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「真妻やまびこ塾」が「高機能炭研究所」と共同でわさびの試験栽培に取り組む 〈2024年1月26日〉

2024年01月26日 08時30分00秒 | 記事


わさびの苗を植える参加者


 真妻わさび発祥の地である印南町真妻地区の有志でつくる「真妻やまびこ塾」=山本育男代表=は25日、田ノ垣内地内にわさびの苗を定植した。わさび産地を復活させ、地域活性化につなげようとNPO法人「高機能炭研究所」=中田稔代表=と共同で取り組んだもので、山本代表は「『発祥の地』に恥じないよう『わさびの里』のようなものを作り、地域活性化につなげたい」と話している。

 わさび栽培は真妻地区の川又地内で約120年前から始まり、昭和20年代の最盛期には清流が流れる沢を利用した、わさび田が至る所で見られ、全国でも6、7番目の生産量を誇った。昭和28年の「七・一八水害」でわさび田は壊滅状態となり、その後も国有林の伐採などで生産量、栽培面積ともに減少の一途。被害を受けるまでは特産物の一つだった。
 真妻やまびこ塾は、真妻わさび発祥の地として産地復活を――と、炭化した梅種子を使うなど独自の方法で試験栽培に取り組んでいる高機能炭研究所とともに今回、県の農業農村活性化支援モデル事業に「資源循環型『本ワサビや畑ワサビ』里山再生」を企画提案し採択され、旧真妻保育園から約300メートル上った林道沿いに両団体メンバーのほか、県や町の職員も参加してわさび苗300本を植えた。
 わさび栽培には豊富な谷水が必要だが、今回、コルゲートパイプを利用して少量でも水が絶えないよう工夫しての試験的栽培。苗の植え方などを指導した町内唯一のわさび生産者、平井健さん(42)=川又=は「私だけでは産地形成は難しい。栽培は難しく大変だが真妻わさび発祥の地として自信と誇りを持って取り組み、次の世代につなげれば」と期待を寄せていた。


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