを体験した。
 午後のゲームには経験者18人が参加し、技やスピードを競い合った。スケートゲームは山中煌さん(松洋中)、タイムトライアルは山本諒也さん(紀央館高)がそれぞれ優勝した。
 子どもたちは疲れも見せず、スケボーに夢中。「めちゃおもしろい」「楽しかった。またやりたい」と大喜び。上山会長は「思っていた以上に子どもたちが喜んでくれた。今後も定期的に開催したい。今回は急に決まったのでPRする期間が短かったので、次はPRに力を入れたい」と話し、今後もスケボー普及、パーク建設への気運盛り上げに努める。他の協会関係者も「一日も早く、スケートパークを建設できるよう市との協議を加速させたい」としている。
 市民総体視察中の三浦源吾市長、弓倉正啓教育長、山﨑武男市体育協会長も立ち寄り、子どもたちが楽しむ様子を見学。三浦市長は「若い愛好家の皆さんが子どもたちを指導する姿を見て、スケボー普及に努力する熱い気持ちが伝わってきた」、弓倉教育長は「参加した何人かの子どもたちに感想を聞いたら『おもしろかった、楽しかった』と笑顔で答えてくれたのが印象的だった」と話した。
 スケートパーク建設に向け、協会は先日、約1万2千人の署名を三浦市長に提出。市は教育委員会を中心に教育次長、産業建設部長、総務部長をはじめ、商工振興課、財政課、都市建設課、企画課で本格的な検討を開始。協会と協議しながら計画案をまとめ、11月下旬予定の総合計画実施計画策定委員会に上げる。同委員会は次年度から3カ年で着手・実施する事業を検討、採択するため、ここで新規事業に採択されれば早期建設の道が拓ける。


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日高広域観光振興協議会が坂尻夏海さん(御坊市)に初の公式インフルエンサーを委嘱 〈2022年9月11日〉

2022年09月12日 08時30分00秒 | 記事


「ふるさとが大好き」と笑顔の坂尻さん(中)
左は金﨑会長、右は中井局長


 日高広域観光振興協議会(金﨑昭仁会長)は9日、日高振興局別館で最大手芸能事務所オスカープロモーション等に所属し、モデルやCM出演など幅広く活躍している坂尻夏海さん(22)=御坊市、身長169センチ=に初の公式インフルエンサーを委嘱した。坂尻さんは「生まれ育った大好きな、ふるさとの魅力を全国の方に知ってもらえるよう頑張ります」と抱負を語り、自身や協議会のSNSを活用して積極的に魅力や情報を発信していく。

 坂尻さんは御坊市で生まれ育ち、日高高校2年生の時にスカウトされ、オスカープロモーションに所属して東京でモデル、フリータレントなど活躍。現在は同プロモーション、スタジアムプローションに所属し、今年1月から活動拠点を和歌山、関西に移した。中村一人・前日高振興局長の依頼で3月から協議会公式インフルエンサーを務め、7月にユーチューブチャンネル「ひだかチャンネル」に初登場したほか、協議会公式インスタグラムに出演したり、イベントポスターのモデルを務める。
 これまで委嘱状を交付していなかったため、さらなる魅力発信に向け、委嘱式を行った。委嘱状を渡し、きいちゃんのぬいぐるみをプレゼントした金﨑会長は「ポストコロナ、ウイズコロナ、大阪・関西万博を見据え、国内外に日高地方の魅力を発信していく中、ふるさとが大好きな坂尻さんにインフルエンサーをお願いした。リピーターも含め観光客誘致にご協力いただきたい」、来賓の中井寛・日高振興局長は「持ち前の笑顔、明るさで日高地方の魅力発信に努めて下さい」と激励した。
 坂尻さんは「生まれ育った御坊市、日高地方、和歌山が本当に大好きです。地元で仕事し、ふるさとの魅力を発信することがモデルになる前からの夢でした。こうして仕事をいただき、本当にうれしいです。大好きなふるさとの魅力を全国の多くの方に知っていただけるよう頑張ります」と豊富を述べ、今後の活動については「和歌山のテレビに出演したり、モデルとしてファッションショーやウエディングモデルなど活動の幅を広げていきたい」と話した。
 坂尻さんは自身のインスタグラム、ツイッター、フェイスブックでも積極的にふるさとの情報発信に努めており、今後はインフルエンサーとして協議会の公式インスタグラム、ユーチューブで日高地方の魅力を発信したり、各種事業のPRに協力していく。

