文科省の局長が、自分の子供の東京医科大の入試で、点数が足らなかったため加点してもらい入学し、見返りに東京医科大に、「私立大学研究ブランディング事業」の支援を有利に行ったという、受託収賄容疑で逮捕された。
わが子を医者にして、裕福な生活をさせようという親心が生み出した収賄事件という、なんともやるせない事件だ。
しかし文科省の局長でありながら、最近のIRの劇的な進歩を知らないのだろうか?
医者が行う主要な仕事は病気の診断だが、急速なIR技術の進歩で、コンピュータが正確に病気の診断を行えるようになってきている。
しかも病気の診断も、遠隔地の患者さんが、ネットを経由して専門医の診断を受けることも現実になりつつある。
今後は手術にしても、ロボットがかなりの部分をサポートするようになるだろう。とはいっても微妙な神の手を必要とするような手術は必要で、高度の技術を要する医者は必要とされるだろう。
今はまだ医者不足といわれているが、あと10年もすれば、問診を主なる仕事とする医者不足は解消している可能性もあろう。
いまだに高額の授業料を支払っても医者にしたいという親は,PCやIRの急速な進歩を知っておく必要がある。
いろいろ考えさせられる、今回の収賄事件であった。
(東京新聞電子版より貼り付け)
文科省局長を逮捕 受託収賄容疑 子の大学合格見返り
2018年7月5日
東京医科大(東京都新宿区)を文部科学省の私立大学支援事業の対象に選定するよう便宜を図る見返りに、自身の子どもを医科大に不正入学させてもらったとして、東京地検特捜部は四日、受託収賄容疑で、同省科学技術・学術政策局長佐野太容疑者(58)を逮捕した。受託収賄ほう助容疑で会社役員谷口浩司容疑者(47)も逮捕。関係者によると、選定を依頼した贈賄側とされるのは医科大の幹部で、特捜部は在宅で捜査している。
特捜部は両容疑者の認否を明らかにしていない。林芳正文科相は「現職の職員が逮捕されたことは誠に遺憾。捜査に全面的に協力していく」と話した。
逮捕容疑では、佐野容疑者は文科省官房長だった昨年五月、東京医科大の幹部から支援事業で同大が対象校に選ばれるよう頼まれ、便宜を図った謝礼として、今年二月の入学試験で子どもの点数を加点することで合格させてもらったとされる。
谷口容疑者は今年二月まで、医療機関の危機管理などを手掛けるコンサルティング会社で役員を務めており、一定の手助けをしたとされる。
特捜部は、子どもを合格させることが賄賂に当たると判断した。
特捜部によると、佐野容疑者は谷口容疑者を介して同大の幹部と知り合い、幹部には点数を加点する裁量権があったという。
関係者によると、医学科を受験した子どもの点数は合格点に足りなかったため、加点されたという。競争倍率は一六・五倍だった。
この事業は「私立大学研究ブランディング事業」で、独自色を打ち出す取り組みを行う私立大を支援する制度として2016年度に始まった。東京医科大は17年度、先制医療による健康長寿社会の実現を目指す事業で申請。188校が申請し、選定されたのは60校だった。
佐野容疑者は早稲田大大学院理工学研究科を修了後、1985年に入省。私学部参事官や官房総括審議官などを経て、2016年6月から官房長、17年7月から現職。官房長は人事や予算などで幅広い権限を持つ。
東京医科大は「多大なご迷惑、ご心配をおかけしていることに、深くおわびを申し上げます。捜査を受けていることは事実で、全面的に協力している」とのコメントを発表した。
<受託収賄> 公務員が職務に関して賄賂を受け取ったり、要求したりすると単純収賄罪に問われる。さらに贈賄側から特別の取り計らいを求める「請託」を受けていた場合は、受託収賄罪が成立する。単純収賄罪の法定刑が5年以下の懲役なのに対し、受託収賄罪は7年以下の懲役と重くなる。ロッキード事件の田中角栄元首相が受託収賄罪で起訴されたほか、旧建設省発注工事を巡る事件の元建設相、旧ケーエスデー中小企業経営者福祉事業団(KSD)を巡る事件の元労相らが同罪に問われ実刑が確定した。
(貼り付け終わり)
わが子を医者にして、裕福な生活をさせようという親心が生み出した収賄事件という、なんともやるせない事件だ。
しかし文科省の局長でありながら、最近のIRの劇的な進歩を知らないのだろうか?
