MOVIE KINGDOM Ⅱ

映画に関する話題やライブ&イベント、ローカルなグルメ情報など色々話題を広げて行きます
ポイントは★~★★★★★★

No.14「孤狼の血 level 2」

2021-10-10 11:55:00 | 2021年劇場鑑賞




公開されてだいぶん経ちますがやっとこの作品が見れました
今作は原作に関係のないオリジナルストーリー
で、前作で役所広司扮する大山刑事の後を継いで松坂桃李扮する日岡刑事が主人公
ダーティー刑事として広島暴力団抗争を収めてきた日岡の前に鈴木亮平扮する上林が出所してきたことにより、広島のヤクザ界の秩序が乱れだす…

前作は役所広司が熱演した大山刑事がモンスター的な存在だが、今回は後を受けた日岡でなくこの上林が破壊力満点のモンスターとして登場
この上林の凶悪なパワーが作品全体を持って行ったと思っても良いでしょうね
やたら相手の目玉をくり抜く殺し方は上林自身の生い立ちにも関わってくると言うバックボーンもあり、この男も過去のキズにより人生を曲がった方向に行ってしまっていったと言うキャラで鈴木亮平がキレた芝居を見せてくれます
日岡と上林の2人の反目が主軸で周りに出てくるヤクザ関連や警察関連も一癖もあり、実にキャスティングが上手く行ってると思います

中村梅雀にはすっかり騙された(笑)

またその妻を演じる宮崎美子さんは今作ではいかにも老けた感じの味を出してましたが、あの老けた中のボディはナイスバディが健在なんやなーと想像してしまいました(笑)
滝藤賢一扮する嫌味な管理官はもう適役すぎてます
ラストでちょっとしたカタルシスを味わえるのも、その敵役を演じるそれまでのシーン彼の演技力の賜物ですね
後、チンタが可哀想でしたが、こう言う映画に必ず必要なキャラですね
最初からこのキャラの運命が手にとるようにわかってしまいました

日岡と上林の一騎打ちのような展開に途中からなってく前作と違った雰囲気だが同様に楽しめました


因みに作品始まって30分くらいしたら隣のカップルが帰りました
思ってたんと違うかったんでしょうね…
始まって早々にお姉さんが目ん玉くり抜かれるしね


★★★★ 2021.10.8(金) アポロシネマ プラスワン 20:25 D-2

No.13「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」

2021-10-02 16:40:00 | 2021年劇場鑑賞





緊急事態宣言が終わり映画館が普通営業に戻ってくれました
当然レイトショーも復活!
映画サービスデーと相まって早速行ってきました
しかも私の好きな007シリーズ!
今度こそ公開されました

ダニエルグレイグのジェームズボンドになってからシリアス路線になり、ストーリーに繋がりある展開になりました
しかしダニエルのボンドは今回が最後と言う事でカジノロワイヤルから続くドラマが完結いたします
オープニングも前作から続きで、引退したボンドとマドレーヌとの生活からスタートするが、マドレーヌの過去が語られる冒頭のこのシーンから不穏な雰囲気が出てきて、さて恒例のオープニングアクションはいつ始まるのかな?と期待感が高まりますが、これがなかなか引っ張ります(笑)20分超えた辺りからやっとタイトルバック(ビリー・アイリッシュの主題歌がいい!)
でもこのお約束の展開ないと007ではない(笑)

ダニエルの007の最後を飾る相応しいストーリー展開は164分と言うシリーズ最長に及びますが、全然長く私は感じませんでした
マドレーヌに対する人間味溢れる感情を見せるボンドはやはり過去のボンドシリーズとは違うのを感じさせてくれます
過去のボンドシリーズと比較すると世代感などで好みがあるでしょうが、このダニエルのボンドのシリーズは改めて今までと違った人間ドラマとしての側面を見せる007だなーと感じます

アクションはド派手だし、ストーリーもボンドの人間的な感情を揺さぶる娘の登場といいなかなか波乱に富んだドラマで退屈する事なく楽しめました
また007の番号を黒人の女性ノーミが継いでるんですが、彼女とボンドのやり取りはロジャームーアならちょっと笑えるようなやり取りになるんでしょうけど、ダニエルだと無骨な感じで、これまたロジャームーアのボンドとのキャラの違いを感じました
ダニエルボンドもたまに洒落っ気のあるユーモア見せるんですが、すべった感があってなんか笑えない(笑)

