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小泉ー細川の脱原発の執念に、再び火がつく「原発ゼロ・自然エネルギー推進会議」の発足

2014年05月08日 14時24分11秒 | 日記
 先の東京都知事選挙で、「脱原発」を訴えて立候補した細川護熙元首相と支援した小泉純一郎元首相のコンビは、同じく脱原発を訴えていた宇都宮候補との出馬調整の決着がつかず、始めから予想していたように、枡添候補に大きな差を開けられて惨敗した。

 しかし脱原発の意志を持つ国民は多く、東京新聞の単独世論調査などでは、60%以上にもなる脱原発に賛成という意見が集約されている。

 さて、筆者とほぼ同じ年代である、小泉氏がそのまま引っ込む筈がないと思っていたが、このたび細川ー小泉連合で、脱原発への活動継続の意思表示として、一般社団法人「原発ゼロ・自然エネルギー推進会議」を正式に立ち上げたと昨日のニュースで知った。

 少々ご高齢とはいえ、お元気な二人に賛同して、この推進会議には多くの文化人も賛同しておられる。

 どうも筆者などと頭の構造が違うのか、安倍首相は国内の原発再稼働にこだわるだけではなく、海外にも原発のセールスに出向く始末だ。

 欧州では、一番原発の推進を行っていたフランスでも、自然エネルギーに転換を図ろうと計画しているように見えるのに、まだまだフランスは原発推進国と思って、原発推進の共同歩調の打診を行っているようだ。
 西欧諸国はまだしも、安倍首相は発展途上国にも原発建設の売り込みに余念がない。

 政情が安定しているとみえても、権力基盤が右左と揺れる国家も多く存在し、テロや内乱による原発施設の危険性も、十分配慮しなければならないというのに。

 手をこまねいていると他国からの売り込みが入ると言う商売気だけで、原発施設の売り込みに力を入れて欲しくはない。

 「まだ福島の原発事故の原因究明も、事故処理も全く終わっていないのに、良くやるよ」とあきれ返るばかりだ。

 今回、再び脱原発で細川・小泉氏が立ち上がった事に、筆者は最大限の敬意を表したい。

 二人の過去の政治行動がどうであっても、その過去の評価でこの活動をどうこうする必要はない。

 人類にとって、完全なコントロールが不可能な原子力エネルギーに頼る行為よりも、はるかに安全で、どこの国の人達にも自然エネルギーを利用できる設備を供給する限り、こんなに人類にとって安全な生活を、後々までも保障するものはない。

 以下に、細川ー小泉連合の、一般社団法人「原発ゼロ・自然エネルギー推進会議」の発起集会での詳細な発言の文字おこしがされていましたので、全文を添付します。

(ハフィントンポストより貼り付け)

小泉・細川両元首相、脱原発へ活動継続 「自然エネルギー推進会議」立ち上げ
The Huffington Post | 投稿日: 2014年05月07日 20時22分 JST

 2014年2月の東京都知事選に「脱原発」を訴えて立候補した細川護熙元首相と、支援した小泉純一郎元首相が5月7日、一般社団法人「原発ゼロ・自然エネルギー推進会議」を発足させた。原発再稼働の阻止と自然エネルギー導入の支援をめざすという。

 代表理事に細川元首相が就任する。 発起人には細川、小泉両氏のほか、小説家の赤川次郎氏、画家の安野光雅氏、哲学者の梅原猛氏、精神科医の香山リカ氏、音楽プロデューサーの小林武史氏、福島県南相馬市長の桜井勝延氏、俳優の菅原文太氏、小説家の瀬戸内寂聴氏、日本文学者のドナルド・キーン氏、作詞家の湯川れい子氏が名を連ねた。

 この日、東京都内で発起人らによるフォーラムを開き、細川氏と小泉氏が演説した。次期知事選への不出馬を表明したばかりの嘉田由紀子・滋賀県知事も会場に姿を見せた。

 細川氏は原発再稼働や途上国への原発輸出に突き進む安倍政権を批判し、自然エネルギー導入の推進を通じて「原発ゼロの状態の中で自然エネルギーによって日本の活路を開いていく、またとないチャンス」と述べた。

 発起人を代表して小泉氏もあいさつし、「過去の人と言われようが、これから来る未来の世代のためにも、原発のない国造りのために頑張っていく」と決意表明した。


■細川氏「平和国家の生き方として容認できない」

細川氏の発言は以下の通り。

 「まずもって先の東京都知事選挙におきまして残念な結果になりましたが、私が皆様方のご期待にこたえられなかったこと大変申し訳なく思っておりますが、全国の多くの方々に原発をどう考えるのか、改めて自らの胸に問いかけて頂く機会を作り得たのではないか。とまれご助力に厚く御礼を申し上げる次第です。

