MOVIE KINGDOM Ⅱ

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ポイントは★~★★★★★★

No.091 「レッドクリフ Part I」 (2008年 中/日/台/韓 145分 シネスコ)

2008-11-15 01:23:53 | 2008年劇場鑑賞
監督 ジョン・ウー
出演 トニー・レオン
    金城武
    チャン・フォンイー
  


いよいよこの秋一番の話題作の登場です。
いつの間にか2部構成になってしまったけど、「三国志」の中での大きな見せ場である赤壁の戦いを描いたこの映画は、三国志ファンをはじめ、かっこいいTVスポットや話題性で見にきた若い人や年配の方々など幅広い客層で、平日とはいえ結構どこも客足は好調のようです。
ちなみに私は三国志はまったく知りません・・・そんな人でも大丈夫なんかい?

(あらすじ)

はるか昔の中国で絶大な権力を握る曹操(チャン・フォンイー)は、その兵力にものをいわせて敵国を攻めたてていた。
彼の天下統一の野望を打ち砕くため、孔明(金城武)と周瑜(トニー・レオン)はともに協力し、連合軍を結成。だが連合軍の数はわずか6万、片や曹操の軍勢は80万で、その兵力の差は誰の目にも明らかだったが……



ある程度の予備知識を入れて鑑賞したけど、映画本編始まる前に日本語で簡単な人物構成の説明があるのは助かりますね~
そして劇中でも主要人物が出るたびに時々人物名が字幕で表記されるのも、わかりやすく三国志ビギナーには親切で良いです。
どうしても中国のこういう歴史ものは難しい漢字の名前や複雑な人物構成で頭がこんがらがったり、ついでに皆同じ顔に見えてきて誰が誰やらわからなくなったりしてしまいがちだけど、その点この映画ではわかりやすかった。

主演の2人金城武とトニー・レオンが実によく、また悪役となる曹操を演じるチャン・フォンイーの憎々しい芝居も印象的です。
印象的と言えばリン・チーリン演じる小喬の高貴なまでの美しさ・・・惚れたね~
男勝りなじゃじゃ馬娘の尚香を演じるヴィッキー・チャオとの対照的2人のキャラクターの美女の競演はまた違った意味でも見所ですな。



まったく三国志を知らなくても、曹操率いる80万の軍隊に国を追われた劉備軍たちと、曹操に次なる標的にされた孫権が手を組み連合軍を結成して80万の大軍に5万の兵力で決戦を挑む・・・というように、曹操がヒールでベビーフェースである孫権・劉備がその悪に立ち向かう・・・そういう単純な見方でも十分楽しめる構成なのでさすがはジョン・ウー監督ですね。

孔明と周瑜の友情や、周瑜と小喬の夫婦愛、そして悪の総帥である曹操が一方的に寄せる小喬への異常なまでの愛情・・・それぞれのドラマ部分も描きながら、見せ場はやはりアクション場面ですね。
人馬を使った激しいまでの戦闘シーンは黒澤明監督の「七人の侍」の影響を受けてるようでさすが迫力満点!
スローモーションも多用されてるが、少ししつこいように個人的には感じたがね。

また関羽・張飛・趙雲と言った“三国志版三銃士”のような豪傑たちの活躍シーンもそれぞれ見せ場が用意されていて、人間離れした豪快なアクションを見せてくれます。(この3人の普段のキャラの面白さも愛着が持てて、見てる側も感情移入してしまいそう)



また戦闘で見せるさまざまな陣形で曹操軍を追いこむシーンの大群衆による壮大な映像も凄いし、また白兵戦での血しぶき上げてのバトルは先に刃の付いた棒のような物で楯の下から足を切り刻んだり、無数の鋲が付いた筒にロープを通したもので大軍を一網打尽にしたりとまさに大量虐殺のような壮絶さはこれまたジョン・ウーの映画らしいですね。
最後はジョン・ウー定番の鳩まで飛び出す赤壁の戦い第1ラウンドは実にイイとこで終わり、第2ラウンドへとなだれ込んでいきますが、これゃパート2公開の4月が待ち遠しいね~ でも4月って・・・間が開きすぎやな~



★★★★★ 2008.11.13(木)アポロシネマ8 スクリーン1 16:20 I-19