9月は連休がふたつもあって、そのおかげで定期刊行物を出版する身としては
かなりのイレギュラー進行となりました。
そして『航空ファン』11月号は、例月より一日早い9月20日の発売となります
(一部発売の遅れる地域もあります)。
今月の特集は「F-22ラプター25周年」。
米空軍のATFプロジェクトでYF-23としのぎを削ったYF-22が、
その後採用を勝ち取ってF-22Aとなり、量産仕様試験機が初飛行してから
今年で25年となりました(訓練部隊325FWへの配備からは20周年)。
絶対的なAir Dominance Fighter(航空支配戦闘機)としてF-15の後継機に
当初750機程度の導入を計画していた同機ですが、価格高騰などから結局183機で生産を終了、
また輸出のハードルの高さからわが国もF-Xとしての配備を断念した経緯があります。
今月は節目となった機会に同機の開発開始から現在までを振り返り、
運用や搭載兵装のバリエーション、事故の記録まで紹介します。
また関連記事として、昨今二分化している戦闘機の複座型の開発についても、
その検討条件をまとめてみます。
そして第2特集として「いまなお健在“怪鳥WB-57F”」もお届けします。
米空軍が運用していた高高度気象観測機WB-57Fは、
原型機であるイギリスのキャンベラから数えると、
初飛行から73年も経過しているオールドジェット(個体としても60年近い機齢)。
そのWB-57Fを今も運用し続けるNASAが、
この夏同機を西太平洋の気候観測のため韓国のオーサン基地に展開させ、
約6週間のプロジェクトを実施しました。
航空ファンでは韓国のミッションの模様をフォトリポートするほか、
WB-57Fの歴史とACCLIPと呼ばれる観測プロジェクトの解説に加え、
1960~70年代に横田基地に配備されていたRB/WB-57Fの当時の姿も
「198X年の空」スペシャル版として元井カメラマンの写真で紹介します。
このほかにも、巻頭ではブルーインパルスも参加した松島と芦屋、ふたつの空自航空祭を紹介。
またF-2も参加したオーストラリアの国際演習“Pitch Black 2022”、
ギリシャ空軍に配備された新鋭ラファールの空撮、空母エイブラハム・リンカーンと
ロナルド・レーガンに搭載される空母航空団(CVW-9 & CVW-5)のフライイン、
ジム・ラーセンのカメラファインダー―Forgotten Prototypes、
エアショーin大洗、空ラボ、ユースパイロットクラブなど室屋義秀氏の夏の活動、
カタール空軍向けタイフーン初デリバリーも掲載します。
さらにパールハーバー航空博物館、
クロスランドおやべヘリコプター&防災・防犯フェスティバルのリポート、
シリーズ埋もれた陸軍航空史「星章を纏った陸軍機」や連載群にもご注目ください。