音楽はバンスジマーで過去の007の曲調にこだわるスコアも良いです
特に女王陛下の007のメインテーマのフレーズがさりげなくバックに流れるボンドとMとの会話シーン(ブロフェルドに付いて話してるくだり)など往年のファンとしては嬉しい
エンドロールもシリーズの中でも異色の名曲の主題歌が使われていたりして、やはりダニエルボンドの集大成としてひとつの決着を見せてくれたように感じます
まさかのラストが余計にそう思わせる

今回のボンドガールではキューバの情報員を演じたアナ・デ・アルマスが良かったです
新米と言いながら胸を大きく開いたドレスで見事なアクションを見せて、そのハードワークな動きでボンドをサポートして「私はここて失礼と」言ってさっさと退場する潔き良さは"もうちょっとお姉さんを見たい"感に駆られました(笑)

次のジェームズボンドは誰になるのでしょうか?
楽しみです

007シリーズのパンフレットは集めてまして新作はもちろん古い旧作は古本屋で見つけたら買ったりして現在は「007/サンダーボール作戦」以外は全部持っていまして、当然今回も買ったんですが…値段の割には写真が多くて内容がちょっと残念
久々にパンフレット買ったのに…



★★★★ 2021.10.15(金) アポロシネマ スクリーン6  20:15  E-12


No.12 「OLD」

2021-09-24 21:25:00 | 2021年劇場鑑賞





久々に映画館に来た!
仕事が直帰になったため時間出来たのでmovix堺へM・ナイト・シャラマン監督の最新作を見に行ってきました
毎回いろんなマジックを見せてくれるシャラマン監督ですが、こちらの期待大き過ぎてかして、スカ気味なパターンが多いけど新作公開される度に気になってしまいます
今回はさて?

バカンスで訪れた島で1組の家族が不可思議な海岸に案内されてから突然老化現象が猛スピードで始まってしまうが、その海岸からは脱出不能となる「トワイライトゾーン」のネタとかになりそうなストーリー

4人家族なんですが6歳の息子と11歳の娘が居て一見幸せそうだが、実は夫婦は離婚を決意していると言う家庭崩壊の状態
そんな最悪の家族がホテルからのオススメで案内された海岸で恐ろしい目に遭います
他にも何人か同じようにここに案内された家族も居てバカンス気分の雰囲気からガラリと最初に脱出を試みた女性の水死体が上がってからドラマは一気に怒涛の展開に加速して行きます

これ結構面白かったですね
息子達が突然年取り出し数時間で青年になり、よその家族の娘をはらます(笑)
娘も成熟していき、しまいには誰やらわからんぐらいの女性になっていく
大人も急激に変化は目立たないが、時間とともに耳が遠くなったり、目が霞んだり老化を実感したりする
また脱出を試みると何故か意識を無くしたりしてしまう
何故そこの海岸は老化現象が起こり、脱出不可能なのかは終盤に簡単に語られますが、この作品はラストでハイ、ここはこう言うとこでした、怖いですね〜とだけで終わらずキッチリと"実は"…と言った明確な事実とキッチリ落とし前を付ける結末まで行くんですね
これはシャラマンマジックのようなどんでん返しと言うよりは普通のオチ?的な終わり方で、それが逆に良かったと思います
良質なサスペンススリラーを見た感じで、シャラマン作品でそう感じるのが逆に意外な結末?(笑)



★★★ 2021.9.23(木) MOVIX堺 シアター9 16:35 H-15

No.11 「クワイエット・プレイス 破られた沈黙」

2021-07-12 17:26:00 | 2021年劇場鑑賞





音を立てたら即死!
そんなキャッチコピーそのままのスリリングなホラー映画の続編
前作で妊娠した主人公のエミリーブラント扮するイヴリンが産まれた赤ちゃんと生き残った2人の息子と娘で音を立てないサバイバルな旅を続けるうち、かつてご近所だった男性と遭遇した事から新たな恐怖と試練に立たされる

今回はエミリーブラントの活躍より耳が不自由な娘リーガンが大活躍します
ご近所だった男エメットとリーガン、エヴリンと息子のマーカス
この2組が別の場所で怪物達と対峙する
これを同時進行で上手く見せる演出は面白かったですね
相変わらずバイオハザードに出てくるようなクリーチャーの頭が割れたりするグロテスクさはなかなか良い

音を出したらアウトなので前作同様今回もセリフは少なく手話などでやり取りするが、表情や仕草で感情表現するだけに役者さん達も中々のハードルの芝居だったでしょうな
また主人公達を窮地に落とし入れる音が出るアイテムも今回は赤ん坊の鳴き声が加わりスリリングさを出してる
でも前作よりはちょっと大人しくなった感はあるけども、中々楽しめました

