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MOVIE KINGDOM Ⅱ

映画に関する話題やライブ&イベント、ローカルなグルメ情報など色々話題を広げて行きます
ポイントは★~★★★★★★

No.04 「花束のような恋をした」

2021-03-13 19:51:00 | 2021年劇場鑑賞




今回洋画で時間合うのがなく、かといって邦画でも見たそうなのはレイトショー無し…て訳でたまには邦画のラブストーリーでも見るかと言う事で若者で賑わうこの作品を見てきました

終電を逃した事により、偶然知り合った2人の男女の5年間の物語
この2人が見事なほど趣味や価値観が同じで、同じお笑いライブさえ見に行く予定になってたが事情で行けなかったのも同じ…読む本も同じで見たい映画も同じ…
まさに人生最良のパートナーに出会ったが如く2人は打ち解あいやがて愛し合って同棲生活が始まります
2人の夢はこの生活の現状維持…しかし社会に出てから徐々に同じ価値観からズレが生じてくる

この作品はリアリティのある内容で、どんだけ趣味や好みが一緒でも所詮は別々の人間が一緒に暮らしてる訳で、必ずしも彼らが目指す現状維持ってそう容易く出来る事ではないと見せてくれる
大学時代からフリーターの頃は自由に好きな事が出来ても、就職してそれなりに仕事を任されるようになると男は中々今までの訳には行かず、また女はそんな彼を応援していながらも、苛立たしく感じだす…些細な言葉尻から言い争いになったりとこれは男女が一緒に居ると若いも年寄りも関係なくあるんですね
見てる若い人達にはあるあるな場面は多々あるんでしょうねー

2人で見たかった映画も、共有して読んでたコミックも、2人で食べたかったステーキもいつしか単独になってる
こんな情景を2人の文学調のモノローグを挟みながら展開していく
特に別れ話を切り出すファミレスのそばのテーブルでかつての自分達の写鏡のようなカップルの初々しい会話に2人して涙する場面は切なく菅田将暉と有村架純がいい芝居の抑えた感情表現を見せてくれます

現状を回復手段として結婚と言う方向を打ち出すが、これ中高年目線から行けば…これこれ…となった(笑)

しかしこの映画決して悲しく暗い映画でなく、思い出深い良い恋愛をした感謝の気持ちを持った別れだけにラストシーンの爽やかな印象はまさにタイトル通りの作品だと思った



★★★ 2021.3.12(金)アポロシネマ スクリーン2 20:50 F-1 



No.03 「野球少女」

2021-03-06 16:20:00 | 2021年劇場鑑賞




関西は緊急事態宣言が解除された事により、映画館も20時終了の縛りも解け、レイトショーが復活しました
やっと劇場に本格的に私も足を運びやすくなりました
しかし…洋画があまりやってないのが現実です
もちろん邦画も良さそうなのはあるんですが、時間合わなかったり、レイト無かったりで…
そんな中アポロシネマで上映が始まった韓国映画を見て参りました

野球部に所属する女子高生が本気でプロ野球を目指す物語

我々世代はついつい韓国版野球狂の詩や!
と小躍りします
水島新司さんの人気マンガ
その中に登場する女子プロ野球選手水原勇気が活躍するドリームボール編はTVアニメ化され、毎週楽しみに見てました 
因みに実写版も作られて当時の人気アイドル木之内みどりさんが水原勇気を演じてました

で、今回の作品も韓国プロ野球入りを目指す女子高生が偏見にめげずに夢を追う姿を描くスポ根ものです
でもちょっとスポ根ものにしては地味と言うか、ロッキーのようなヨッシャー!とかのような高揚感、爽快感があまり無いんです
無いというより、そう言う風に描いてないと言うのが本当の所ではないでしょうか
女子の前に立つ大きな壁
それは野球のみならすあらゆる場面で昨今言われてる社会的な問題になってます
この映画はそんな側面を感じさせてくれます

