MOVIE KINGDOM Ⅱ

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ポイントは★~★★★★★★

No.009 「その男ヴァン・ダム」 (2008年 96分 シネスコ)

2009-01-25 23:50:28 | 2009年劇場鑑賞
監督 マブルク・エル・メクリ
出演 ジャン=クロード・ヴァン・ダム
   フランソワ・ダミアン
   ジヌディーヌ・スアレム



シネマート心斎橋で「男の旅路」と言う企画で、「バンクジョブ」「その男、バンダム」「エグザイル 絆」の三本を対象に、三本のうちいずれか鑑賞した半券提示すれば残りの作品を1000円もしくは1500円で見れると言うキャンペーンをしてます。
「バンクジョブ」はみてるから今日二本見れば三本制覇になります。
まず最初が「その男バンダム」です。

(あらすじ)

かつての輝きを失ったアクション・スター、ヴァン・ダム(ジャン=クロード・ヴァン・ダム)。
ギャラは下がり親権争いでも窮地に立たされ、疲れたヴァン・ダムは故郷ベルギーに戻ってくる。
ところが、偶然立ち寄った郵便局に強盗犯がいたことから、警察や市民はヴァン・ダムを犯人だと思い込んでしまい……



90年代活躍したアクションスターたちの作品はレンタルビデオ店のアクションの欄に今でも根強い人気がありますね~
可もなく不可もない安定した面白さが定番化した人気があるんでしょうがスティーブンセガールの作品はほとんど劇場公開されるけどドルフラグングレンやジャンクロードバンダムの映画はほとんどビデオスルーと言ったのが現状・・・

この映画はバンダムがバンダムを演じると言うのが最大の見所で、オープニングにロングショットによるバンダムのハードアクションシーンが展開されるが、これが何とこの作品で唯一のアクションシーンだったりします(しかもこのアクションシーンは劇中の撮影風景と言う設定)
いつものバンダム主演のアクション映画と思って見るととんでもない肩透かしになるかも知れないのです。
ここに出てくるのは娘の親権を別れた妻と争う裁判中であり、出演作品をセガールに持っていかれプロデューサーにギャラの前借りをせびる落ち目の俳優バンダム・・・郵便局で強盗に遭遇し人質になってしまう気の毒なバンダム・・・しかも犯人と間違われるという不運さ!

しかしこの映画はコメディー映画やパロディではなく至って真面目にストーリーが展開していく。
例えば何故バンダムがこんな目にあったかというのが時間をさかのぼり視点を変えて描かれたりする(タランティーノ映画によくある手法やね)クライムサスペンスタッチだったりします。
それでもタクシーの運転手にちょっとした一言がきっかけで横柄なスター気取りをボロクソに避難され困惑したり、エージェントにB級映画ばかりでなく大作映画を回してくれと言えば「そんな話はない」と呆気なく言われたりとまるで現実を見てるかのような自虐的なバンダムの芝居にニヤリとさせられる。
またオープニングのロングショットのシーンの監督してるのがアジア人てのも、こういうB級アクション映画は結構アジア人が監督する場合があるのをネタにしてんのかな?



映画なら人質になっても何とか反撃するところだが、殴られ恫喝されと犯人にやられるままと言うのが泣かされね(笑)
妄想で犯人を廻し蹴りで一蹴したりするけど現実はそうは行かなかったり・・・ しかしこの映画の中ではバンダムと言うだけで誰もが一目置いたりするのはさすがやね。
犯人の一人が大のバンダムファンだったりね~

しかしバンダムがバンダムを演じると言ってもあくまでバンダムを“演じてる”訳で実際のバンダムはどんな人なのかわからない(ま、映画の通りかも知れないが)けどスクリーンのヒーローとは違う人間味溢れるジャンクロードバンダムと言うのを見せて貰えてよかったですね。
でもなかなかこのアイディアは面白いですね。
他の役者でもいろんなシュチエーションしてほしいですな~新ジャンルになるかもよ?



★★★★ 2009.1.23(金) 心斎橋シネマート スクリーン1 17:10