僕の前世はたぶんオランダ人。

おもしろきこともなき世をおもしろく

適塾(北浜)

2008年02月06日 | ぶらぶらする

幕末の名門蘭学塾「適塾」を訪問。

一年前にも訪問したのだが、

16時までしかあいておらず中を見学できなかったのだ。

適塾の当時を表したものとして、

司馬遼太郎の名著「花神」での描写によると、

「適塾の塾生部屋の蒸しようはすさまじいもので、

30畳に30人前後の人間が汗だらけになってすわっている。

衣類なとつけられたものはなく、~みな裸で輪講につく。」

とある。

また、

薄暗い書生部屋を指し、

「昼は昼でロウソクを灯さなければ書見はできない」

とも、

みなが徹夜で勉学に励む様子を

「その光景は雑踏の如く夜市の如く」

と大村益次郎が国元に手紙を書いたともいう。

いずれにせよ春夏秋冬、

昼夜を問わず塾生の熱気で湧きかえっていたのであろう。

残念ながら現在の適塾は奇麗に整備されており、

この建物から当時の熱気を感じることは僕にはできなかった。

それでもこの場所に立てたことは嬉しかったし、

緒方洪庵や塾生について、

勝手な想像をふくらませては一人でニタついた。