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MOVIE KINGDOM Ⅱ

映画に関する話題やライブ&イベント、ローカルなグルメ情報など色々話題を広げて行きます
ポイントは★~★★★★★★

「神弓-KAMIYUMI-」

2022-03-02 16:01:00 | DVD&ビデオ&テレビ(地上波/CS)




11年前の韓国映画
清が朝鮮半島に進行した事で起こった丙子の乱の最中、清軍にさらわれた妹を救うため朝鮮最高の弓の使い手ナミが神弓1本で清立ち向かう!

神業連発で清軍をバッタバッタと弓で倒していくアクションはなかなか痛快!
対する清軍達がどれもこれもまるで盗賊のような悪党ヅラで、それだけに余計カタルシスを感じる
また囚われた妹のジャイン演じるムン・チェオンがちょっと可愛いのがまたいい(笑)
仲間達が死んでいく中、最後に残ったナミと清軍の弓の名手ジュシンタとの弓での一騎打ちがクライマックス!
風を計算に入れると言うまるで狙撃手のような高度な戦い
地味たがなかなか力の入るシーンがクライマックス続きます
弓を引きながら互いに牽制しながら走ったりと弓の名手の話だけに弓矢にこだわったシーンがちょっと新鮮でした



「ダイナマイトどんどん」

2022-02-24 15:53:00 | DVD&ビデオ&テレビ(地上波/CS)




公開時は劇場では見てなくて、テレビ放送で見ただけでした
久々に今回見たらやはりめちゃくちゃ面白い!
大映映画製作だが、そこに東映のいい意味での柄悪さ(笑)と岡本喜八監督の奇想天外なアイディアと演出が見事に合わさった娯楽作ですね

度重なる暴力団の抗争を緩和するために県警の署長(藤岡琢也)の提案で野球の試合で暴力団達で親睦を図ろうと言う事で始まる暴力団対抗野球トーナメント!
特に抗争中の因縁のある岡源組と橋伝組を中心に描かれるが、岡源組に菅原文太、石橋正次、小島秀哉、中谷一郎、組長に嵐寛寿郎と橋伝組の組長金子信雄、岸田森、更に岡源ダイナマイツの監督にフランキー堺など素敵な面々が笑わせてくれる143分となってます
また両チームを渡り歩く事になる一匹狼の元ノンプロの剛腕ヤクザ北大路欣也と出所を待ちわびた女房で健気な飲み屋の女将宮下順子とのエピソードの下りは東映任侠映画を思わす
でも詰めた指から投げられる魔球が相手バッターを翻弄すると言うのはマンガチック

「ダイナマーイト!どんどーん」と岡源ダイナマイツの掛け声は当時は菅原文太が出たチオビタドリンクのCMでも使われていて、そちらの印象がある人も居るでしょうね

映画では小島秀哉の掛け声でメンバーが足を踏み鳴らしながらどんどーんと言います
小島秀哉…我々世代の大阪人は松竹新喜劇の藤山寛美さんとの名コンビが印象的な俳優さん
ただただ懐かしいです!

岡源組組長の嵐寛寿郎さん
あの鞍馬天狗の名優もちよっとボケた組長役で普段は何言ってるがわからない超滑舌の悪さで、側近の中谷一郎が通訳しないと通じないくらいなのにやたら任侠というフレーズに反応して突然「にんきょう〜!」と絶叫するボケ振りが名演です

昭和の役者たちによる昭和の映画のパワーを感じられる快作です

「忘れられない人」

2022-02-20 12:42:00 | DVD&ビデオ&テレビ(地上波/CS)





クリスチャンスレイターとマリサトメイ主演のピュアなラブストーリー
寡黙でネクラな青年と、なかなか恋が上手くいかな女性をなかなかの芝居で見せてます
特にアダムを演じたクリスチャンスレイターの影のあるちょっと変わった青年振りはいいですねー
前半ほとんどセリフの無い寡黙な芝居を見せてくれます
逆にマリアトメイの役もこの時代のアメリカの青春映画に出てきそうなキャラで対象的な2人のラブストーリー

下町のダイナーの厨房で下働きしているアダムは同僚のウェイトレスのキャロラインにほのかな想いを寄せていた
しかしその寄せ具合が異常なんですね
キャロラインの仕事終わりの帰り道を離れて後を付けて、家に着くまで見守る行為を毎日してたり、時々キャロラインの家に夜中に忍び込み、ベット横で寝顔を見ていたりとストーカー行為に不法侵入と現代であってはアウト!
(笑)
しかも一度も気づかれないて凄い
そんな行為が身を結んだのか?帰り道暴漢に襲われたキャロラインを助けた事から2人は仲良くなり接近していく…