エメットとリーガンが離れた島でモンスターがいない生活をしてる人たちの所に船で行くが、平和な生活が彼ら2人が島に来た為に船に潜んでたモンスターに平和を破壊される
これ欧米と比べたら感染が少ない日本にオリンピックと言う外様が来て感染爆発を起こすのを想像してしまいました



★★★ 2021.7.10(土) アポロシネマ スクリーン プラスワン 19:15 E-1


No.10「モクソリ」

2021-06-17 00:33:00 | 2021年劇場鑑賞





続いて2本目は久しぶりに見る韓国ホラー
「モクソリ」
韓国語で声を意味するタイトルだそうですね

友人が亡くなった事で、時折友人の声を聞くようになり気晴らしにクラス仲間とドライブに出掛けるが、廃棄の遊園地を途中で発見し、遊園地の中に入るお化け屋敷が…興味本位で入ったお化け屋敷で未曾有の恐怖を味わう

暗いお化け屋敷の中で高校生達が亡霊達に襲われるんだが、お化け屋敷と言うより殆ど洞窟なんですね
トンネルのようなとこを右往左往して、私が思ってたお化け屋敷とはちょっと違う
正直、洞窟…あっお化け屋敷(笑)に入るまでがちょっと退屈で、やたらネットに生配信したがる男子の不用なまでのハイテンションが目障り(笑)
お化け屋敷が本性を現してから高校生たちに恐怖が襲いかかるとこから面白くなってきたんですが、タイトルになってる"声"が私が思ったほどインパクト感じられず、タイトルにするほど?と思ってしまいした

しかし自分が幽霊とわからず人間と思い込んでる幽霊は切なく可愛そうですね
そこは良い味付けになってましたね

しかし全体にコンパクトにまとめたホラー映画ではありますが、ちょっと説明不足感を感じました
でもこう言うのはダリオ・アルジェントやルチオ・フルチの作品では多々ありますからOKて事にしましょう(笑)


★★★ 2021.6.12(土) シネマート心斎橋 劇場1 14:40 G-2


No.09「狂猿」

2021-06-14 14:02:00 | 2021年劇場鑑賞





久々に映画館来れた
土曜日のシネマート心斎橋でしかめ久々のハシゴ
見る映画がまず「狂猿」
デスマッチファイターのプロレスラー葛西純選手にスポットを当てたドキュメンタリー映画です

プロレス団体フリーダムスに所属しているプロレスラーですが、私は何度かこの団体の試合も生で見た事ありますし、また葛西純選手にサインも貰ったり写真も撮ったりしました
その時も血だらけになって試合後に売店で自らグッズを売る葛西純選手はやはり1番人気でした

デスマッチと言えば古くはラッシャー木村の金網デスマッチが有名でしたが、昨今では大仁田厚の電流爆破デスマッチが思い浮かぶ人の方が多いでしょう
現在デスマッチと言えばフリーダムス、または大日本プロレスが有名でその形式も昔よりかなり過激で痛みが伝わります

昔からある大仁田厚のFMWが定番にしてた有刺鉄線デスマッチなんて1番マイルドな方で、蛍光灯デスマッチ、画鋲デスマッチ、カミソリボードデスマッチ、ガラスボードデスマッチ、それらを組み合わせたデスマッチ(例=有刺鉄線ボード&蛍光灯デスマッチ)などとても地上波で流せる試合はありません

そんなデスマッチ路線の中でトップに君臨する葛西純選手のドキュメンタリーは2019年ヘルニアによる試合の長期欠場からスタートする
これからの事や家族の事を思うほどモチベーションの低下が否めなくなり試合復帰まで時間がかかるデスマッチファイターと言うレスラー的な面より人間的な一面が前半描かれる
葛西純と言うレスラーが如何に凄いかをフリーダムス社長兼レスラーの佐々木貴はじめ各団体のレスラーの証言を挿入されながら、一方モチベーションが上がらない葛西純のオフ・ザ・リングが映しだされる
家族、特に娘と公園で遊ぶ姿にいつものリングで見せる狂猿の姿はありません
インタビューアーに丁寧な受け答えする姿にもう一つの葛西純を垣せてくれます
レスラーの姿を追うだけと言う描き方もあるでしょうが、こういう姿を見せれば見せるほどデスマッチで戦う姿に人間ドラマが垣間見えたりするのかも知れません
過去のデスマッチシーンが度々出てくるたびにたしかにこれを続けてたら家族の事思えば、悩みも出るわなーと思わされる
伝説の後楽園ホール2階席からのダイブも出てくる(後楽園ホールの2階のバルコニーから下の机に横たわる選手に向かってダイビングボディブレスを決める)

