以前から製作が噂されていた『トップガン2』。オリジナルは1986年に全米公開され、
F-14トムキャットのパイロット“MAVERICK”役を演じたトム・クルーズの出世作としても
航空映画最大のヒット作としてもお馴染みの作品ですが、その続編のニュースは
過去にも流れては消えていました。
それが今週末、またもニュースのネタとして流れたわけですが、その情報の内容は
次回作でもトム・クルーズが主役のパイロットとして活躍し、
『ミッションインポッシブル5』よりも先に製作が開始されるだろう、というもの。
以前に流れた噂では「次回作はMAVERICKは教官パイロットで、女性の学生パイロットの
成長物語になる」とか「無人機のパイロットになる」とか、さまざまなものが
ありましたが、今回こそこのニュース、信用できるものなのでしょうか。
じつはあまり話題になりませんでしたが、3月上旬には『フライトグローバル』が
ブログでこのことに触れていました。
それによれば、『トップガン2』ではMAVERICKはテストパイロットとなり、
F-35Cの開発でさまざまな困難を乗り越えていく、というストーリーになるといいます。
そうなれば前作のように敵対国との空中戦などはありませんから軍事モノの
航空映画として、どのくらい魅力的なものにできるのかという疑問は残ります。
ただ、この情報がロッキード・マーチンのF-35プログラムマネージャー、
トム・バーベイジ氏が全米航空宇宙協会の昼食会で漏らしたもので、まもなく
フォートワースでの撮影も開始される、という具体的なものだったというところが
単なる噂と片づけられないところです。
とまあ前作が大成功をおさめた映画だけに、『トップガン2』の噂はつねに
世間をにぎわせますが、これが本当であれば、しばらくすればなにか具体的な動きが
見えてくるかもしれませんね。私たち航空機ファンも気になる話題です。
しかしそれより問題なのは、その映画のもうひとつの主役になるかもしれないF-35C。
『航空ファン』でもF-35の開発遅延の問題はことあるごとに採り上げていますが、
そのなかでもF-35Cは着艦フックの構造など解決すべき課題が山積しており、
先日、ようやくF-35C 2機がフォーメーションフライトを実施したことが
ロッキード・マーチンからニュースリリースされるような状況です(試験中の機体は
一定の項目がクリアできるまではチェイス機がないと飛べないなど、さまざまな
制約があるそうです)。映画に協力すればその知名度や国民へのアピールの面で
メリットはあるでしょうが、そこまでの余力があるのかも含め、今後に注目です。