MOVIE KINGDOM Ⅱ

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ポイントは★~★★★★★★

No.33「母性」

2022-12-12 00:52:00 | 2022年劇場鑑賞




ちょっと気になってた邦画を見て来ました
湊かなえ原作のミステリーの映画化

戸田恵梨香さん扮する母ルミ子と永野芽郁さん扮する娘清佳が中心にドラマが進行します
娘に愛情を注ぐ事が出来ない母と母親に愛を受けたい娘の物語ですが、それぞれの過去の回想に食い違い生じて行き、壮絶な真実が明らかになっていく…
細かい事がネタバレになるので書くのが難しい

ます過去の回想が同じシーンとしてが母ルミ子からの視点と清佳からの視点に分かれて出てくる
なかなか面白い展開ですね
弁当箱落とすのと叩きつけるとは全然意味が変わってくるぐらい回想が違っている
ルミ子には幼き頃から胸いっぱいの愛情を受けて育ててくれた大地真央扮する母親が居て、何につけても母親が大好きなんですね
結婚するのも母親の意見に尊重し、妊娠してつわりが来ても心配する夫に「母親を呼んで!」と言い、火事になって孫をかばい家具の下敷になった母親を同じく下敷になった娘を差し置いて先に助けようとするが、「子供を先に助けないなさい」と言う母親に対して「お母さんが大事よ!子供なんかまた産めばいいじゃない!」て言い放つ!
(鳥肌立つ怖いセリフ)
このルミ子はいかに母親を愛し母に依存してるかと言うのがよくわかるシーンとなります
孫が産まれたら孫を可愛がる母
それは普通に当たり前の事ですが、それがルミ子にはフラストレーションとして蓄積され年月を重ねていく
ミステリーと言うより私は心理サスペンスのような感覚を持って見てました
母性と言うタイトルですが、母親への愛情が強すぎて結婚しようが子供が産まれようが、"お母さんの娘"と言う概念がルミ子にとって永遠の娘から抜け出せないからそこには母性は芽生えてないんでしょうね

娘も母親に気を使いながら大人になり、母親の愛情を求めやがて自ら母になる時が来たが…ここでこの作品のタイトルが生きてくるように感じました
見る人によって色々解釈ありそうな作品ですね

そうそう1番蚊帳の外のようなのがルミ子の夫!
何が周りで起ころうが空気のように居てるだけのような存在感の無さ
家庭内でいざこざあっても知らん顔「何とか言うたれや」とツッコミそうになる
しかしこのややこしい母娘の微妙な関係にあえてツッコまないのはわからんでもない…と思ったらシラーとコツコツと浮気してたてよ(笑)

戸田恵梨香さんのいつもと違ったノーメイクのようなメイク?にその演技
お見事でした
最初はサイコサスペンスかと思わせるような冷淡な雰囲気は凄く怖く不気味でした
永野芽郁さんも熱演でしたね
更に怪演が高畑淳子さんの姑さん(笑)
とにかく私は面白かったです



★★★★ 2022.12.9(金) なんばパークスシネマ シアター5 20:45 I-8