知り合ってからも夜中に家に忍び込み、サプライズでベット横にクリスマスツリーを飾ったりと不法行為は続く(笑)
しかしそれを気持ち悪るがらず感激して喜ぶキャロライン
あり得ないような不自然な話だか、現代の大人の童話として見たら面白く見れましたね

アダムには心臓に疾患があり病弱であると言う事がポイントで、撃退した暴漢にお礼参りされて重傷を負ってしまい悲しい結末に話は進んでいく
ここで邦題の忘れられない人と言うのがアダムに取ってではなく、キャロラインにとって忘れられない人と言うのが見えて来ます

エンディングに流れるナット・キング・コールの「ネイチャーボーイ」の歌詞が心に染みる
「大切な事は誰かを愛する事、そしてその人から愛される事」
まさに唯一の心のよりどころがキャロラインだったアダムの心境を歌ったような歌詞ですね
今見たら韓国映画見たいな展開にも感じましたね

「ウエストサイド物語」

2022-02-17 00:52:00 | DVD&ビデオ&テレビ(地上波/CS)




現在公開中の「ウエストサイドストーリー」
はこの作品の再映画化
私はこの作品は劇場はおろかテレビ洋画劇場やビデオやDVDですら見た事はありませんでした
まさに今回が初鑑賞

冒頭の指を鳴らしながら不良グループらが登場
この光景は昔から昭和のバラエティやかくし芸番組なんかで芸能人がパロディなどでマネてましたな
対立するグループらが街中で追いかけっこ!
街角を曲がる時には見事なステップでひと踊りしてから追跡を再開!
いやーこの非現実さはまさにミュージカル
ミュージカルが苦手な人はこう言う部分がダメなんでしょうねー

ベースはロミオとジュリエット
シェークスピアの世界観を当時のニューヨークの下町に置き換えて、そこにダンスナンバーなどのミュージカルを全面に押し出した名作
153分と言う時間が今まで尻込みしてた要因の一つですが、全然飽きる事なく見れました
数々の名曲とダンスの素晴らしさ
悲劇の物語とは思えない明るくノリノリの展開から後半に行くにつれ要素が少しつづやはり悲しい展開になっていく
これは劇場…それも70ミリの大画面で見たかったです

ウエストサイド物語と言えばジョージ・チャキリス
何度も日本に来日してミュージカルの舞台版にも出てましたかね
私の中ではウエストサイド物語=ジョージなくらいでしたが主役じゃないんですよね
マリアの兄の役…ロミオとジュリエットで言うディヴォルトの役ですね
しかしこの方は他にも作品出てますが生涯ウエストサイド物語のイメージの人でしたね
まさにこれ1本で勝負でした

マリア演じたナタリー・ウッドの美しさと歌のうまさに驚き
またトニー役のリチャード・ベイマーは後にツインピークスでローラ・パーマのお父ちゃんやってた人なんですよね

スピルバーグ版も見てみたいです
今度こそスクリーンで

「北の螢」

2022-02-04 12:30:00 | DVD&ビデオ&テレビ(地上波/CS)








仲代達矢と岩下志麻主演による人間ドラマ
今回が初鑑賞
明治初頭の北海道を舞台に北海道の集治監の典獄(刑務所の所長)が囚人達を使って北海道開拓の道路建設に駆り出し多数の死者を出したり、更にそこに女郎屋の女達も絡んで来ての極寒の愛憎劇が展開される

女郎達は収監されてる囚人の妻たちだったりするんですね
囚人達が道路建設に駆り出される事は死を意味する
極寒の中で過度な重労働させられる
それを指揮するのが仲代達矢扮する集治監の典獄
囚人を虫ケラ同然に扱う鬼の典獄
そんな所に京都の祇園の芸者の岩下志麻扮するゆうが流れ込む
妾の夏木マリにあずかけられるが、実は囚人の1人を脱獄させるのが目的に典獄に近づいていた

仲代達矢、岩下志麻2人のベテランの芝居は迫力がありましたね
男と女の情念を見事に感じさせてくれます
いつもいい味だす成田三樹夫、小池朝雄はさすが東映映画って感じです
"女猫"早乙女愛の身体を張った芝居
極寒の雪の中で自慢の巨乳を惜しげもなく披露
足に鎖をつけられて雪の中を囚人達が列をなす中に自分の男を追いかけて縋り付く情感溢れる悲しいシーンも良かったです
何より仲代達矢と岩下志麻の熟年ベッドシーン
岩下志麻さんがポロリする訳ではありませんが
妖艶な芝居はさすがです

北海道の開拓の歴史にこの囚人達の話はあちらこちらであり、歴史的に有名な話ですが、そこに人間の情念と愛憎を上手く絡めた五社英雄監督らしい迫力ある演出で魅せるドラマでした

