Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

災害時には職場は二の次・・・意識調査

2006-08-30 19:02:47 | Life
 もう何十年も前からずっと言われ続けている中部地区の懸念材料、東海地震。私たちの「すぐそこにある危機」であると同時に、危機が叫ばれてずいぶん経つことから、半ばマンネリ化してきており、あげく「オオカミ少年」の嘘のごとく、現実味が薄くなってきているのが現状ではないでしょうか。
 遅かれ早かれ、オオカミ少年の物語のとおりに、「最後には本物がくる」のでしょうけれど。

 さて、これらの「日常化による危機感の欠如」について、効果的に危機感の再喚起を行う・・・要するに、「やっぱり地震への備えは必要だ」と思わせるセレモニーとして、「防災訓練」があります。
 実際に災害を想定した訓練を行うことによって、いざというときの対応力を高めることが最大の目的だと思いますが、やはり、災害への心構えを思い出させるきっかけという側面も忘れてはなりません。

 これらの防災訓練は、だいたい今くらいの時期に集中して行われますが、これは9月1日が「防災の日」であるから。防災訓練のおかげで、この時期は市民の危機管理に対する関心が高まりますから、マスコミにとっても災害特集を組みやすい時期でもあります。

 今回紹介するのは、日経新聞がとりまとめた地震が起きたときの会社員の反応です。

大地震時の会社員「家族無事でも帰宅」41%・日経調査

 大地震の際、家族の無事が確認できてもビジネスマンの41%は「職場からとにかく帰宅する」と考えていることが29日、日本経済新聞の「地震対策に関するビジネスマンの意識調査」で分かった。「職場で業務の回復や同僚の救助に参加する」は51%で、企業は通常の半分の戦力で、業務の立て直しを迫られることになる。家族の安否が不明だと「帰宅する」は70%に跳ね上がった。

 職場よりもまずは家族の安全が先。特に所帯を持っている既婚者の皆さんはそうでしょうね。
 では、安全さえ確認できれば帰宅しないと答えた59%は薄情かと言いますと、これがそうも言い切れない。職場の復旧が遅れて倒産でもしようものなら、そのまま「地震からの復旧後の生活」が脅かされることになります。結果的に家族に思い負担を強いることになるわけですからね。
 また、もう一つの懸念材料として、「職場からとにかく帰宅」した場合、災害直後に移動するのは困難であろうということ。安全面での不安やトラフィックの混乱は必至でしょうから、しばらく様子を見るのも一つの手ではないでしょうか。・・・心情的には難しいと思いますけれど。

 私がどうするかは、実際に起きてみないと何とも言えません。まあ公僕ですから、一時帰れたとしても、その後「一週間は缶詰かなあ」とぼんやり思いつつ、空恐ろしくなっているわけでございます。
 やっぱり、「起きるのはわかっている」「でもいつかはわからない」というのは、何とも心持ちが悪いものですね・・・


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ヒロ)
2006-09-01 00:06:13
コメント&トラバありがとうございました。

パブリック・サーバントだと、たしかにたいへんですね。
返信する
Unknown (kermount)
2006-09-01 19:40:13
この前の中越震災の時の山古志村の職員の姿が、自分に重なります。
返信する