主人公のスィンは野球は上手いけど、男子のレベルで行くとどうしても力と体力では敵わない、この映画はそこんとこを語ってるとこに意義があると思います
例えばスーパー女子が男子に混じって野球をし、160キロの快速球でバッタバタと男子どもを仕留めていく…それはそれで映画チックでもあり、面白い映画になるとは思いますが、この作品はそんな突飛なことはせず、力が無い分それを利用した方法を見つけ出す…それが魔球ドリームボール…ではなくてナックルボールなんですね
ゆっくりフワッと落ちるやつですね
力を抜いて投げる術を身につけようとトレーニングする訳です

また主人公は野球界で女子と言うだけで偏見を感じ、思うように行かない男世界の壁と女子ならではの力の足りなさにもがくんですが、彼女を取り巻く人達も何らかに挫折してる人達なんですね
プロに慣れなかったコーチ、仕事が見つからず、不正入試で逮捕までされる父親、一人家を切り盛りして疲れた感じの母親、アイドルを目指すがオーディションになかなか受からない友人…何かに挫折など負の部分を持った者達が彼女の周りを囲んでいる
コーチのチェなどはプロに慣れなかった劣等感から最初は彼女に強く当たり、俺がダメだったものは女のお前には無理だとばかりの態度を取る
しかしやがてひたむきなスィンの姿を見てプロのトライアウトに向けて練習を始める
まるで自分の夢を叶えるかのように
そう言う意味ではプロ球団からある知らせ受けるのもスィン本人でなく、コーチのチェと母親てのもわかる気がしますな

作品全体を通して淡々と地味に展開していくスポ根ドラマだが、色んな意味で負の気持ちを背負った人達のドラマは派手で無い方がスッキリ見れる

地味な作風だがクライマックスと言えそうなのはドライアウトのシーンぐらいだが、このシーンの中で同じ女子選手がもう1人受けてるんだか、この人出るのはこのシーンだけですが、スィンと会話も無ければ殆どセリフらしいセリフもない
しかしこの人も女と言う事で苦労はあったでしょう、スィンがマウンドに立って投げる時のベンチから見つめる姿とベンチでマウンド降りたスィンとすれ違いざまの2人の空気感はなかなか良い味が出てましたね

やったー!と一発逆転のようなアメリカ映画のようなサクセスストーリーを期待するとちょっと違う印象を持つ淡々とした佳作でしたね

因みにイ・ジュヨンさんは韓国ドラマの「梨泰院クラス」では男役で途中から女性になるジェンダーの役でした


★★★ 2021.3.5(金) アポロシネマ スクリーン2 20:50 G-11

No.02 「ズーム/見えない参加者」

2021-01-22 15:35:00 | 2021年劇場鑑賞




久々にmovix堺にやってきました
レイトが現在止められてる分昼間に映画館に行ける時は出来るだけ行きたいですね
で、今回はこのmovix堺で見るのがズーム 見えない参加者
入場料金が1000円てのが魅力です
しかも400席近いスクリーンで客は私1人!(笑)
まさに映画にzoomで参加するような心境でちょっと贅沢な環境ですね

この作品はまさにコロナ禍ならではの作品です
またコロナが無ければ生まれなかった作品ですね
zoomでオンライン飲み会や仕事の会議とかがコロナ禍により生活スタイルの一つとして生まれました
この作品はそのzoomで交霊会を行うと言う事が描かれ、まさに初のオンラインホラーのような作品

ロックダウンされたイギリスの町でzoomを使いオンライン交霊会を行うが怪奇現象が各家で起こると言うストーリー

アイディアとしてはコロナ禍を上手く使ったテーマで面白いですね
撮影も完全オンラインで作ったらしいです
68分と言う時間もリアルタイム感があり、見るものも参加してるかのような作りです

ただ…アイディアは良いんだがアイディア倒れの作品で、zoomで起こる怪奇現象が「パラーノーマルアクティビティ」の焼き直しのような現象ばかりで目新しさも無ければ怖さも無し!
予想つくようなネタばかりやし怪奇現象も不自然に人が死んだりする映画的なものばかりで、zoomを使った設定が勿体ないね
それなら普通にホラー映画を作ったら良かった

