草花探訪

季節の草花苗づくり

梅雨には白い花が似合う

2013年07月03日 | 花の写真

梅雨の晴れ間、早朝ウオーキングの楽しみはこの時期に咲く花に出会うことです。

梅雨時の花と言えばアジサイが代表ですが、しっとりと濡れた緑の葉には白色の花が

似合うように思います。紫陽花よりはこぶりで目立ちませんが、クチナシ・夏椿・ムクゲの

花に私は引き付けられます。

まず、クチナシの花ですが、散歩途中庭木や低木の街路樹でよく出会います。

天国に咲くと言われているこの花は、邪悪なものを追い払うとも言われて、古くから

庭木として愛用されてきました。

春の沈丁花や秋の金木犀に負けないほど強い芳香を放ち、歩いてる途中遠くからでも

甘いにおいが漂ってきて、存在を示します。

この花に出会うと、私のような後期高齢者には渡哲也が歌ってる「クチナシの花」の一節を

つい口ずさみたくなります。

名前の由来は、果実が熟しても割れないため「口無し」と言われるようになったとか、実の

突起部分がくちばしのように見え「クチハシ」と呼ばれるようになったとか。

花言葉は「幸せを運ぶ」「私は幸せ」「清潔」など。

二番目の白い花は「夏椿」、別名「シャラノキ」(沙羅樹)とも言われています。

仏教の聖樹、フタバガキ科の「沙羅双樹」に似ているところからこの名がついたといわれ

ていますが別のものです。

梅雨のころに、薄緑の葉のわきに白い五弁の花が朝方に咲き、夕方にはぽとりと落花

するところや、開花時期が7月早々までと短いこともあって日本人の多くは、はかなさを

感じるようです。寺院の庭園によく植えられている花木で、散歩途中2か所で出会います。

京都では妙心寺の東林院・退蔵院が特に有名です。

ちなみに花言葉は「愛らしさ」「哀愁」。

三番目は「ムクゲ」の花です。韓国の国花としても有名ですし、乾燥にも強く、荒れ地のも

耐えるので、庭木・道路の路側帯などにも植栽されているおなじみの花木です。

夏椿と同様、朝咲いて夕方には落花しますが、つぼみが多くつき、次から次へと樹いっぱい

に咲かせ、初夏から秋まで花期が長いのも特徴です。

前出の夏椿とこのムクゲは、朝に咲いて夕方にしおれるという特徴がよく似た花なので、

日本でははかなさの象徴とされていますが、韓国では「苦難をしのいで発展していく民族

や国の姿をこの花に託し」(天声人語より)国花とされています。

一輪一輪は短命でも、一つの木としてみれば、次々に咲いて秋まで果てることのない

この花木を「無窮花」(ムグンフア)と呼ぶと知り、一つの花を眺める心も国によって違う

ことを再認識させられました。

ムクゲの花言葉は「尊敬」「信念」「柔和」「デリケートな美」など。

 


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