 政府は先頃、エネルギー基本計画を閣議決定いたしましたが、事故に対する反省も教訓もなしに、これから再稼働していくという方針を打ち出したわけですが、とんでもないことだと思います。自民党は2012年の公約で、原発に依存しない社会構造をつくるとしました。安倍総理も原発に依存する割合を減らしていくと言ってこられたわけですが、どうも言っておられることとやっておられることとだいぶ違うのではないか。

 そういう状況がとても残念なことだと思うんですが、再生可能エネルギーをいつまでどれだけにするのかということも、はっきりしておりませんし、事実上破綻している核燃料サイクルのことも、これからやっていくんだということを言っておりますが、これも大変とんでもないことだと思います。

 また10月には(青森県六ケ所村の)六カ所(再処理工場)を竣工させるということも言っておりますけども、六カ所の方はすでに日本のプルトニウムの在庫は相当にふくれあがってまいりました。 今44tですか。3000発の核爆弾に相当するプルトニウムが在庫としてあるわけですが、さらに増えていく可能性がある。とても容認できません。

 官房長官は原子力規制委員会の基準をクリアした原発について、改めて総理が政治判断しないと表明しましたけども、それも、国民の6割が再稼働に反対している。8割の国民が将来の原発をゼロにすることを賛成している。そういうことを念頭に置かないでこのような方向に進んでいくことは、とても許されることではないと思います。それはやはり、政治的な手続きというものを、官房長官が言われるようなことでなく、きちんとやっていただかなければならないのではないか。

 また原発の輸出についても、原子力協定が成立しましたが、与野党が一緒に籠を担いだようなことで、途上国に原発を輸出していく方向になっているわけですが、これは本当に、とんでもないことだと。

 (福島第一原発の)汚染水の垂れ流しも続いていますし、まず何より事故の原因も究明されていない、核のゴミをどうするかも決まっていない。そういう中で原発を輸出するし、武器も輸出する方向になっていますが、これは道義を重んじる我が国の姿勢として、何よりも平和国家としての我が国の生き方としてとても容認できるものではない。非常に強く危惧しているところです。

 私は選挙の時も様々な不条理と戦わなければならんと立ち上がる決意をいたしました。同じようなことを西郷(隆盛)さんが言っておりますが、文明について端的にこう申しました。『文明とは正義があまねく行き渡っている社会、国のことを指して言うのであって、経済の発展とか科学の発達とか、豪壮な邸宅、華美な衣服、そういうものを指して言うのではない』という趣旨のことですが、私もまったく同感です。

 そういう意味で私はこれからこの日本の国を考えていくときに、いくつかの問題、人々の価値観の問題でもありますし、この国の運命のあり方にかかわる大きな問題でありますけど、これからもしっかりと正すべきは正していかなきゃならんという姿勢を貫いていかなければいけない。ますます強くそう思っているところです。

 さて私は選挙期間中、勝っても負けても原発ゼロの戦いはこれからだと申しました。このたび、原発ゼロ・自然エネルギー推進会議を立ち上げ、今日がそのスタートになるわけですが、目指すところはまず第一に再稼働に反対し、原発から自然エネルギーに転換することによって実感できる経済、放射能の心配のない社会をつくっていくことはいうまでもありません。

 特に地方が元気になるように、地方の自然エネルギー事業のエンカレッジをできるだけしっかりやっていかねばならんと思いますし、地方の自然エネルギー事業のサポートをしっかりやっていかなければならない。あちこち出かけていって支援をしていきたい。そうしたネットワークづくりもサポートしていきたい。いろいろやることはたくさんあろうと思います。

原発はリスクのあるコストの高いエネルギーということで、ヨーロッパなどでは自然エネルギーに切り替える動きが年々高まってきておりますが、排ガス規制がかつて自動車産業の技術開発と雇用の創出に大きく貢献したように、原発ゼロの状態の中で自然エネルギーによって日本の活路を開いていくまたとないチャンスだとよく認識しながら、活動を進めて参りたいと思っています。

 本日を皮切りに、原発立地県での様々な活動を通じまして、少しでもそういう動きが定着するように、できるだけ努力して参りたいと思いますので、ひとつよろしくお願いします。今日はちょっと調子が悪くて頭がくらくらしております。申し訳ありません。あまりはっきりしたお話ができなくて」


■小泉氏「東京だって原発なしで成長していきますよ」

小泉氏の発言は以下の通り。

「都知事選は残念な結果になりましたが、寒いにもかかわらず大勢の方が、雨が降っても吹雪が舞い散る中でも、長時間立ちっぱなしで熱心に細川さんや私の話に、聴衆の皆さんが熱くなっていた。だから最初1回か2回でやめようかなと思っていたのが、毎日やらないとだめだと。結局のところ皆さんが、寒い中でも熱い思いを持っていたから、それを細川さんや私に伝えてきてくれたんだなと思っています。