サポーターやカタログ出演
御坊の魅力、情報発信にも貢献

 坂尻さんは、生まれ育った御坊市の魅力発信にも積極的に貢献中。市観光協会の「みーやちゃんサポーター」を務め、自身のSNSで鯉まつりや宮子姫こどもまつりなど各種イベントの様子を発信。市内の店舗紹介なども行っている。
 三浦源吾市長と懇談して協力関係を築いていくことを確認しており、市が今秋発行する「ふるさと納税返礼品カタログ」に登場して御坊の魅力を語っているほか、今後発行する各種パンフレットにも出演予定。
 坂尻さんは「東京に行き、御坊の良さをたくさん知りました。それを全国の人たちに知ってもらい、感じ取ってもらうため、もっともっとPRしていきたい」と笑顔で話した。


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(有)プラ和歌山(印南町)が通学路の県道古井西ノ地線歩道設置に協力 〈2022年9月10日〉

2022年09月10日 08時30分00秒 | 記事


歩道を通って下校する児童

会社前の歩道側で児童や山﨑さんらが記念撮影


 印南町の清流小・中学校の通学路となっている県道古井西ノ地線に設けられている歩道がこのほど全線で設置が完了。約200メートルが未設置だったが、県道沿いにある(有)プラ和歌山の協力で用地が確保されたことから昨年度から進められていた設置工事が完成し、児童・生徒は2学期から供用しており、8日には下校途中に児童らがプラ和歌山に立ち寄り、同社代表の山﨑昭さん(78)に感謝の気持ちを伝えた。

 プラ和歌山はカラーコーンや樹脂製フェンスなど工事用安全・保安用品を製造・販売。建設工事関係のカラーコーンは全国シェア6割を占める。平成31年1月に同町南谷から現在地に工場を移転。これまで用地の関係から歩道が設置できない状態で、移転した同社に関係機関が協力を求めたところ山﨑さんが「地元貢献にもなる」と快諾し、念願の歩道設置となった。
 8日は通学路として利用している古井地区や美里地区の児童25人が下校途中に同社に立ち寄り、山﨑さんに感謝の気持を伝えた。清流中生徒会役員5人や日裏勝己町長、平尾潔司教育長、小田幸美清流小校長、塩路秀喜清流中校長も訪れて感謝の式として行った。小田校長が「山﨑さんのご厚意で立派な歩道が完成しました。子ども達、保護者、地域住民みんなが安全・安心して通学できるようになったと喜んでいます」。利用児童を代表し古井地区班長の夏目愛佳さん(6年)が「ありがとうございました。より安全に登下校させてもらっています」。清流中生徒会長の玉置由依さん(3年)が「お陰様で毎日快適に通学できるようになりました」と感謝の言葉を述べた。
 日裏町長も「念願であった歩道が完成し、子ども達も安心、安全に通学できるようになった」と山﨑さんに感謝。山﨑さんは「皆さんに喜んでいただき会社としてもうれしい。安全に気をつけて元気に通学して下さい」と笑顔で話し、最後に県道沿いの同社前で記念撮影した。


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赤煉瓦の旧高津尾発電所建屋(日高川町)解体へ

2022年09月09日 08時30分00秒 | 記事


赤煉瓦造りの旧高津尾水力発電所建屋の南側上部には
創業時の和歌山水電の社章も残る


 大正時代から日高川町高津尾(尾曽地区)のシンボルとして、世紀を跨いで地元民に親しまれている関西電力(株)高津尾水力発電所にある赤煉瓦の旧建屋が、来年度中にも取り壊されることが地元区と町に伝えられた。同建屋は、1918年に建設され、近代土木では国指定文化財クラスの貴重な建物だが、104年が経過して老朽化には勝てなかった。地元では建物の一部残存や移設などを望む声が聞かれるが、多額の費用も必要となる。町議会一般質問でも原孝文議員が町の対応を問う。

