町が宿泊優待券を補助
日高町は、新型コロナウイルス感染拡大の影響から、夏季の顧客が少ない旅館や民宿への支援策に、１組５０００円の宿泊優待券発行を補助する。町内には幻の巨大魚・クエが味わえる旅館、民宿があり、「クエの町、ひだか」として売り出しているだけに、応援を計画。今後、顧客に対して優待券を発行する計画で、クエシーズンを前に関係者も期待を寄せている。
産湯海水浴場が開設しないことなどもあり、旅館や民宿は密を避けるため、受け入れ制限や自粛する傾向で夏季の顧客が減少。ご当地鍋日本一決定戦「ニッポン全国鍋グランプリ２０１８」では日高町の天然クエ鍋が日本一に輝くなど知名度を上げるため積極的な取り組みを進めているだけに、コロナ禍で落ち込む中、応援しようと、国の第２次補正予算による新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用し、旅館・民宿利用促進事業を計画した。全体予算は１１５万円。
事業者が顧客（町外の客）へ優待券を送付し、宿泊での来客に対して１組５０００円を割引（宿泊代だけ）するのに対して、町が１００％補助する。町内には旅館・民宿７事業所があり、各事業所３０組分を用意。１５日には、町から優待券を全事業所へ配布し終えており、今後、各々が顧客を選んで発送する。優待券の使用期限はクエシーズンに合わせて、１０月１日から来年２月２８日までとしている。
同町方杭の民宿「波満の家」では、夏場は密を避けるため、受け入れ客を少なくしたことで断った客もいるという。オーナーの浜一己さん（７０）は「本格的なシーズンに入る１１、１２月の予約はまだ少ない中、夏場の自粛傾向から、予約を入れるのに抵抗があるお客様もいらっしゃると思う。何度も足を運んでもらっているリピーターの方々に優待券を送りたいと考えており、優待券は呼び込むにはちょうど良く、ありがたい」と期待している。
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