医者が行う主要な仕事は病気の診断だが、急速なIR技術の進歩で、コンピュータが正確に病気の診断を行えるようになってきている。
しかも病気の診断も、遠隔地の患者さんが、ネットを経由して専門医の診断を受けることも現実になりつつある。
今後は手術にしても、ロボットがかなりの部分をサポートするようになるだろう。とはいっても微妙な神の手を必要とするような手術は必要で、高度の技術を要する医者は必要とされるだろう。
今はまだ医者不足といわれているが、あと10年もすれば、問診を主なる仕事とする医者不足は解消している可能性もあろう。
いまだに高額の授業料を支払っても医者にしたいという親は,PCやIRの急速な進歩を知っておく必要がある。
いろいろ考えさせられる、今回の収賄事件であった。
(東京新聞電子版より貼り付け)
文科省局長を逮捕 受託収賄容疑 子の大学合格見返り
2018年7月5日
東京医科大(東京都新宿区)を文部科学省の私立大学支援事業の対象に選定するよう便宜を図る見返りに、自身の子どもを医科大に不正入学させてもらったとして、東京地検特捜部は四日、受託収賄容疑で、同省科学技術・学術政策局長佐野太容疑者(58)を逮捕した。受託収賄ほう助容疑で会社役員谷口浩司容疑者(47)も逮捕。関係者によると、選定を依頼した贈賄側とされるのは医科大の幹部で、特捜部は在宅で捜査している。
特捜部は両容疑者の認否を明らかにしていない。林芳正文科相は「現職の職員が逮捕されたことは誠に遺憾。捜査に全面的に協力していく」と話した。
逮捕容疑では、佐野容疑者は文科省官房長だった昨年五月、東京医科大の幹部から支援事業で同大が対象校に選ばれるよう頼まれ、便宜を図った謝礼として、今年二月の入学試験で子どもの点数を加点することで合格させてもらったとされる。
谷口容疑者は今年二月まで、医療機関の危機管理などを手掛けるコンサルティング会社で役員を務めており、一定の手助けをしたとされる。
特捜部は、子どもを合格させることが賄賂に当たると判断した。
特捜部によると、佐野容疑者は谷口容疑者を介して同大の幹部と知り合い、幹部には点数を加点する裁量権があったという。
関係者によると、医学科を受験した子どもの点数は合格点に足りなかったため、加点されたという。競争倍率は一六・五倍だった。
この事業は「私立大学研究ブランディング事業」で、独自色を打ち出す取り組みを行う私立大を支援する制度として2016年度に始まった。東京医科大は17年度、先制医療による健康長寿社会の実現を目指す事業で申請。188校が申請し、選定されたのは60校だった。
佐野容疑者は早稲田大大学院理工学研究科を修了後、1985年に入省。私学部参事官や官房総括審議官などを経て、2016年6月から官房長、17年7月から現職。官房長は人事や予算などで幅広い権限を持つ。
東京医科大は「多大なご迷惑、ご心配をおかけしていることに、深くおわびを申し上げます。捜査を受けていることは事実で、全面的に協力している」とのコメントを発表した。
<受託収賄> 公務員が職務に関して賄賂を受け取ったり、要求したりすると単純収賄罪に問われる。さらに贈賄側から特別の取り計らいを求める「請託」を受けていた場合は、受託収賄罪が成立する。単純収賄罪の法定刑が5年以下の懲役なのに対し、受託収賄罪は7年以下の懲役と重くなる。ロッキード事件の田中角栄元首相が受託収賄罪で起訴されたほか、旧建設省発注工事を巡る事件の元建設相、旧ケーエスデー中小企業経営者福祉事業団(KSD)を巡る事件の元労相らが同罪に問われ実刑が確定した。
(貼り付け終わり)