北の螢といえば森進一さんの歌が私は映画よりピンと来るんですね
この作品の劇中にも流れるんですか森進一さんの歌声に乗って阿久悠さんの詩が極寒の地の人間ドラマを悲しく表現されてて凄くいいんです


「アポロ11 完全版」

2022-01-04 14:45:00 | DVD&ビデオ&テレビ(地上波/CS)





今年最初に見たのがこの作品
年末にやってた作品を録画していたんですが、これは劇場の大スクリーンで見たかったですね

アポロ11号が月面に着陸したミッションを打ち上げ直前から帰還までを当時の未発表映像や音声だけで構成されたドキュメンタリー映画
事故やトラブルを扱ったものでなく偉業を扱ったドキュメンタリーなので劇映画のような緊迫感のようなものは無いが、人類史上記念すべき出来事を余計なナレーションを排除してアポロ11号の乗組員と地球のNASAとの交信を目の当たりに出来る作品
しかしそれ以上にCG?と思えるクリアで美しい映像に私は目を奪われました

打ち上げられて上昇していくアポロ11号の真下から捉えた映像や青い地球を背景に切り離されて行くロケット、月面から見える地球…綺麗に描いたような美麗な映像やどこから撮った?見たいなアングルなど目から鱗のような場面もあればニュース映像のような粗い映像もあるが、70ミリ画面やまたはIMAXのような巨大スクリーンで見たら感激もひとしおな場面が多い作品です

打ち上げ計画の立ち上げや乗組員のその後とかそういう事には触れず、単純に打ち上げから帰還までだけを追ったわかりやすい作品でした


「野獣処刑人 ザ・ブロンソン」

2021-12-28 15:44:00 | DVD&ビデオ&テレビ(地上波/CS)




今年最後の映画レビューになりますかね
数年前にシネリーブル梅田で公開されてた作品
チラシ見た時に「あれっチャールズブロンソンの未公開作品でもやるんかあー?」と思ったら何とブロンソンのそっくりの役者が主演の新作アクション映画だった…

で、csで放送されてたので今回鑑賞したのですが、筋はチャールズブロンソンのデスウィッシュシリーズそのままに、街ではびこる悪人を成敗していく影の殺し屋という「狼よさらば」テイストの作品
キーボードの音色の音楽がなんと言っても80年代風 
懐かしいB級アクション映画を見てる感じで個人的に好きです
わかりやすい設定に先の読める展開
これぞB級アクションと言うのを見せてくれます

抗争に巻き込まれて流れ弾に当たって半身不随の車イス生活になった少女と母親の元に毎月大金が送られてくる
当然その足長おじさんは主役のブロンソンことロバートブロンジーで、彼が撃った弾丸が少女に当たった可能性が高いから、罪滅ぼしに毎月そっと大金をポストに入れている
全く予想通りの展開!(笑)
様々な悪党を成敗してそして最後は麻薬組織のボスと対峙する
しかしボスを筆頭に出てくる悪人の小物感がいかにもと言う感じです
ブロンソンのそっくりさん映画と言われても仕方ない程、B級アクションあるある映画で目新しさは全く皆無だが、逆に安心して見れる映画でこう言う映画は私は好きよ(笑)


「化身」

2021-12-07 16:43:00 | DVD&ビデオ&テレビ(地上波/CS)




黒木瞳さんの宝塚退団後の実質スクリーンデビュー作品ですね
初めての鑑賞です

文芸評論家の中年男が垢抜けない若いホステスを自分好みの女に変えようとする
食事に誘い肉体関係を持ちマンションを買い与えた上に店を出す資金も用立てる
しかし女は見る見る内に綺麗になりバタ臭さい女からから洗礼された女に変わって行くのだが、同時に自立し中年男からも去っていく…

1人の女に金を使いやがて失って行く男を演じた藤竜也が哀愁を感じさせる芝居を見せてくれます
なんぼでも金を使うまさにバブル時代の男って感じで、こんな人夜の街には当時ちょいちょい居てたと思います
男のエゴで女を自分の元に囲い、輝かしてやがて逃げられてしまうと言うイカレこれな藤竜也を慰める梅宮辰夫の「俺たちは渡し船見たいなもんさ…」と言う言葉になんか無理矢理納得して諦める藤竜也が弱々しく映る
これ男の一つの姿でもあり、やはり逞しいのは女性なんやなと改めて感じる訳であります
先日見た「ひとひらの雪」もそんな感じでしたな
どちらも男の負け!見たいな結末(笑)