そこに目をつけて、ホラー映画を作ろうとしたアイディアは感心だが、作り方が間違うとこうなりますと言う作品でした
1000円で良かった
こんな映画で最後ちょっとビクってなってもたのが悔しい!(笑)

本編後に出てくる実際に怪奇現象が起こった言うメイキング映像も、何が何だかよくわからん
逆にこんな訳分からない方がむしろ本編よりリアリティあるか?
でもわざわざ残って見る程では無し
発想の面白味で★1つおまけ



★★★ 2021.21(木) MOVIX堺 シアター11 10:30 M-16


No.01 「新感染半島 ファイナル•ステージ」

2021-01-10 16:47:00 | 2021年劇場鑑賞








緊急事態宣言が関東に出され、感染拡大中の大阪もう間もなく発令されそうになってきた
となると時短要請で飲食店同様に映画館も影響を受けそうです
またレイトショー無くなるのか…
暫く劇場に行く機会減りそうな予感で、取り敢えず新年一発目を行っとけと言う事で見に来たのがこの韓国ゾンビ映画です

前作「新感染ファイナルエキスプレス」から4年後の話のようですが、前作との繋がりはありません
4年前命からがら逃げおおせて、今は香港で廃れた生活をする元軍人の韓流スター、カン・ドンウォン扮する主人公がゾンビの蔓延する無法地帯となった韓国に戻りトラックに積み込まれたまま放置された大金を回収しにいく物語

韓国に着くや世紀末的な荒廃した街を行く主人公達の前に現れる疾走系のゾンビ!
疾走系ゾンビはとにかく群れで走ってくるから相変わらスリリングです

荒廃した土地を我が物顔で支配する
民兵軍団達に襲われ、その街でひっそり暮らす家族に助けられる
ちょっと危ないイカれたお爺さんと娘と孫達に囲われるが、この家族がゾンビ地帯を生き抜いて来ただけに逞しくまた最強家族なんですね
長女はずば抜けたドライブテクニックで車を操りゾンビ達を蹴散らし、妹はラジコンを駆使してゾンビ達を幻惑するチームプレーを見せる

今回はメインはゾンビと言うよりトラックの中の大金を巡り最強家族と主人公達対民兵軍団との対決が主題のようで、ゾンビはその抗争に紛れてくる感じなんですね
よってスピード感溢れる展開でなかなかラストまで飽きさせない
ゾンビ映画としては遥かに前作の方が良かったんですが、こちらは違うタッチでコレはコレで面白かった
特にクライマックスはゾンビ溢れる街中を大金積んだトラックを運転する主人公達と追いかけてくる民兵軍団とのカーチェイスはどこをどうみても「マッドマックス2」!
まさに韓国の街が怒りのデスロードと化します

しかしその迫力の描写のほとんどがCG (街の風景なども)で描かれるのはちょっと残念
迫力があるけど重量感はほぼ感じず、まるで異次元のバトル見たいでした
CGならではのゾンビの大群に、それらを大量に蹴散らす車の動きなど何でもありの超絶アクションは途中から複雑な心境で見てました
最近の映画の流れなら自然な事なんでしょうが、アナログアクションの良作を見てきた中年映画ファンしたら未だ気になる部分なのです(笑)

光や音に反応させてゾンビの動きをコントロールして立ち回るアイデアは面白かっただけに、アクションがアニメみたいになったのが惜しい
ゾンビとマッドマックスの融合は贅沢すぎ?(笑)

ラストの主人公の決断がオープニングシーンと繋がっていてストーリーとしては上手く出来ているとは思いました
しかしゾンビ映画と言う意味では前作に軍配上がります
でも世紀末バイオレンスアクションとしては邦画では真似できない力と熱量のある作品でした



★★★ 2021.1.8(金) アポロシネマ スクリーン8 20:50 F-1