そしてコロナ…多分このドキュメンタリー映画製作中に訪れた想定外の展開でしょうね
コロナ禍での業界野中で復帰を模索する葛西
そして復帰してからの葛西の姿がこの映画のメインイベント!
デスマッチアイテムを本人がホームセンターで集めてきて自宅でせっせと製作する
大きなボードにカミソリを何枚も瞬間接着剤で装着していく
あれレスラーが作ってるんかと驚き!
昔、大スポに松永光弘が有刺鉄線バットをペンチ片手に制作してるの出てたが…ほんまやったんやね

その自作カミソリボードに自ら背中から突っ込む葛西!
その切れた背中の無数の傷がこのカミソリがガチである事を語っています
内容はエンターテイメントでもそこに伝わる痛みは本物です
また包丁ボード(!)にボディスラムで叩きつけられて50針縫う大ケガで休養中のもう1人のデスマッチファイターである竹田誠志と酒を飲むシーンが出て来ますが、ここで「デスマッチでケガをしない、させないのがプロ」と言う信条が語られるが、身体中傷だらけでケガだらけの葛西が語るのはどれだけデスマッチで身体中を痛めつけても、また翌試合にリングに上がってる事を意味する
まさに家に帰るまでがデスマッチですね
因みにその竹田誠志はその後さらにアクシデントで蛍光灯で脇辺りを貫通させて筋肉切断の重傷を追う…リングに落ちた筋肉をカメラがとらえら捉える衝撃映像も出てくる

プロレスの勝ち負けが決まってる事が世間に知れ渡って長い年月が経ちますが、勝ち負けだけでなくプロレスラーの肉体と精神力の強さは本物で、その表現方法の一つがこのデスマッチと言うスタイル
有刺鉄線に背中から突っ込み、蛍光灯並んだロープに振られ、またガラス板に叩きつけられ、更に鉄串を左の頬から突き刺し口内を貫通して右の頬か串が突き出しながら試合する
剣山を頭に刺したまま試合もする…
一般人から見れば理解難いまさに狂気じみた行為でしょうが、そこに生きるデスマッチファイター達の凄さと生き様を葛西純と言うレスラーを通じて見せてくれるドキュメンタリーでした


↑頬に鉄串を刺しながら試合するクレイジーな2人!

46歳になってもまだまだ進化する葛西純の最後のメッセージが中高年に響く!
そう行って傷だらけの背中を見せながら控室に消える葛西純がデスマッチのカリスマと呼ばれるのがわかる気がしました

自ら試合後半のパフォーマンスで蛍光灯を2つに割り割れた蛍光灯で胸に突き立て横に引き裂き気合いを入れる葛西!
場内からお約束のキ◯◯イのコールが巻き起こる!
久々に生のデスマッチ見たくなりましたなー




↑昔、会場で試合後に血塗れの葛西純選手との1枚
試合後の物販販売中でもカメラに収まる時はクレイジーモンキーに変身してくれます

マイクパフォーマンス頼りの大仁田厚とは全然違うカリスマ性でした(笑)


★★★★  2021.6.12(土) シネマート心斎橋 劇場2  12:15 G-11



No.08 「アーミー・オブ・ザ・デッド」

2021-06-04 10:53:00 | 2021年劇場鑑賞






先月配信開始されたNetflixのオリジナル最新映画
2時間半にも及ぶゾンビ大作で、監督は「ドーン・オブ・ザ・デッド」「300」のザック・スナイダー!
期待通りのラスベガスが阿鼻叫喚の地獄と化すゾンビアクションホラー映画になってます
劇場での公開でなくネット配信のみの最新作品てことで2021年鑑賞映画に無理矢理カウントして加えましょう(笑)
劇場ではないが今年は劇場本数少ないので…

ゾンビが蔓延した世界で元傭兵がカジノのオーナーの依頼でカジノの金庫に眠る2億ドルを強奪する為に精鋭部隊を結成し、ラスベガスに乗り込むが、封鎖されたラスベガスはゾンビの王国と化していた
しかもラスベガスが軍によって空爆される時間までに任務を終えなければならない

主人公の元傭兵が仲間達をスカウトして行く過程がなかなか良い感じで、個性的なキャラの男女が集められる
1人だけ民間人みたいな兄ちゃんが居てこれが金庫破りの名人
これがなかなか活躍する
部隊に加わる事になったこれまた一般人の主人公の娘を加えた部隊がカジノに乗り込むが、迎え撃つゾンビがこれがまたタイトル通りアーミーと化して、統率された軍団になってる
しかも疾走系と言うタチの悪さ
またゾンビ化した虎まで登場するが、この半分腐りかけのビジュアルもいい!