黒木瞳さんのオールヌードが話題になった作品ですが、それに隠れて阿木燿子さんもオープニングから藤竜也との濃厚な絡みを見せてくれます
中年になった目線からは若いけどスレンダーな黒木瞳さんより肉感的な阿木燿子さんの方が…良さげです(笑)
宝塚のイメージを覆す全編に渡ってのフルヌードの濡れ場は今の若い女優さんでここまで出来る人は居ないでしょうねー
そんな事を感じさせてくれます
まさに熱艶でございました
当時からR-18の作品だけに性描写が注目されますが、男目線から藤竜也に注がれる悲哀な姿が1番印象的でありました



「ひとひらの雪」

2021-11-06 01:17:00 | DVD&ビデオ&テレビ(地上波/CS)





この作品はリアルタイムで劇場ではなくレンタルビデオで新作として借りて見ました
私が20歳の時に見た印象は正直あまり面白くなかった印象だけ残ってて、あまりジュディオングさんのエロい歌詞の主題歌が流れるエンディングシーン意外は覚えてないんですね
今回はその時以来の鑑賞でしかも50代半ばになっての鑑賞は20代では面白くなかった大人の恋愛劇が中年男の未練たらしいあかん部分を目の当たりにして、なかなか面白かった訳であります

津川雅彦演じる建築デザイナーの伊織は部下のOLと不倫関係でありながら、10年ぶりに再開した着物美人の人妻とも情事を重ねていく…
とうてい着物とはイメージのない秋吉久美子さんが憂いをたたえた人妻を演じて、津川雅彦に乳輪の大きなバストを惜しげもなく揉まれ倒して、喪服をまくられ孔雀のようになって後ろからヤラれて喘ぐ艶技を見せてくれます
渡辺淳一原作だけにエロシーンは多いですね
前に見た時はあまり印象になかったけどねー

主役は秋吉久美子扮する人妻なんですけど、私は2人の女性と情事を重ねる津川雅彦が演じる中年男のヤラシさやズルさと未練たらしい部分や勝手な嫉妬といった男の情けない部分がとても良く描かれていて、そこに注目してしまいました
またこう言う役は津川雅彦さんはとてもハマってるんですよね 
この映画見た感想は一言

二兎を追う者は一兎をも得ず(笑)






「異端の鳥」

2021-10-15 16:31:00 | DVD&ビデオ&テレビ(地上波/CS)





前から見たかった作品
テレビ画面での鑑賞

ナチスによる迫害を避けるために田舎に疎開した少年が悲惨な目に遭う…
一言で言えばまさにそのものの何ですが、
人間の持つ残酷性が表面に出た、賛否両論も頷ける嫌な映画
私は良かったですよ

とにかく少年が辿る悲惨な出来事は全て人間がなせる事です
引き取ってくれたおばあちゃんが亡くなり、少年1人が転々とする中、町の人間にリンチに合い逃げた出し、更に首だけ出して地中に埋められカラスに突かれまくり、泥水の溝に放り込まられたりもする
老人を介護してるお姉さんに助けられたら、そのお姉さんはドのつくほど淫乱で性の道具みたいにされ、司祭に助けられて、預けられた先の男は小児性愛者だった…
とにかく少年が放浪する先は全て地獄と言う救いの無い映画だが、私はどんどん画面に引き寄せられてしまいました
それは次に彼がどんな目に遭うのか?と言う興味…この映画出てくる悪魔のような人達と同じやね

この作品は戦時下と言う特殊な状況で出てくる人間の残酷面が怖いくらい描かれる
少年を虐待する人間達はイカれた人間も居るが、中には普段は普通の生活してる平凡な人と居るだろうけど、そんな人間達も悪魔のような残酷の行為をしてしまう
そんな人間の怖さを感じさせる映画
殆どセリフを言わない少年がなすがままに流されていくその姿はホロコーストの恐ろしさを代弁してるようです
しかし、人間には簡単に死んでしまう人も居れば、この少年のように地獄の中でも幸運な事が続き生き延びていく場合もあります
それが良かったか悪かったのか…?てのはありますね
169分キツイ映画ですが、一度見ておきたい作品です

鳥に白いペンキを塗り鳥の群れの中に離すと、他の鳥が一斉に攻撃をして白いペンキ塗られた鳥を殺してしまうシーンが出てきますが、まさに異端の鳥のタイトル通りの場面ですね
この鳥を少年に置き換えられたのがこの物語という風に語られてるような場合で印象的
自分たちと肌の色や、または価値観、考え方の違った人間来たら排除すると言う人間の怖さがあります

また内容もさる事ながら映像が素晴らしいです
モノクロ映像から滲み出るような冷たさを感じさせ、白と黒の硬いコントラストの画質が余計に悲惨なドラマを際立たせる
そしてシネスコを生かした画面のフレームがいちいち決まっていて、映像で行われる残虐な仕打ちと裏腹に計算されたようなフレーミングに感動しました