黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『恋歌』朝井まかて(講談社)

2014-03-26 | 読了本(小説、エッセイ等)
明治の世、良家の子女が通う歌塾「萩の舎」を主宰し、樋口一葉の師として名を知られた歌人・中島歌子。
その門人である三宅花圃は、「篠突く君」と呼ばれる萩の舎の奉公人・中川澄とともに、病床にある歌子の書物の整理をする中で、歌子の思いがけない半生を知ることとなる。
幕末、江戸の大きな宿屋・池田屋の一人娘として生まれた登世は、水戸藩士の林忠左衛門以徳と恋に落ち、反対されながらもその思いを成就させる。水戸出身である住み込みの爺や・清六を連れ、林家に嫁いだ登世だったが、以徳の妹・てつは彼女にこころを開こうとはせず折り合えない上、林は藩内の尊皇攘夷運動の内乱にまきこまれ天狗党の志士の中核となり、やがて行方知れずとなる。
やがて、てつとともに敵対する諸党派らにより投獄された登世は、天狗党の妻子たちの粛清の地獄を見ることに……

直木賞受賞作。明治期の歌人・中島歌子を主人公に、水戸の天狗党の乱により翻弄される人生を描いた歴史小説。
これまで江戸の市井のひとびとを描くことが多かった朝井さんの作品とはまた雰囲気が全然違ったお話。
あまり知ることになかった題材でとても興味深く読みました。

<14/3/25,26>


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