Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

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巻き取り式電子ペーパーを”携帯電話”に

2008-01-22 21:53:02 | Technology

 とうとう、長年の夢が実現しようとしています。
 大画面の携帯電話、曲げられるディスプレイ、そして電子ペーパー・・・そんなわくわくするキーワードを詰め込んだ携帯電話が、オランダのPolymer Vision社から「商品化」されることになりました。試作機でもコンセプトモデルでもなく、実際に販売されるというのです。

 巻き取り式ディスプレイ付き携帯、2008年半ば発売へ ITmedia

 オランダのPolymer Visionは携帯電話サイズの端末に名刺2枚分の大きさのディスプレイを組み込むことに成功した。それを可能にしたのが、使わないときには巻いて収納できるディスプレイだ。

 この携帯端末「Readius」に搭載される5インチ(13cm)のディスプレイは世界で初めての巻き取り式となっており、ニュースやブログ、メールを読む際には広げて用い、それ以外のときにはコンパクトに巻き取ってポケットに収まる大きさにできる。

 搭載されているのは、白黒の電子インクを利用した電子ペーパーディスプレイ。大変薄く柔軟性があるため、使わないときは携帯電話の筐体に巻き付けるような形で収納されており、使用時には5インチもの広さに広がると言う仕組みです。電子ペーパーですので、同じ情報を表示する限りは電力を消費せず、バックライトを使わずとも、紙と同じで高コントラストで読みやすいという代物。表示切り替えの速度と白黒なのがネックですが、SonyのリブリエやAmazonのKindleに使われている事からも分かるように、電子ブックのような長文テキストを読むには最適なデバイスです。

 もちろん、大画面の恩恵は長文テキストに限らず、ウェブブラウズやメール、画像ビューワーとしても大きな効果を発揮することでしょう。

 しかしながら、この携帯の最大の売りはやはり、「巻き取り式」というギミックにつきます。もちろん、将来的に全ての携帯電話が・・・なんてことを言うつもりは毛頭無いですが、その見た目のインパクトは相当に大きいですから。しかも、それを専用端末ではなく、携帯電話に組み込んでマーケティングするというのは素晴らしい試みだと思うのです。値段的にも「ハイエンド携帯電話くらい」と明言していますので、もしかしたら結構ヒットするかも知れませんね。

 電子ペーパーが実際に普及したならば、世の中の紙事情というのは激変するかも知れません。PDFを、実際の紙と同じコントラストで見ることが出来るA4表示のタブレットが出てきたら、オフィスのペーパーレス化が相当進むのでは?と妄想しますけれど・・・どんな形であれ、魅力的な電子ペーパーが流通するというのは個人的にわくわくしますね。



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