黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『蟲師 10』漆原友紀(講談社)

2009-11-30 | 読了本(漫画)
癇癪持ちで怪力の少年・ゲンの扱いに、周囲はもてあまし気味。
そんなゲンはある日、縫い目のない不思議な衣を見つけるが、その後、ギンコが村に現れ、どうやらゲンのことを知っている様子。曰く、彼が生まれたばかりの頃、訪れたことがあり、体の弱かったゲンに件の衣を着せたのは自分だという。その衣を作ったのはゲンの母・ゆい。彼を生む際、生死の境を彷徨った彼女は、あらゆるものから糸を紡ぎ出せる能力を持つようになり……“光の緒”、
あちこちを渡り歩いてきた男は、ある時、山で李に似た実を食べた。
それからというもの、やたらと大木の夢を見るようになった彼は、出逢ったギンコをどこかで見たと感じる。やがて、夢の中で、里ができていく様を見た彼は、それが自分の里だと知る。
その記憶からひとつの切り株を探し当て、辿りついた男だったが、その途端、足が木に。
ギンコ曰く、彼が食べた実は覚木という名の蟲で、長い間生きてきた木の記憶が閉じ込められているのだという……“常の樹”、
親子三人で何事もなく里で暮らしていた男・カオル。小さかった娘はやがて嫁に行き、妻・郁と暮らす彼は、ある日、花の匂いをかぎ、何かを忘れていると感じながら洞に入っていく。本人も気づかぬまま、何度も繰り返される出来事。そんな中で、出逢ったギンコに相談すると、それは廻陋という蟲の仕業ではないかという……“香る闇”、
葦朗の妹・カヤは、昔から不思議なくらい山のことを知っていた。ある日カヤは姿を消し、その行方を探す葦朗。そんな中でギンコは、山で人間離れしたカヤに出逢い、彼女は山の生命のすべての均衡を保つモノ<ヌシ>であると確信する。
やがて彼女は、家へと戻るが……“鈴の雫”の4編収録。

シリーズ最終巻。
終わってしまうのは寂しいですが、まだわたしたちの知らないところでもギンコの旅は続くのだと予感させる終わり方で、良かったです。

<09/11/30>


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