本堂跡の盛り土の上に作った木製の遊具で遊ぶ子供たち
後ろが庫裏
当時私は32歳、妻と4歳と2歳の子供を抱えていた。
今思えばなんと無茶な、と思わないでもない。
でもその当時はまさに夢中、こわいもの知らずだった。
借りたお寺は家賃月3000円、修理せずにすぐ住める家だった。
オンボロだが中古車も買った。
一ヶ月ほどして家族が引っ越してきた。
この家は北向きで、川幅5メートルほどの銀山川にかかった橋を渡り、
石段を上がって行くと、本堂があった場所が盛り土になっている。
大きな楠木と銀杏があり、盛り土の奥に庫裏がある。
後ろは山で寺の墓地になっており、孟宗竹が生えている。
石段、楠木という設定は、「隣のととろ」の映画に出てくる家にそっくり、
五右衛門風呂で、水はすぐそばの小さな谷から、
孟宗竹をくりぬいた樋をつないでで引いていた。
前の勤めの頃にせっせとお金を貯めていたので、
初めはゆとりがあり、小さな灯油釜や電動轆轤を買って、
陶芸をやるつもりだった。
でも物になるわけもない。
まもなく私は町の土建会社で土方をすることになった。
二ヶ月ほど働いたある日、
かなり離れているが、一応隣の家のおじさんが一杯機嫌で遊びに来た。
その人の仕事が竹細工だったのである。
続く
竹細工、素敵ですね♪
和の薫りに癒されます。
田舎暮らしや介護のお話etc・・・今後のブログ更新を楽しみにしています。
お互い、自分の生活に忙しく、交流の空白の時間でした。
無謀”な生き方を可能にさせてくれた周囲の人びとのおおらかさと、あなたの生き方へのこだわり”で、今があるのですね。