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航空専門誌の文林堂『航空ファン』&『世界の傑作機』公式ブログ

ブルーインパルス、松島に帰還

2013-03-31 23:58:42 | BLOG×記事
3月31日、平成24年度の最終日にあたる今日、2011年3月11日の東日本大震災以降、
飛行再開を果たしつつも福岡県の航空自衛隊芦屋基地を中心に移動訓練を続けていた
第4航空団第11飛行隊ことブルーインパルスがホームベースの宮城県松島基地に
帰還するのを記念した式典が行なわれました。
天候などにも左右されていろいろとあった帰還の経緯については、今日の式典とともに
次号、『航空ファン』6月号(4月20日発売)で詳しくご紹介するとして、
ここではそのランプインの写真を1枚だけ掲載しておきます。



飛行隊長田中“JOE”公司2佐の乗る1番機の後方には、津波対策として新設された
退避用かさ上げエプロンと簡易ハンガーが(松島救難隊に暫定配備されているUH-60Jも)
見えます。
式典に参加する来賓などの関係もありエプロンにはT-4に加えU-4やYS-11、C-1なども並び、
久しぶりに松島が「飛行場らしさ」を取り戻していたのが印象的でした。

さて、そんな松島で見かけたちょっとおもしろいものをご紹介。

こちらは基地内売店(BX)に置かれている、いわゆるガチャガチャ。
F-86F、T-2、T-4と3世代にわたるブルーインパルスに関連したケータイアクセサリーと
カッコいいステッカー1枚がセットでカプセルに収められています。



運試しに1回まわしてみると、夕日のなかアプローチするT-4BIのステッカーと
50周年記念エンブレムのアクセサリーのセットが出てきました。



これは基地内ですから、なかなか一般の方がチャレンジすることはできませんが、
松島基地以外にも設置されているところはあるといった話も聞いたことがあります。
もし見かけたら、ブルーファンの皆さんはぜひ、ガチャっとまわしてみてください。

そしてもうひとつ。こちらは『ブルーインパルス50年の軌跡』のグッズ紹介でも
採り上げているものですが、今回店舗が営業しているのを見かけて、思わず購入した
ものです。



大勇堂さんの「銘菓ブルーインパルス」。基地の正門近くにある大勇堂さんは、
東日本大震災の際に津波被害で浸水しましたが、現在ではその店舗を修復して
営業を再開しています。
「銘菓ブルーインパルス」はT-2ブルー時代から販売されている洋焼き菓子で、
ブルーインパルスの絵がパッケージになっていなかったとしても食べたい、
美味しいお菓子です。中にはステッカーとブルーの大判印刷写真も入っています
(ちなみにこれも基地内売店でも販売中)。
震災から2年が過ぎ、悲惨な爪痕はあまり見られなくなった東松島市ですが、
まだまだ仮設住宅や家屋が取り壊された後の空き地は多く、本来の活気が
戻ってきているとは言えない状況です。
4月6日にはブルーの基地上空でのフィールドアクロを外周から見学でき、
その後に市の主催で帰還を祝したセレモニーなどが行なわれるイベントがありますが、
ぜひ皆さんも松島基地に帰ってきたブルーを見に出かけ、そして東松島市や
東日本大震災からの復興にがんばっている地域を応援してください。
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世界の傑作機No.154は明日発売です

2013-03-29 19:19:10 | BLOG×記事


全国の傑作機ファンの皆さん、お待たせいたしました。
いよいよ明日、No.154「P-47サンダーボルト」が全国の書店さん、
ならびに各オンラインショップで発売になります。

P-47といえば、レイザーバック(razorback:背中の出っ張った野生のブタ)
と呼ばれるとおり、ゴツくて鈍重そうなイメージがあります。
しかし、バブルトップ・キャノピーに改修したD-25以降は
スタイルが格段に洗練されて、当編集部でもお気に入りの大戦機のひとつ。
インベイジョン・ストライプを巻いた銀ピカのバブルトップのP-47Dなんか
いつまで眺めていても見飽きることがありません。

アメリカ軍のメジャーな戦闘機はどれも迫力あるいい写真がたくさんあって、
あれにしようか、これにしようかとセレクトするのが一苦労なのです。
今回もそうした写真のなかから厳選して紹介しているので、
きっと本機の魅力を充分にご堪能していただけるのではないでしょうか。
なお、P-47は現在でもフライアブルな機体が何機か残っていますが、
本号では大戦中の姿にこだわって当時の写真のみで構成しました。
約70年前の撮影としては驚くほどきれいなカラー写真を
タップリ載せていますので、ご購入のうえジックリとご鑑賞ください。


護衛空母マニラベイから発艦するサンダーボルト。


イギリスのB-17基地上空を編隊航過するP-47。


高高度をB-17を護衛して飛ぶP-47のコントレール。

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“所沢零戦”二度目のエンジン始動

2013-03-28 20:05:25 | 告知&ニュース


今日から31日までの4日間、所沢航空発祥記念館に展示されている零戦が
昨年12月に続く、二度目のエンジン始動見学会を行なっています。
今日は午前11時40分、午後1時10分、2時40分から各10分間程度、
軽やかな栄エンジンの音を桜の花が満開の航空公園中に響かせました。
明日以降も同時刻に3回エンジン始動見学会を行ない、
4月1日には僅かな距離ながら会場内をタキシングするそうです。
エンジン始動もこのタキシング(本来は解体作業見学会でしたが)も、
残念ながら事前に抽選で選ばれた人しか見学できないのですが、
3月いっぱいで終了の予定だった零戦の特別展示は8月まで期間が延長されましたし、
あと3日間のエンジン始動見学会(1日は未定)も、午前9時半から11時50分までと
午後3時半から4時50分までは野外展示中の機体をどなたでも見学することができます。
なお、4月2日から1週間程度、館内点検作業のため零戦の展示は中止となりますので、
この点だけ(もう1つ、有料です)ご注意のうえ、是非お出かけください。