更には王と王妃のゾンビが居て、ラスベガス内を自由に行動する為に仲間の1人を王妃ゾンビの前に生贄として差し出すと言うシーンはちょっと斬新!
また這いつくばって目をぎらつかせて、生贄に迫る王妃ゾンビのはしたなさが野蛮で面白い
(因みに生贄になるのは部隊の中で嫌味な悪役の奴)
しかしこの王妃ゾンビを殺した事(しかも妊娠していた!)で王ゾンビの怒りを買い協定が破城し、地下に眠る金庫の鍵に迫る部隊にゾンビ軍団が襲いかかる!
ここからのバトルはナイフと銃を持った隊員達が至近距離の白兵戦がスピーディーかつダイナミックに展開され、まさにザックスナイダー監督らしい力技!
しかも軍の都合で空爆時間が大幅前倒しになりリミットが32時間から90分になる(笑)
タイムアタックとなる後半から一気にクライマックスまで見せてくれます

ただ主人公と娘との確執が任務を遂行していくにつれて修復していくような人間ドラマの部分は薄っぺらくて退屈するけど、高い跳躍力を発揮したり、銃弾を避けるぐらいの身体能力を持ったゾンビ軍団と傭兵部隊との対決はひたすら燃えます
王ゾンビに至っては戦闘時は頭と顔カバーする兜をかぶって出てくるという何から何までゾンビ映画の概念を破るゾンビ映画でもあります

終盤はちょっとしつこい気がしましたね
また破壊力満点そうな円形チェーンソーを前半見せときながら、実際使用されないのは残念
148分は長く感じなかったが、もうちょい短く出来るはず…と感じた事を付け加えておきましょう



★★★★ 2021.6.2(水) Netflix配信

No.07「ザ・スイッチ」

2021-04-10 15:47:00 | 2021年劇場鑑賞




殺人鬼と女子高生の入れ替わるホラー
人格入れ替わり系の作品は以前から多々ありますので決して目新しいアイディアではありません
今回は殺人鬼に襲われた女子高生がナイフで殺されそうになる寸前で入れ替わってしまう
しかし中身は殺人鬼と女子高生でも身体は当然そのままで体力もそのままと言うのがミソ
よって女子高生になった殺人鬼は非力で簡単にとっ捕まったりするし、女子高生になった殺人鬼は女子とは思えないスーパーパワーでドアなど一撃でぶち破ったりする

コメディ的には女子高生に入れ替わった殺人鬼ヴィンス・ヴォーンのおっさん乙女キャラが笑わす
厳つくてデカイおっさんがバスタオル巻いてシャワーから出てきたり、憧れのイケメン男子に心ときめくキッスしたりと見たくれとのギャップで笑わせてくれます

逆に殺人鬼に入れ替わった女子高生のキャスリン・ニュートンはシリアスなホラー映画のタッチで描かれ、ゴアな描写も見せてくれます
ホラーコメディと言うよりホラーとコメディのバランスよい二刀流のような作品
私はなかなか楽しく面白く見れた

またオープニングはいかにも80年代ホラーにありそうな設定で、どことなくホラー映画のオマージュを感じたりしました



★★★ 2021.4.9(金) アポロシネマ スクリーン1 20:40 K-22


No.006 「ノマドランド」

2021-03-27 09:56:00 | 2021年劇場鑑賞




アカデミー賞にノミネートされている作品をいち早く鑑賞
リーマンショックの煽りで家を失った主人公ファーンが家財道具を車に突っ込んで、日雇いの仕事を求めて、全米を車で放浪する旅に出る
そして同じように車で生活しながら旅をしてるひと達と様々な交流が生まれていく

車上生活してる人が多数集まり、キャラバンのように構成された場所があったりと私ら日本人には正直ピンと来ないドラマかも知れない
しかも高齢者たちが多い部分は私など西成の釜ヶ崎が頭をよぎったぐらいなんですが、全編寒々としたタッチの画面が一層彼らの生活の厳しさを表してるかのようでした

