Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

リミットは48時間

2005-08-25 00:55:32 | Life
 映画が一本、そのまま入ったDVDが600円。コンビニでも買えますが、ネットで買う場合は送料無料・・・
 ただでさえ安いのに加えて、Amazonでさえ「1500円で送料無料」なのにこの大盤振る舞い。この価格設定はかなり挑戦的です。

 もちろんおいしいところばかりではなく、この話には裏があります。

 48DVD

 そのDVDは真空パックで届けられ、48時間後に読み出しができなくなる、言わば「時限爆弾付き」のディスクなのです。本来ならせっかく買ったものだから、手元に置いておきたいのが人情というものなのですが、このディスクはそれを許してくれないようです。

 原理はと言いますと、ディスク表面の酸化物が空気に触れることで化学反応を起こし、だいたい48時間後に読み出しができなくなると言うもの。真空パックのパッケージから出さなければ1年ほどは持つようです。
 このDVDの狙う顧客は「レンタル」の客層らしいです。オフィシャルページにもありますが、「返却不要」「いつでも見たいときに」というところが売りのようですが・・・

 レンタルの対抗商品と考えると、とたんに価格設定にひずみが生じてくるのが恐ろしいところ。実質一枚300円でレンタルしてこれることを考えると、その倍の金額と、返却不要などのメリットが釣り合うかと考えると、このあたりは怪しいところです。
 また、「48時間でゴミになるものに600円という金額を払えるのか?」という懸念もあります。もちろん映画なんて1度見ればまず二度目は見ませんので、使い捨ての娯楽と考えれば合理的かも知れません。その考え方をした場合、やっぱりレンタルで良いじゃない?という考えも否定できないですが。

 ちなみにネットでの安価なレンタルの例としては、livedoorのぽすれんといったサービスもあります。

 さて、私はこの事業の「リサイクル」への取り組みについては評価しています。
 このDVD、48時間で自動的にゴミになりますが、専用の封筒に入れて郵送(切手代等はかからない)することでリサイクルができます。
 実質返却の手間と変わらないじゃないか?という点は抑えて、最初からリサイクルの仕組みが事業プランに組み込まれているというのは良い点であると思います。

 さて、このサービスについて、すでにアメリカでは実施されています。
 先行した向こうの評判は、

 使い捨てDVDの売れ行きは低調

 ・・・えーと、日付を見てみると2003年とあります。2年前なんですが。調べてみましても、様々な記事が2004年の1月の時点で止まっており、9月17日の48DVD発売日記事まで動きがありません。こけた・・・と言うことなんでしょうね。

 すでに市場がノーを出したものをまた発売するとは。日本市場は違うと言うことでしょうか・・・

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ターゲットは引きこもり? (ぴえとろ)
2005-08-25 20:30:43
100m先のレンタル屋に行くのも面倒、部屋から一歩も出たくないって人には価値あるものかもしれませんね。

海外と国内のDVD視聴層の違いも合わせて考えれば、可能性はあるのかも。



個人的にはコストを上げて劣化品を作る考え方は好きじゃないですけど。
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客層 (kermount)
2005-08-27 00:34:22
 一回みて確実に捨てるのですから、何回でもみれると考えるともったいないが、本当はパッケも置いておきたくない。けど返しに行くのは面倒、という客層はあるのかも。・・・やっぱり引きこもりですかねえ。



>個人的にはコストを上げて劣化品を作る考え方は好きじゃないですけど。



 それは同感です。みたければ何回も買うかも?という判断なのでしょうか・・・?

 
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