 勝っても負けても原発ゼロの国造りを目指すんだ。自然を大事にして様々拡充することで、良い国と思われるんだと、選挙を終わっても持ち続けて、これは死ぬまで頑張らなきゃいかんと、今日も一緒にやってまいりました。

 私、選挙中、はっきり大勢の皆様の前で言ったんです。原発安全だ? コスト一番安い? クリーンだ? こんなのは大うそだって言ったんですよ。多くのテレビカメラ、記者の前で、聴衆まさに人人人ですよ。どうしてこんなに寒い中、聞いてくれるんだと不思議に思いながら。これはちょっと異様な雰囲気だな。これは勝つんじゃないかと思ってやってたんですよ。それがああいう結果でしょ。

 しかし敗北の結果にも、くじけないところが細川さんとか私のいいところなんです。日本人はどんなピンチも不撓不屈の精神を持って立ち上がってきた国民、その血を我々は受け継いでいる。今は一つの戦場で負けたけど、原発ゼロの国造り、自然を資源にする国造りに向かって進むのは素晴らしいことだな、必ず今より良い国造りができると希望を持ってやってきた。

ところがね、原発の研究者とか規制委のメンバーとか、原発会社幹部のみなさん、この方たちはみんな、学業成績優秀、普通の人に比べれば、はるかに頭脳明晰、頭の良いと思われる人ばっかり。

 それが今ね、原発は安全じゃない、この60年間原発導入されて、スリーマイル、チェルノブイリ、福島。安全じゃないのわかってる。いちばん安全と思われた日本の福島でも、人為的、技術的ミスの枚挙にいとまがないじゃないですか。

 原発コストいちばん安い?いまだに研究者にそういっている人がいる。東電始め日本の原発会社は国民の税金負担無しにやっていけるところは一つもないんですよ。こんなわかりやすい話ないでしょう。民間会社だけど実際は国策会社、政府の金をふんだんに使ってる。にもかかわらず未だに原発コストが安いと、どう考えてるのか。どの原発会社も金まみれ、金食い虫だと話したんですよ。選挙が終われば『あんまりウソ言わないで』って文句来るかと思ったが、いまだに全然来ない。

 CO2を出さないクリーンエネルギーって言ってたんですよ。調べてみたらどうですか。ウランを発掘して様々な設備で核燃料を燃やして電気を大量に使ってるじゃないですか。うそじゃないと言ってる人は良い判断してない。これは悪い判断だ。再稼働にしても依存度を保とうとする重要な電源なんだと平気で言っている。優秀な人も、ろくでもない人がたくさんいるなと思った。

 規制委のメンバー、世界一日本の原発は安全基準が厳しい、そういう原発だけ再稼働させるという。数カ月でできると思います? その口からもう数カ月で再稼働させようとしている。なぜか、日本の原発は安全と思われたけど、現に地震、津波、火山の噴火、国土の地質状態、世界の原発国に比べ最も弱いです。

 なおかつ、テロに対していちばん弱いと世界が危惧している。これに対して規制委の優秀と言われる先生方は返事がない。どうして世界一安全な基準と言えるのか。地震、津波、火山対策、数カ月でできるわけない。テロに対処しているというのも、これからするということ。何年かかるかわかりませんよ。それをあえて数カ月でしようとしている。変人を通り越して、頭の良い人しっかりしてくれと言いたいよ。

 そしてなおかつ全原発止まって2、3カ月じゃないですよ。もうじき1年なんですよ。原発無しに日本はやっていけないって? やってんじゃないですか。 
 
 なおかつ都知事選のとき、原発の電源なくして発展させる、オリンピックを原発なしで成功させると言った。そしたら招致委の人たちの、誰かがね、『何と無責任なことを言うんだ』と批判した。ところが招致委、調べてみたらパンフレットで『日本は原発なしでオリンピックを成功させる』って宣伝してたんですよ。これを指摘したらまったく批判言わなくなったけどね。ああ、細川さんが言ったこと、俺たちも言ってたんだってことで。

 ところがよ、あの原発なしでオリンピックを成功させると言った段階で、なぜ一言もその言動を批判しなかったのか。これおかしいと思いませんか。推進論者が批判しないんですよ。

 6年後ですよ。東京だって原発なしで成長していきますよ。日本各地に自然エネルギーを成長させようという動きがどんどん出ている。我々はそれを加速、充実させる。

 私ももう過去の人と言われようがね、これから来る未来の世代のためにも、何と言われようとも原発のない国造りのために頑張っていく。 これこそまさに大きな志だと思って、ともにどんな困難な道であろうとも、自然を大事にして、無限にある自然のエネルギーを我々の発展に生かす、国造りに向かってがんばっていきたい」

(貼り付け終わり)