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航空専門誌の文林堂『航空ファン』&『世界の傑作機』公式ブログ

世界の傑作機No.164は本日発売です

2014-11-29 08:00:34 | BLOG×記事


今回こそ「大変長らくお待たせいたしました」という
フレーズがよく当てはまるのではないかと思われるテーマ、
TSR2が読者の皆さんの熱いご要望にお応えして、いよいよ本日、
全国の書店さんおよびネットショップで発売となります。

実用化に至らず、それも試作機が1機しか飛んでいない本機を
はたして「傑作機」シリーズで取り上げてよいものかどうか、
いろいろと賛否両論、毀誉褒貶もあることでございましょう。
しかし、特徴的な主翼をもつあのダイナミックでシャープなスタイル、
当時最新の電子機器や高揚力装置といったかずかずの新機軸、
そして試験飛行で見せた高い飛行性能の片鱗などなど、試作機にして
すでに傑作機の貫録を充分備えていたといえるのではないでしょうか。

そもそも本機の開発が断念されたのは、その素性によるものではなく、
財政難にあえぐイギリスの時の政権が予算超過を嫌ったためで、
TSR2自身には駄作機だの欠陥機だのといったレッテルを貼られる
いわれはまったくございません。

もし、本機が実用化され多数の機体が部隊運用されていたならば、
得意の低空高速飛行での安定性と瞬発力、飛行場を選ばないSTOL性能、
かずかずの機器を駆使した偵察能力などを発揮して傑作機としての
名声をほしいままにしていた、と思いたいです、小誌編集部は。

そうした思いを託して佐竹先生にはカバーイラストの機体として
No.81 SqnのCode B、上面ダークグリーンとダークシーグレイ、
下面ミディアムシーグレイの迷彩塗装機を描いていただきました。
実際の同Sqnはキャンベラを装備してスエズ動乱等に投入されています。




こうした架空の塗装や運用を想像するのは楽しいのですが、
アニメの世界ではすでに有名になっておりました。
『ストラトス・フォー』という作品には地球に落下する隕石を破壊する
「メティオ・スィーパー」としてTSR2が登場しており、このアニメで
一躍本機の名前が全国津々浦々まで知れわたったようです。
本来、低高度高速侵攻攻撃機であるはずのTSR2がここでは何故か
高高度迎撃機として使われていますが、そこは置いておいて、
TSR2の飛翔感を楽しむにはもってこいの作品となっています。

DVDも発売されていますので、未見の方はご覧になってみてください。
同作品にはYak-28も登場してきます。Yak-28に興味を持たれた方は
小誌No.159のご購読もぜひどうぞ。

そんなこんなのTSR2特集号。この編集にあたっては、
BAEシステムズ、ロールスロイス、ブルックランズ・ミュージアムなど、
関係各方面から貴重な写真や資料を多数提供していただきました。
本家イギリスの文献にも載っていない初公開のものもございます。
日本ではおそらく空前絶後、唯一無二のTSR2特集号でありましょう
世界の傑作機No.164をぜひご購読くださいますようお願い申し上げます。


カバーイラストの候補としてさまざまなアングルの画を佐竹先生に描いていただきました。このBlog限定で一挙公開いたします。
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レッドブル・エアレース、来年5月ついに日本初開催!

2014-11-26 18:01:09 | 告知&ニュース


11月26日午後、千葉市でレッドブル・エアレースが記者発表を行ない、
2015年シーズン全8戦のスケジュールが発表されるとともに、
その第2戦として5月16日、17日に千葉県の幕張海浜公園で
RED BULL AIR RACE CHIBA 2015が開催されることが明らかにされました。

日本でのレッドブル・エアレースの開催はもちろん初。大会開催に際し
レッドブル・エアレース・ジャパン実行委員会が組織され、
初音ミクのフィギュアなど、日本のサブカルをリードし、
SUPER GT選手権のGT300クラスにレーシングチームを組んで参戦するなど
モータースポーツにも積極的な参画を見せるグッドスマイルカンパニーや
ローソンHMVカンパニーなどがサポートすることも発表されました。

また、開催地となる千葉市も特別後援を行なうということで、
記者発表にはエリック・ウルフGM、室屋義秀選手や実行委員会の代表者とともに
熊谷俊人千葉市長(下・左端)も出席しました。



