10年ぶりの南ア登山。
ベースキャンプで観光登山などもっての他!
孤高の縦走こそが登山の本質!
と空威張りしていたが
迫りくる年齢と体力の低下には逆らえず
「ま、同行者の経験を考えるとやむなしだよね」
を言い訳に禁断の
「北沢峠ベースキャンプで仙丈・甲斐駒お気楽ツアー」
に足を踏み入れてしまう事に。
期待に胸を膨らませながら甲府駅へ向かう車中。
途中の同伴者からの緊急コールで我に返る。
「すみません、電車乗れませんでしたっ!」
当方静岡から最終の身延線で
同伴者は新宿から最終の夜行便で
2:00甲府駅集合の予定でいたのだが
連れのT君は全席指定の夜行便
「ムーンライト白馬」に予約なしで挑むつもりだったらしい・・・。
乗れなかったものはまぁしかたない。
ルートを変えるべきかさんざん悩んだ結果。
待ち合わせを9:30北沢峠のテン場に変更して
1時間半おくれの同ルートで決行することに。
4:30甲府駅発のバスに乗り
予定通り6:30広河原到着。
わーい、10年ぶりの広河原だ。
そのまま6:50発の北沢峠行に乗り換えて
7:20北沢峠着。
テン場までは徒歩10分。
到着後そっこーでテントを組み立てる。
この時点で時刻はまだ8:00。
ひ、ひまだ。
暇すぎる。。。
設営に難儀するほどではないが
シルバーウィークということもありテン場はご盛況。
まぁとにかくすることもないなかヌボーッと1時間半を費やし
9:30北沢峠バス停で
下車後、必死の形相でテン場へ駆けだそうとするT君を捕縛する。
テン場まで行く時間ももったいないので
幕営用具をその場にデポして
さっそく登頂開始。
仙丈までは尾根沿いの小仙丈ルートを
下山は沢沿いの重幸新道をとることにする。
とりあえず樹林帯を黙々と歩く。
さすがにこの時間からの入山は少ないようで
我々2名以外の姿はない。
11:00大滝の頭。
ここらでようやっと高齢登山者らに追いつく。
みなさん頂上小屋泊りか
馬の背ヒュッテ泊りの様子。
ピストンの身としては先を急がねば。
天気はいいような悪いようなで
プチ紅葉の向こうに北岳が見えたり見えなかったり。
11:30六合目。
この辺りから森林限界でハイマツ帯に入る。
ちなみにこの日は終日、超空身でピストン。
12:00小仙丈ヶ岳登頂。
雲が多く眺望は得られなかったが
左手が開けて小仙丈カールがお目見え。
仙丈ヶ岳は
東に小仙丈カール、
南に大仙丈カール、
東に藪沢カールと
3つのカールを有する珍しい山で
小仙丈カールは3つのカールのうち中央に位置するもの。
緩やかな尾根道を歩き
八合目をこえると
仙丈ヶ岳への最期の登り返しがお待ちかね。
この登りで足の速いお姉さん登山者に話を伺うと
このまま仙塩尾根のロングトレイルを経て
塩見岳までやるのだとか。
いやー贅沢すぎてうらやましい限り。
登り返しをつめると
仙丈小屋へのトラバースルート分岐。
そうこうしているうちに右手には雄大な藪沢カールが。
そのカール越しにようやく仙丈ケ岳山頂が確認できる。
眼下には藪沢カール中央部にポツネンと佇む
仙丈小屋。
あと一息で頂上!
カールをまくようにすすむ。
13:30登頂!
山頂から見下ろす藪沢カールと仙丈小屋。
同じ道を通るのが嫌いなので
山頂から時計回りにカールをまく。
なお、山頂付近から北へ下る
この地蔵尾根ルートは一般道ではないのでご注意を。
藪沢から見上げる仙丈ケ岳のピーク。
うーん
さすがに13時も越すとガスってきた。
14時仙丈小屋到着。
こじんまりながら
3階建てで手入れの行き届いた小屋に見える。
10分も下ると樹林帯へ突入。
カールもここで見納め。
14:30丹渓新道との分岐。
14:40馬の背ヒュッテ。
やたら気さくなご主人が登山客と話し込んでいた。
さらに5分ほどで藪沢小屋・大滝頭への分岐。
ここから先は大平山荘への重幸新道。
そして日没との競争。
どう遅くてもライト点ける時間までには下りてぇなぁ。
ひたすら水源沿いに沢下り。
リアル南アルプス天然水が飲み放題。
滝がいい具合に落ちている。
どれが藪沢大滝かはわからないや。
15:15沢を離れて再び樹林帯へ。
15:45沢の音が小さくなってくる
がここからがまた長い(精神的に)。
16:15大平山荘到着。
がここはスルー。
「登山道近道」の標識に目がキラッと輝く。
小屋から横手のつづら折りを10分ほど登り
ようやく車道へ。
半日ぶりの文明にはしゃぐ。
16:30こもれび山荘(旧長衛荘)到着。
デポしてあった荷物をピックアップし
16:50長衛小屋幕営地帰還。
テン場横の川でキンキンにしておいた
ラガーをプシッ!
とやる。
ベースキャンプならではの贅沢!
周囲のテントからも尾根のテン場に比べると
贅沢な夕餉の香りが漂ってくる。
ベースキャンプ型もいいもんだなぁ。
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