MOVIE KINGDOM Ⅱ

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ポイントは★~★★★★★★

嗚呼、追憶のレンタルビデオ店 Ⅱ(バブル期編)

2008-02-07 01:20:46 | 映画の話題
私がボンドのS会員になり、レンタル料金が格安の1000円でレンタル出来ることがきっかけで、やたら邦洋画問わずビデオレンタルして見るようになりました。
当時は劇場公開半年後ぐらいにビデオ化されてたようですが、劇場には行かずビデオ化されるまで待つようになりました。
でも当時角川映画は公開と同時にビデオをリリースすると言う画期的な戦略方法を展開し、早々に薬師丸ひろ子の「メインテーマ」なんか劇場公開中にも関わらず自宅で見れておかしな気分でしたな。

そんな中一本のホラー映画が画期的なブームを巻き起こします。
「死霊のはらわた」と言うこの作品は必要以上に血が飛び散るスプラッタームービーと言われて大ヒットし、この作品のおかげでホラー&スプラッター映画ブームが到来!
しかもこのブームは劇場よりもビデオ業界で爆発するのでありました。
いわゆる未公開ホラー映画と言われる物が続々とリリースされ、皆さん第二の「死霊のはらわた」を求めて借りまくるのでありました。
一時はビデオレンタル店の主力商品がホラー映画となり、レンタル店の棚にホラー映画のビデオが埋めすくすほどでした。
(しかしそのほとんどの未公開ホラー映画は駄作揃いだったな~見方を変えればそこそこ楽しめるものもあったけど)

また日本のスプラッターホラー映画もオリジナルビデオシリーズでいくつかリリースされ、特に残酷シーンだけを売りにする「ギニーピックシリーズ」は後にあの宮崎事件により社会的にも注目される事となります。
ビデオだけでなくホラー映画専門雑誌「V-ZONE」なども敢行され出版界も席巻して一大ムーブメント巻き起こします。
そして私もいつしかホラー映画に本格的にのめり込み出したのもこの頃からであります。若くして「ゾンビ」「サスペリア」などの洗礼を受けていたものの、まだまだ恐いもの見たさの域だったけど、この頃から好んで見るようになりましたね。


↑ホラー映画専門誌「V-ZONE」・・・BOOKOFFにて再購入

そしてレンタルビデオ店の登場に活気づいた業界がビンク映画またはボルノ映画の世界。ビデオレンタルによりそれまでボルノ映画館にいかないと見れなかったエッチな映画が手軽に自宅で見れて、劇場用作品だけでなくビデオ用に製作された作品がアダルトビデオと言われ、各社ビデオ撮りによるオリジナル作品が続々とリリースされました。

そんな普通の健全な男子だった私も当然ながらアダルトビデオに足を踏み入れる事になるのですが、初めてアダルトビデオをレンタルしたのは会員になって2度目にボンドを訪れた時でした。
初代店長に腕をつかまれ「こちらの方も是非・・・」と連れていかれたのが店の奥のアダルトコーナー・・・ここで目に付いたのが「八神康子のいかせてあげる」というビデオ。以前サンテレビで土曜の深夜に明石家さんまが司会していた「おとなの子守唄」というエロイ番組があり、その中でビデオ紹介コーナーがあって、そこでこのビデオが紹介されていて知っていたので借りてしまいました。

このビデオは30分(この頃のアダルトビデオは結構短いめでしたな)で男優との絡みは無く、八神康子さんが一人で奮闘する××ニー物ですが、初アダルトビデオって事で食い入るように見てたな・・・翌日もまた見てたな・・・今見ると全然ソフトなビデオなんでしょうけどね~
八神康子嬢は今改めてパッケージ写真など見ると昨今の美形揃いのAV嬢と比べると垢抜けしてなさそうなおばさん顔・・・でも当時の世の男性どもを萌えさしたもんでした。


↑若きキングを萌えさせた(?)八神康子嬢・・・顔立ちが時代を感じさせます
キング初のAVレンタル作品のパッケージ

で、この作品を出した会社が宇宙企画と言うところで 当時人気があったのがこの宇宙企画の「ミス本番シリーズ」
私のイメージとしてはそれまでポルノ映画と言えば結構年配の女優か、その手のジャンルに染まった人たちが出てるような、顔は二の次で体と艶技で勝負!見たいな人たちが出てると言うイメージだった。
でもこのミス本番シリーズの出てくる子たちは皆20歳前後でしかも皆さんアイドル並みに可愛い!
どこにでも居てるような素人っぽさが新鮮で、「まさかこんな子がこんな事を・・・」的なギャップが世の男性どもを刺激し大ヒットしました。

単に男優との絡みがあるだけでなく、ソフトフォーカスを効かしたイメージ映像を織り交ぜて、いかがわしいエロビデオと言うよりソフトなイメージビデオのような作品を次々リリースされました。
そのブームのキッカケを作った作品が「ミス本番 裕美子19歳」と言う作品で以後シリーズとして「××子 ん歳」見たいに毎月のようにリリースされました。
このシリーズは昨今のアダルトビデオの流れに大きな役割を果たしたと私は思ってます。やがて各社も素人っぽい可愛い系の美少女シリーズをリリースしだし、次々とAVアイドルが誕生しました(竹下ゆかり、早見瞳、美穂由紀、かわいさとみ、葉山レイコetc・・・)
ボンドにもこのシリーズは数本置いてましたが たしか一通りに見たかなぁ~ ちなみに当初はアダルトビデオは大体1500円のレンタル料だったから頻繁には借りてなかったけどね。