仕事が見つかる時もあれば中々見つからない時もある、そんな時は同じような仲間達が助け合いながら生活していき、またその場を離れてまたどこかで再会してを繰り返す

車が故障する場面がありますが、車上生活してるファーンに取ってはまさにこれ命取りなんですね
高額な修理代なため、車も古いから買い替えた方がいいと言われるが断固拒否をする
これ車がマイホームだからそうそうに買い換える事は出来ないと言うのはわかる気がする
いかに車を家として捉えてるか良く表してるシーンだと思います

彼女には普通に生活してる姉が居て、彼女の元に修理代のお金を借りに行くが、ここに住めよと良いお話が来るが迷わず拒否をして旅を続ける…
また彼女に好意を寄せる同じく車上生活してる爺さんと幾度か再会するが、この爺さんこそ家に帰って普通に裕福に最後は暮らしてる(たしかにいかにも紳士然としてた)
必ずしも誰もが行く当てが無い訳では無いんですね
要は生き方の違いかなー?と思ったりもする
一緒に住もうとか言われるが…それでも彼女は旅を続ける

出てる役者さんは殆ど実際の車上生活の人達のようですね
エンドロール見てたら役名と役者が同じ名前が多数出てきます 
そんな中に主人公ファーンを演じたフランシス・マクドーマンドはやつれて疲れた顔(ほぼすっぴん?)で良い芝居してたと思います

淡々とした深夜にやってそうなドキュメンタリー見てるような感覚にもなり、ちょっとウトウトしてしまったが良い映画だと思います
でも好み別れそうで一般受けには厳しいかもね



★★★ 2021.3.26(金) アポロシネマ スクリーン8 20:50 E-3



No.05 「アウトポスト」

2021-03-20 23:39:00 | 2021年劇場鑑賞




ちょっとこれは見たかった作品です
アフガニスタンで実際にあった戦闘を描いた作品です

真っ暗な夜のアフガニスタンの空をヘリコプターが飛んでるシーンから始まるこの作品
そこにロメシャ2等軍曹ら精鋭部隊が乗り込んでいて、彼らが到着したのは、アフガニスタンのキーティング基地
着いた時は夜間の暗闇なので、わからなかったが朝起きて見て初めてその異様な光景を目にするんですね
基地の周りにそびえ立つ山…と言うより巨大な斜面と言いますか、基地が360斜面に囲まれた谷底にあり、いつでも攻撃してくれとばかりの無防備状態なんですね
いつタリバンが攻めてきてもおかしくない緊張感の中、兵士達は任務にあたるんですが、毎日のように銃撃が突然起こり誰かが命を落とす…
映画は我々にそんな基地内の日常の緊張感を味わわせてくれます
前半は短いエピソードや会話の最中に突然攻撃が始まり誰か死ぬシーンが出てきます 
また兵士同士のいざこざや、バカな話で盛り上がるちょっとした息抜きもあるんです
まさに基地内の様々な出来事を見せながら、一気に後半の戦闘シーンまで見せてくれます

この作品は全編通して凝ったカメラワークとロングショットを織り交ぜた至近距離からのカメラワークの臨場感がハンパない戦闘シーンに圧倒される
役者の演技だけでなく、その撮影技法がとんでもない程の臨場感を出しているんですね
特に後半のタリバンが総攻撃かけてくる「カムデシュの戦い」のクライマックスはカメラが兵士達に寄り添うように動き、銃弾や砲撃を兵士達と一緒にかいくぐるような迫真のシーンが連発される
あるポイントからポイントまで兵士の動きに合わせたロングショットは単に戦闘で戦ってる兵士だけでなく、担架を持って銃撃をかいくぐる救護班、銃弾を補給するため倉庫からトラックまで走る兵士の動きまで追いかける
負傷した仲間を助けに行こうとする者と、それを止めて思い止まらせようとする者との迫真のやり取りなどまさに観客が戦場に放り出されたような作品なのです
とにかくドッと疲労感を味わった後エンドロールで更に戦争の無常さを感じさせる…単なるエンタメ戦争映画とはちょっと違う所をエンドロールで見せてくるます
このエンドロールが効いてます
壮絶な戦闘のドラマの後に当事者達に実際に語らせると言う…久々に見応えのある戦争映画でした

スコットイーストウッドはあのクリントイーストウッドの息子ですが、顔から声まで似てきましたね
メルギブソンの息子も出てます
2世共演の作品でもありますね


★★★★★ 2021.3.19(金) なんばパークスシネマ シアター11 20:10 E-3