MOVIE KINGDOM Ⅱ

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ポイントは★~★★★★★★

No.104 「キック・アス」 (2010年 117分 シネスコ)

2010-12-30 00:03:47 | 2010年劇場鑑賞
監督 マシュー・ヴォーン
主演 アーロン・ジョンソン   
   クロエ・グレース・モレッツ
   ニコラス・ケイジ



以前から何かと一部で話題になっていたこの映画。
梅田のそれも単館でしか上映していないので見るチャンスが限られていたんですが晴れて年末ぎりぎりに鑑賞が間に合いました
そして見た感想を一言で言えば時間無理してでも梅田に出てきたかいがあったて言う事ですね~

(あらすじ)

コミックオタクでスーパーヒーローにあこがれる高校生デイヴ(アーロン・ジョンソン)は、ある日、インターネットで買ったスーツとマスクで、ヒーローとして街で活動を始める。
何の能力も持たない彼はあっさり犯罪者にやられるも、捨て身の活動がネット上に動画で流され、“キック・アス”の名で一躍有名になってしまう。



オタクで何の取り柄もなく、女子にも持てないし話ベタ・・・そんなボンクラ男子の象徴のような主人公がヒーローに憧れ、ネットで調達したスーツで悪党退治に出るもボコボコにされ瀕死の重傷!
ヒーローになりたい・・・男子なら一度は憧れる願望をこの映画は見せてくれます(「ゼブラーマン」もそう言う映画でしたね)
またコスチュームのカッコ悪さとドン臭い行動が上手くマッチしてます(笑)
でもひょんな事からユーチューブでその行動が流されて一躍時の人になってしまうのは、まさに現代的ですね。

でもこの映画の事実上の主役はそんなボンクラ男子のデイヴ=キックアスではなく、そんな彼を救ったビックダディとその娘ヒットガール!
特にヒットガールの11歳の少女にしてはお下品にも「このオ○○コ野郎!」と毒つきながら悪党をバッサリと切り捨てるカッコよさは今年度のベストガール決定!
この久しぶりに感じるこの作品の爽快感というかカタルシスは全てこのヒットガールのおかげ!
大人相手にまるで舞踊るかのような華麗な動きでバッタバッタと打ちのめすカッコよさ、また暗視ゴーグルを付けて暗闇の中で悪党を片づけるシーンもスッキリ爽快!



ニコラス・ケイジ扮するビックダディはバットマンそっくりのコスチュームで、こちらはまさにそのバットマンのごとくの見事な活躍を見せるが、妻を殺された復讐のため娘を幼少の頃から殺人マシーンに育て上げた、ある意味罪な父親・・・と思ってしまった(でもそれも宿命でしょ・・・で片づけてしまおう)

そして肝心(?)の主人公キックアスは人気が高じて憧れの彼女もGET出来て有頂天!
でも相変わらずのヒーロー活動のダメっぷりに、これでいいのか?!と思わせるが、これが涙なくしては見れない?クライマックスの感動への布石へとなっていきます。

旅行鞄に武器をしこたま忍ばせて、最初は可愛らしい11歳の少女として悪党のアジトに乗りこんでいく(バックに流れるエンニオ・モリコーネの「さすらいの口笛」がまた見る者の闘争心に火を付ける(アラフォー男子限定?)シーンのヒットガールのカッコよさ、チョンユンファばりの銃の乱れ打ち!にさらにアクロバティックな動きでゴロツキどもをアッと言う間に成敗してしまうそのスタイリッシュさがたまりません!
キックアスもラストは拍手喝采の大活躍も見せるし、こんなに見る者をエキサイティングな気分にさせる作品は最近無かったな~単館系でしか公開してないのがホント残念です。



おバカなヒーローコメディながらもスタイリッシュでバイオレンスな場面を随所に畳みかけ、定番のイケてないボンクラ野郎たちも出てきて、カワイイお姉ちゃんもヒロインとして出てくる・・・そして悪党は徹底的に悪く(マーク・ストロングが憎たらしく好演)、その分ラストはスッキリ爽快・・・
私の理想とする娯楽映画の要素がギッシリ詰まった久しぶりにもう一度見たいと思わせるまさに本年度最高の後味のいい映画だった。



★★★★★★ 2010.12.27(月) テアトル梅田1 21:00 B-3