 高津尾水力発電所は、きのくに中津荘や日高川ふれあいドームの日高川対岸にある。1918年(大正7年)に、当時和歌山市にあった和歌山水力電気によって操業が開始され、山を越えた日高川からトンネルを抜いて導水路を設け、上田原のえん堤から取水された水を発電所上部の尾曽谷ダムに貯水して発電を開始した。その後、電力会社を変遷して昭和25年から現在の関西電力が事業を受け継ぎ、1999年(平成11年)には新たなトンネル(導水路)を掘削し、旧発電所建屋に隣接(上流)する形で新高津尾発電所を建設。旧建屋同様に赤煉瓦風の建屋が並んでいる。
 新発電所完成後、旧建屋は2014年まで事務所などに利用されていたが、築年数が100年を超えて老朽化が著しく、現在は用途がないまま残存してきた。英国から輸入されたという赤煉瓦造りの旧建屋は大正ロマンを感じさせ、南側上部には、創業時の和歌山水力電力の社章が残るなど国指定文化財クラスの建物だが、耐震化など建物維持には数億円の費用が必要と考えられる。以前から取り壊しの計画があり、6月初めに地元区長に説明し、区民らにも報告。今月には改めて町にも説明があった。
 取り壊しの方針を知った区関係者は「大正時代からある地元のシンボルで、取り壊されるのは本当に残念。民間会社の所有で、維持には多額の費用も必要だろうが、貴重な建物の一部だけでも残してもらえないかと願っている。町にも協力をお願いして地元として何か出来ることはないかという気持ち」。関西電力からは「長年地元の皆さんに愛された施設ですが、老朽化がひどく現在は倉庫のような形でしか利用できない状態で取り壊す方針となりました。今後のスケジュールなどについては社内で検討しています」と話した。


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日高町と和歌山大学が連携地域活性化の共創型事業開始 〈2022年9月8日〉

2022年09月08日 08時30分00秒 | 記事


みちしおの湯で荊木事務局長から説明を聞く学生


 日高町と和歌山大学が取り組む「日高町の活性化をテーマとした地域と大学の共創型連携事業」が始まった。5、6日に学生14人が、町立温泉館「海の里」みちしおの湯、西山ピクニック緑地、産湯海水浴場など現地視察して町の現状を把握。今後、地域の関係者らとともに継続的なワークショップを開くことで、有効な対策を創出する。

 新型コロナウイルス感染症の影響で、産湯海水浴場は中止を余儀なくされ、みちしおの湯は、料金半額キャンペーンなどの対策で持ち直すものの、客数は最盛期の約半数にとどまっている。この状況下、令和4年度は同海水浴場が復活、みちしおの湯は通常料金に戻しての営業となり、町内観光の再スタートとなる。コロナ後を見据えれば、比井崎地区中心の海岸線や西山など観光ニーズ高まりによるアウトドアの魅力が多く存在し、旧比井小学校跡地に開業する施設も新スポットとして加わる。
 これらを生かした観光振興による町の活性化が望まれ、学生に町の現状と課題、観光資源等を把握してもらおうと、現地視察を計画。両日は、同大学経済学部の藤田和史准教授のゼミで学ぶ3、4回生14人が、金崎竹材店で原谷黒竹の解説、熊野古道石畳や西山ピクニック緑地、産湯海水浴場を散策、旧比井小学校舎活用のわさび水耕栽培、比井崎漁港で巻き網漁、アジ、サバのブランド化を聞き、みちしおの湯で入浴、民宿で宿泊もした。
 みちしおの湯では担当課職員が入館者数推移など同施設の概要を話し、荊木宣雄・日高町商工会事務局長が、ご当地鍋日本一決定戦「ニッポン全国鍋グランプリ2018」でクエ鍋日本一や、ご当地コロッケ日本一決定戦「第7回全国コロッケフェスティバル」で「さばコロッケ」特別賞を受けたこと、ベトナムからの海外観光客誘致なども説明した。
 今後、年内に第1回、第2回、来年早々に第3回のワークショップを予定。町と学生が活性化策を立案する。山澤研一町企画まちづくり課長は「着手できる簡単なアイデアならば事業の完了を待たず、取り入れたいし、ワークショップは、若手町職員も交えて、話し合えれば。若い世代の意見に期待したい」と話した。


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U16陸上県代表に女子円盤投で原志保さん(中津)、同ジャベリックスローで髙田夏帆さん(南部)

県選挙管理委員会が10月17日まで「きのくにめいすいくん」の愛称を募集

高齢者叙勲・旭日単光章に地方自治功労で元御坊市議会議長の中野武一氏と元美浜町議会議長の中道博氏(博は正しくは部首十に「尃」)