幕張に近い稲毛浜は鳳号で知られる日本初の民間飛行場が1912年に設置された
日本民間航空発祥の地でもあり、幕張メッセなどの施設やホテルなども多く
レッドブル・エアレース開催にはうってつけのロケーション(下)。
地元国初開催に燃える室屋選手の活躍が、いまから待ち遠しいですね。



下写真は初の日本開催に向けての抱負を語る室屋選手とウルフGM。
「飛行経験のある幕張では、僕にある程度アドバンテージがあります」と室屋選手。



●2015年レーススケジュール
第1戦 アブダビ(UAE) 2/13-14
第2戦 千葉(日本) 5/16-17(天候予備日5/18)
第3戦 ソチ(ロシア)5/30-31※日程調整中
第4戦 ブダペスト(ハンガリー) 7/4-5
第5戦 アスコット(イギリス) 8/15-16
第6戦 スピルバーグ(オーストリア) 9/5-6
第7戦 フォートワース・テキサス(アメリカ) 9/26-27
第8戦 ラスベガス(アメリカ) 10/17-18

なお、第2戦の観戦チケットの一部は11月28日からオフィシャルサイトで先行販売が開始されます。
レースの詳細も上記サイトをご覧ください。
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日本人所有の零戦、公開始まる

2014-11-21 18:05:50 | BLOG×記事






日本人実業家の石塚政秀氏(上・中央)が所有する零戦22型の初めての一般公開が
今日(21日)から、さいたまスーパーアリーナ展示ホールで始まりました。

展示方法はエンジン、コックピットを含む中央胴体と主翼、尾部の3分割で
そのため、胴体内部やコックピット、エンジンやその取り付け部分など
普段は見ることのできない零戦の特徴的な機体各部が間近で確認できます。







上から、中央胴体内部を後方から見る、コックピットのアップ、後部胴体内部。

会場では、零戦計器板研究家の中村泰三氏が貴重なコレクションを披露しているほか(下)
フライトジャケットや零戦関連グッズの販売も行なわれています。



公開は24日(祝)まで。詳しくは主催者webサイト、当ブログ内関連記事をご覧ください。
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A350XWB初来日

2014-11-20 20:41:21 | BLOG×記事
日本航空が31機を発注しているエアバスA350XWBが、昨日羽田空港に飛来しました。



A350は最新鋭の機体で、もちろん初来日。エアバスが保有する5機の試験機の1機で、
カーボンをイメージしたカラーリングが人気のA350-900 5号機(NMS005)。
今回の来日は国内の航空関係者、報道関係者へのお披露目が目的で、
明日の昼過ぎまで日本に滞在しています。

昨日の到着時の報道公開に続いて、今日は内覧会が実施され、
約1時間のフライトも実施されました。



今日の東京は低い雲がかかり離陸後すぐに視界がなくなり、着陸時には
大雨という残念な天候でしたが、空の上は当然青空。
機窓からは「A350XWB」の文字が記された特徴的なウイングレットがよく見えました。

NMS005はビジネスクラス42席、エコノミークラス223席の2クラス仕様で、
機内には通常の客席が装備されているほか、試験機材も搭載されており
そのモニター機器も配置されています。



昨日ソウルから飛来したNMS005は、明日羽田を離陸してベトナムのハノイへ向かい、
その後タイのバンコク、マレーシアのクアラルンプールに立ち寄り、
フランスのトゥールーズへ戻る予定です。
明日の離陸の予定は、現在のところ1245時ごろとのこと。
貴重なカーボン調のエアバスデモカラーをまとったA350を、
時間のある方は見に行ってみてはいかがですか? 




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香港エクスプレスが日本だけのセールを発表

2014-11-18 15:10:07 | BLOG×記事


日本への就航1周年を迎えた香港初のLCC、香港エクスプレスは本日(18日)
2015年1月6日から7月8日までの搭乗期間を対象とした特別料金(¥6,600~)を発表
予約受付を開始しました(期間は2014年11月24日23:59まで)。
予約・問い合わせは香港エクスプレスwebサイトまで。

香港エクスプレスは現在、東京(羽田)・名古屋・大阪・福岡と香港を結んでいますが
さらに12月8日からは東京(成田)―香港が加わって5路線週49便の運航となります。
同社のフリートはA320 8機で、日本、中国、韓国などアジアの15都市へ就航。
香港の航空会社中、ナンバー1の定時到着率を誇ります。

写真はキャンペーン料金を発表するジミー・マー執行取締役会長兼社長。

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