●急告・零戦の館内展示は4月4日午後から再開されます。
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政府歳出強制削減が在日米軍基地イベントにおよぼす影響

2013-03-25 20:34:41 | 航空イベント


昨日、2013年の在日米軍基地のメジャーイベントとしてはトップとなる
神奈川県米海軍横須賀基地の桜祭りが開催されました。

しかし今月号でも紹介しているとおり、アメリカでは現在財政の崖に端を発する
歳出強制削減の嵐が吹き荒れており、そのなかでも国防予算は大幅なカットを迫られ、
実際に多くのエアショーが中止され、4月以降のサンダーバーズとブルーエンジェルズの
活動も現時点ではキャンセルされている状態です。

この歳出強制削減には、世界的規模で活動する米軍が機能麻痺に陥らないよう、
海外に展開中の部隊への影響を極力抑えようとする配慮があるのですが、それでも
今後空母攻撃群の展開が減らされたり、空軍の訓練飛行時間が大幅にカットされたりという
重篤な事態が控えているだけに、どの部署でも例外なく予算削減策は検討され始めたようです。

当初、在日米軍基地ではそれほどまでに大きな影響は出ないのではとの予測もありましたが、
実際には昨日開催された横須賀は例外として、今後開催を予定しているイベントも
まったく影響がないとはいえない状況になりつつあるようです。

実際、米国防総省の指導にもとづき、例年夏にフレンドシップフェスティバルを
実施していた東京都の米空軍横田基地では、3月22日、今年のフレンドシップフェスティバル
無期限延期を発表しました(未確認情報ですが、来年以降も隔年開催を検討しているとの
噂もあります)。
また、現在開催に向けて準備を進めている神奈川県下の海軍施設、上瀬谷(4月6日)、
厚木(4月27日)についても、現段階での正式な発表はありませんが、
なにかしらの調整はしている可能性はあると考えられます。

そして今日、山口県の米海兵隊岩国基地から、5月5日に開催を予定している
フレンドシップデーに関して以下のようなリリースが発表されました
(リリース添付の日本語訳をそのまま転載)。

岩国基地発表(2013年3月25日)―予算上の不確定要素により、米軍の航空ショーが世界中のいたるところで中止となっている。岩国基地は親善デーの地元における重要性について理解している。基地の上層部は親善デーが予算方針の例外となるようすでに申請している。しかし、現時点では方針の例外となるかどうかの決定はなく、今年の親善デーが中止となる可能性はある。この件について明確な答えを基地は数週間内に得る予定。より多くの情報については、4月15日に開かれる親善デーについての記者会見で明らかにされる。岩国基地は、この件が私たちの友人ならびに隣人の方々にもたらす不都合について遺憾である。

岩国基地では昨年のフレンドシップデー開催時に「今回が最後?」との地元報道も
出ていたのに、今年に入って開催が発表されました。
今年はブライトリング・ジェットチームや室屋氏、ウィスキーパパなど民間アクロ
(に加え、おそらくはブルーインパルスも)の参加も準備が進められています。
この話の裏には、こんなエピソードの影響もあると考えられます。
昨年のイベント前に着任した新基地司令は、基地内の工事などの関係もあって
翌年(今年)以降の開催に懐疑的だったにもかかわらず、
昨年のイベントを実際に体験して、地元との交流などの理由からも
これだけのイベントは継続すべきだとの考えに方針転換した、というのです。

現在はプレイガイドでの有料観覧席の購入受付も中止されており、イベント開催が
実現するかどうか予断を許さない状況ではあるようですが、基地としては
開催に向けて、準備を進めつつ調整を進めている状態の様子です。今後も
新たな情報があれば、『航空ファン』誌面や本ブログでお伝えしていく予定です。
もちろん、4月16日に発売を予定している『エアショーガイド2013』でも、
ギリギリまで情報を集めて紹介したいと思っています。

いずれにせよ、今年の在日米軍イベントについては流動的な要素が多いことを、
皆さんにはご理解いただきたいと思います。あわせて、こうした状況ですから
自衛隊の航空祭でも米軍機の外来地上展示への参加については、
厳しい状況にあることも覚悟しておいた方がいいでしょう。
また、イベントが開催された場合にも、保安上の問題の理由で本籍(もしくは国籍)が
明確な写真付き公的身分証明書の提示などが入場時に求められる場合があることを、
ご承知おきください。

ともあれ、今月号で紹介しているとおり、今回の歳出強制削減が米軍にもたらす影響は、
こうしたエアショーなど氷山の一角でしかありません。
政府の予算に対する抜本的な対策が、一日も早くまとめられることを願いたいものです
(かくいう日本も国債の発行などによる財政赤字の切実な状況は、他人事では
ないのですが…)。
コメント (4)
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急告!

2013-03-22 18:43:11 | 告知&ニュース
3月25日から30日まで、東京・銀座のギャラリー ミハラヤで開催予定だった
鉛筆で描く航空絵画「帆足孝治展」(5月号P.158で紹介済み)ですが、
諸般の事情により急きょ中止が決まりました。
ご来場を楽しみにされていた方には、大変ご迷惑をおかけしました。
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