御坊市議会一般質問でスケートパーク早期建設実現に市長「前向きに」教育長「計画上げる」と明言〈2022年9月7日〉

2022年09月07日 08時30分00秒 | 記事


「実現に向け、前向きに取り組む」と
答弁する三浦市長


 御坊市9月定例議会は6日に再開し、一般質問を行った。山田勝人議員が市内へのスケートパーク早期建設に向け、市長にトップダウンを迫ったのに対し、市長は下からの積み上げを重視する考えを改めて示した上で「前向きに取り組む」とし、担当部局には具体化に向けた検討を進めるよう強く言っていることを明らかにし、これを受け弓倉正啓教育長が総合計画実施計画策定委員会に「計画案を上げる」と明言し、実現に向けて前進した格好だ。

 5月末に結成した市スケートボード協会(上山綾太会長)は、スケートパーク早期建設をめざし、1万人を目標に若いメンバーを中心に市内外で署名活動を行い、3カ月間で目標を超える1万1655人の署名を集め、先日、三浦市長に提出。三浦市長は「若い皆さんの期待の表れ、重く受け止める」とし、担当課と協会で前向きに検討するよう促していた。
 早期実現を求める協会側は、市長のトップダウンで一気に前へ進めることを期待しており、山田議員は「若い人たちは、組織づくりなど課題をひとつひとつクリアしてきたが、行政サイドは1ミリも進んでいない。12月か、来年3月議会に設計予算をつけてもらいたい」と述べ、市長に「トップダウンで前へ進めてほしい」と強く求めた。
 三浦市長は署名に「大きな期待の表れと、大変重く受け止めている。前向きに取り組みたい」と述べた上で「私はトップダウンは好きではない。それをやると指示待ち組織になってしまう。そうではなく、担当部局から『これは絶対に実現したい』と案が上がってくる組織にしたい」と述べ、担当部局に「協会と協議しながら実現に向け、前向きにどのように進めていくか検討するよう、さらに強く言っている」と明かした。
 山田議員は「市長がそこまで言うのなら」と、担当部局に見解を質したのに対し、弓倉教育長は、実現に向けて協会側と検討を行いながら「総合計画実施計画策定委員会に計画案を上げたい」と明言した。毎年秋に開く総合計画実施計画策定委員会で新規事業に採択されれば早期実現への道が拓ける。教育長の答弁は、今秋の策定委員会を念頭に置いているようで、実現に向けて前進した格好。質疑を傍聴した協会関係者も「一歩前進と受け止めた。行政との話し合いを加速させたい」と話していた。


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9月9日は「救急の日」御坊市消防本部が救急車適正利用などを呼びかけ 〈2022年9月6日〉

2022年09月06日 08時30分00秒 | 記事


ポスターで救急車の適正利用を呼びかける


 9日は「救急の日」、4~10日は「救急医療週間」―。御坊市消防本部は、救急医療と救急業務への理解と協力を呼びかけている。緊急性が低い場合や判断に困った時の対処法を紹介している。

 救急車を呼ぶほどでもなく、かかりつけ医が不在でどこの医療機関へ行けばいいか分からないときは、24時間体制で最寄りの医療機関を案内してくれる救急用電話(073・426・1199)の利用を。
 また、夜間や休日に子どもの調子が悪くなったとき、すぐに病院へ行くのか、様子を見るのかなど、判断に困ったときに看護師(必要に応じて医師)が相談に応じてくれる、子ども救急相談ダイヤルもある。携帯電話・プッシュ回線(♯8000)。ダイヤル回線・IP電話(073・431・8000)。平日は午後7時から翌朝9時まで。土日祝日、年末年始は午前9時から翌朝9時まで。
 このほか、県内の医療機関に関する情報を検索でき、医療機関の選択に役立つ情報を提供している「わかやま医療情報ネット」や、病気やけがで救急車を呼んでいいのか、自分で病院を受診すべきかの判断を助けてくれる救急受診アプリ「Q助」なども活用できる。
 同消防は「9月も暑い日が続き、引き続き熱中症に注意し、新型コロナウイルス感染症予防も行い、安全な生活・外出を心掛けてください。また、救急車は緊急性の高い人を病院へ搬送するためのものです。緊急性の低い場合は、医療機関の診療時間内に受診してください」と呼びかけている。


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