↑これが田所裕美子さんの「ミス本番 裕美子19歳」・・・他にも色々出てました
DVD化されてるので興味のある方は是非

いつしかアダルトビデオもさる事ながらレンタルの中心がホラー映画となりつつありましたね。
ボンドのバイトの兄ちゃん(後に同じ歳と判明)がやたらホラー映画に詳しく、当時まだ日本では紹介されてなかった「デッドゾーン」とか「クリープショー」などをすでに見ており、色々と情報を提供してもらえたのが更にそちら方面にのめりこむのに拍車がかかりました。

それと当時は海賊版なるものも蔓延っており、まだ日本では公開されてない作品が輸入ビデオに字幕を打ち込んだ裏ルートから流通され一部レンタル店にも出回ってましたね。
もちろん画質は決して良くは無く、有名なところで聞いた話では「ET」などは劇場でのカメラ撮りらしく時折に人が前を横切るとか・・・
作品によってはまずまず見れるものもあったけど、現在では考えられないですね。

またレーザーディスクと言うのも当時ありましたが、ビデオカセットに取って変わるほどでまでは行かなかったですね。
ソフトが安いのは魅力でしたがね~ビデオなら15000円前後なのに対してレーザーディスクはだいたい新作でも7000円ぐらいでしたね。


↑レーザーディスクのソフトはLPレコードの大きさってのが微妙でしたな

作品によっては3000~5000円代の特別価格もありレーザーディスクは画質も綺麗だしいいなぁ~と思ったこともありました(まぁ結果的に手を出さなくてよかったけど)
そう言えばボンドで「スターウォーズ」のLDソフトをビデオにダビングしてもらったな~

やがてボンドにもいつしか海賊版がレンタルされ始め、ホラーでは「エルム街の悪夢」や「リ・アニメーター」(公開時は「死霊のしたたり」)などをいち早く見たし、一般作でもまだ未公開だった「ロッキー4」や公開されて間もない「ライトスタッフ」「バック・トゥ・ザ・フューチャー」(画質最悪だったな)など不正ビデオをレンタルで見てました。

一部の店ではアダルトの海賊版も裏レンタルされてた店もあったようですが、さすがにアダルトビデオの海賊版はボンドには置いてなかったけど、世間では当時有名な「洗濯屋ケンちゃん」などアダルトの無修正海賊版も裏ルートで売られてましたね。

また当時、ワーナーホームビデオのソフトは特約店契約してない店にはビデオ置けないらしく、そんな特約店契約なんかするような気の利いた店ではなかったボンドにはワーナー作品のソフトが正規にはなかったです・・・ただワーナー作品のソフトをダビングしたのが目立たなく置いてレンタルに出してましたが・・・あかんやろ!(勿論、値段はダビングテープだろうが通常のレンタル料でしたよ・・・あかんやろ!)それでも画質落ちてても「ブレードランナー」や「ロッキー3」をダビングしてもらったな・・・何故か「ブレードランナー」はラストの途中で切れてやがんの!


↑特約店を表すステッカー・・・当時は入口によく張ってありました

やがてレンタルビデオ店が続々とオープンし、あちらこちらの店が出来る度に覗きに行ったもんでしたが、行く度にボンドに置いてない作品が多数あるのに心動かされる日々・・・と言う訳で二枚目の会員カードを手にすることになります。エコー楽器と言うレコード店が片隅に開いたレンタルビデオコーナーの会員になったんですが、今思えば全然品薄でしたな~

またペンタゴンと言う店が近くに発見!ここもB級ホラーもそこそこ有り、しかもここの店には隣町の西成区にも店があり、ここにはホラー映画の品揃えが充実してる事もあり、ついつい自転車で遠征もしましたね~

会社の上司の行ってるレンタル店「ビデオセンター1.2.3」では何となかなかお目にかかれないH.G・ルイス監督作「血の魔術師」「血の祝祭日」ルチオ・フルチ監督「ビヨンド」「墓地裏の家」などボンドではまったくお目にかかれない作品が並んでおり、会員証借りてレンタルし、またもう一軒の店では品揃えはたいして驚かないが、レンタル料金が何と驚異の800円!この超低価格には当時腰を抜かしましたね・・・
色んなレンタル店が増えて、やがてメインで通ってたボンドがショボイ店に見えてきました・・・

変わったところでは店名はうろ覚えですが「ゆうすけ」というホラー映画専門のレンタル店もありましたね。
すぐ潰れた見たいだけど、ご近所にかかわらず何故か会員にならなかったなぁ~
結構高額なレンタル料金だったようですが、今なら入り浸ってるかも?

少しずつ店により料金が違い、ボンドのS会員に頼る事なく1000円で借りれる店が出始めてレンタルしやすい環境が広がると、私も単にレンタルして見るだけでなく作品を集めたい衝動が強くなりました。
月一の高額有料ダビングに飽きたらず、ついに自分の家で自由にダビングして作品を集めたい・・・そんな衝動からついにダビングの為に2台目のビデオデッキに手を出すことになるのでした・・・つづく