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鼻血だけではない、汚染水の外洋流出も止まらない福島原発の現実。

2014年05月17日 11時53分01秒 | 日記
 漫画「美味しんぼ」のなかで、福島原発や周辺地域で長期にわたり、取材を続けた作者の雁屋哲氏が、自己の経験も踏まえ鼻血が出るという作品を出して、福島の風評被害につながるとして問題が広がっている。

 しかし、福島原発に関しての報道が少なく、安倍首相のオリンピック誘致の時の「汚染水は完全にブロックされている」という大ウソこそが、風評被害につながる根本原因になっているのではないだろうか?

 汚染水だけではなく、住民の住む地域の除染も、住居や日常使用する通路、田畑が主体であり、山林や空き地は全くの手つかずである。

 除染後も、大風や大雨による汚染物の飛散や流入は十分考えられることであり、果して福島の原発周辺の現住民が、放射能をまったく意識しないで、生活していると言えるであろうか?

 出歩くときは放射能検知バッジをつけて歩くと言う状態が、果して日常の生活状態と言えるのであろうか?

 福島原発事故は、スリーマイルやチェルノブイリと比べても、事故を起こした原子炉の数も多く、燃料がメルトダウンし取り出し不能で、おまけに地下水の流入量が毎日400トンと膨大で、その事故の深刻さは史上最大と言ってもよい事故なのである。

 その割には、一般の日本人が、福島原発事故をどこまで深刻に捉えているであろうか?

 国家の隠ぺい体質が、大手メディアに協力も要請し、国民に不安を与えない為という名目で、事故内容や低放射能の人体に対する影響は問題がないと、故意にPRしているように筆者には思える。

 しかし、本来は真実を素直に知らせた方が、国民も原発問題を正確に判断できる。

 東京新聞は、他の大手メディアに比較し、福島原発事故の報道量が、今でも圧倒的に多いと筆者は思っているが、今日17日朝刊の第一面に、「汚染水 外洋流出続く 首相の「完全ブロック」破綻」の見出しで報道している。

 詳細は下の記事を読んで欲しいが、安倍首相の汚染水の「完全ブロック」発言は破綻していると、明確に記述している。

 福島沖や宮城、茨城沖で捕れる魚は、本当に安全なのか?

 消費者が不安がるのは当たり前であり、このような状態でも、国内原発の再稼働に執念を燃やし、平気で海外に原発施設の売り込みを行う、安倍首相の頭の構造はどうなっているのかと、筆者は思わざるを得ない。

(東京新聞より貼り付け)

汚染水 外洋流出続く 首相の「完全ブロック」破綻
2014年5月17日 06時58分

 東京電力福島第一原発から漏れた汚染水が、沖合の海にまで拡散し続けている可能性の高いことが、原子力規制委員会が公開している海水データの分析から分かった。安倍晋三首相は昨年九月、国際社会に向かって「汚染の影響は専用港内で完全にブロックされている」と強調したが、現実には放射性セシウムはブロックされず、海を汚し続けている。 (山川剛史、清水祐樹)

 かつて海外の核実験により放射性物質が日本にも降り注いだため、国は財団法人海洋生物環境研究所などに委託し海水中の放射性セシウム137濃度などを高精度で分析してきた。原子力規制委員会は1984年以降のデータを公開、福島第一の沖合30キロ付近も調査地点に含まれていた。

 2011年の福島事故で、福島沖の同地点の濃度は直前の値から一挙に最大20万倍近い一リットル当たり190ベクレル(法定の放出基準は90ベクレル)に急上昇した。それでも半年後には一万分の一程度にまで急減した。

 1940年代から世界各地で行われた核実験の影響は、海の強い拡散力で徐々に小さくなり、86年の旧ソ連・チェルノブイリ原発事故で濃度は一時的に上がったが、二年ほどでかつての低下ペースとなった。このため専門家らは、福島事故でも二年程度で濃度低下が元のペースに戻ると期待していた。

 ところが、現実には2012年夏ごろから下がり具合が鈍くなり、事故前の水準の二倍以上の0.002~0.007ベクレルで一進一退が続いている。

 福島沖の濃度を調べてきた東京海洋大の神田穣太(じょうた)教授は「低下しないのは、福島第一から外洋への継続的なセシウムの供給があるということ」と指摘する。

 海水が1ベクレル程度まで汚染されていないと、食品基準(一キログラム当たり100ベクレル)を超える魚は出ないとされる。現在の海水レベルは数百分の一の汚染状況のため、「大きな環境影響が出るレベルではない」(神田教授)。ただし福島第一の専用港内では、12年初夏ごろから一リットル当たり20ベクレル前後のセシウム137が検出され続けている。沖合の濃度推移と非常に似ている。

 神田教授は「溶けた核燃料の状態がよく分からない現状で、沖への汚染がどう変わるか分からない。海への汚染が続いていることを前提に、不測の事態が起きないように監視していく必要がある」と話している。

(貼り付け終わり)