Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

鬱病の被害について

2004-09-28 21:43:19 | Life
 鬱病と言う言葉は割と昔からあるが、最近急速に社会に認知されるようになってきたように思う。

 しかし、鬱病自体は「気分が鬱屈してやる気がなくなる」病気とみられがちです。しかし、実際にはそれだけではなく、いろいろと複雑な病気らしいのです・・・

 なぜ、いきなりそんなことを言い出したかというと、今職場にいてるんです。鬱病の人。

 そのAさんは、先月の半ばあたりから診断書を持って来て仕事を休み始め、9月1日に出てきたものの「病院に行く」と言ってその日は早退、次の日は「仕事をやりたくないので帰ります」と言い残し、結局そのまま一ヶ月の長期休暇に入りました。
 健康な人から見て不可解なのは、見舞いに行った人間から見ると、「家では普通」「良く笑うしはしゃぐ」「飲みに連れて行くと、普通と変わらない」「カラオケでノリノリ」などと、仕事を休まれて迷惑を掛けられている方からすれば「ちょっと待ってろ、いい鈍器があるんだ。一撃だぞ!」級の人生エンジョイぶりなところです。

 実際に、中途半端に残していった"その人しか分からない仕事"と、殺人的に忙しい時期が重なりましたので、残された人たちはてんてこ舞い。その上「仕事をやりたくないので帰ります」では皆さんがブチ切れるのも致し方がないところです。そんなわけで同課に残っていては、もはや職場復帰は(人間関係で)無理かと思われましたが、私どもの職場には「人事異動」というナイスなシステムがあり、ちょうど10月はその時期にかからないこともありません。そのために実際人事異動が救済的に行われるようです。
 今までは対岸の火事でしたので、今度の人事異動で私にとばっちりがかからないか心配です。

 そんな訳で今までは、いわゆる「鬱病患者に振り回された人たち」について書いたわけですが、これからは鬱病そのものについて書くこととしましょう。

 e-治療.comによれば、鬱病とは、
うつ病は何らかの原因で気分が落ち込み、生きるエネルギーが乏しくなって、その結果、身体のあちこちに不調があらわれる病気
らしいです。そして、恐ろしいことに、
日本人の5人に1人が、一生のうちで一度はうつ病を経験するといわれている
ですって!5人に1人・・・確率20%って1シーズンでインフルエンザにかかる確率よりも高いじゃないですか。鬱病ってえらく身近な病気だったのですね。しかし、ほとんど治療する人がいないという側面も持っており、やはり世間的には本来の姿を認知されにくい、鬱病で苦しんでいても、周りには理解されない病気だと言えるでしょう。

 後の細かい症状はサイトを見てもらうとして、「鬱病では無い」人のためのポイントをば。

 家族や同僚など身近な人がうつ病になったら、まわりの人は次のようなことに注意してください。

1.不用意に励まさない。

患者は「期待に応えよう」として、疲労しきった心と体にムチをうち、かえって負担になってしまいます。
頑張って!と励ますよりは、休養をすすめましょう。

2.気晴らしに誘わない。

人と一緒にいることがかえって苦痛に感じてしまうことがあります。
気晴らしに食事や旅行などに誘うとかえって悪化してしまう場合があります。

3.症状がひどいときは受診をすすめる。

心の症状で受診することは今では、特別なことではないことを強調し医師の治療を受けることをすすめてください。

4.本人の言動に注意する。

自殺を考えるほど深刻な状況に陥っている場合、言動にそのサインが現れていることがあります。注意深く見守り、自殺願望が疑われたら早急に医師などに相談してください。


先ほどのAさんの場合の周りの「飲みに誘う」「カラオケに誘う」・・・
2.気晴らしに誘わない。
全然ダメじゃん。

 では最後に鬱病認知尺度と言うサイトを御紹介します。ここは自分が鬱病でないかセルフチェックできるところです。
 ここで”疑いあり”と診断されたら迷わず医師に相談してください。
 ”鬱病は病気です”
 5人に一人が係る病気です。別におかしいわけではありません。

 精神科のドアを叩き、「自分が精神的に病気だ」と診断されるのは空恐ろしいものがありますが・・・

Microsoftの変化~SP2が雑誌についた理由の考察~

2004-09-28 01:50:26 | PC
 ここに来て、Microsoftがユーザー対応を柔軟化した。

 今月号のASCIIにWinXP SP2のディスクが付録として付いてきた時に、最初は何とも思わなかったのだが、しばらくして事の重大さに気づいた。
 実に一年以上ぶりの雑誌添付である。

 何故、この時期になってMicrosoftはSP2の雑誌添付を許したのか。同SP1、Win2000のSP4はかたくなに拒んだ事実を考えても、内部で何かがあったのは間違いないだろう。
 では一体何がそうさせたのか。正確ではないにしろ、おおむね間違っていないと思われる事実を推測するのはあまり難しいことではない。

 もともとWindowsは穴の多いOSだ。もっともそれは少々間違っている。別に「Windowsだから」穴が多いわけではない。「使っている人間が多いから」穴が見つかるのだ。
 事実、Windowsは全世界のOSの94%を占めているという。これだけ使用人口が多いなら、それだけ穴も見つかりやすいし、ハッカーおよびウイルス作者もターゲットをWindowsに選ぼうとするのは自然の流れだろう。

 そして、WinXPにメインストリームが移ってから、相次いでセキュリティホールが報告されている。それはSP2が発表された現在も変わってはいないが、SP2を適用することでその多くをふさぐことができるのは事実だ。
 だが、以前のSP1の時のように、WindowsUpdateおよびCDの注文での対応ではさっぱりと対応するユーザーは増えなかった。これはMicrosoftにとっては誤算であることと同時に歯がゆい事実であることは間違いない。それを裏付けるかのように、企業ユーザーや一般顧客に対して、あらゆる手を使いアップグレードを呼びかけている。

 つまり、Microsoftにとって、「自社のメインストリームOS」をもっとも安全にすることは至上命題なのである。

 今、MicrosoftのOS部門は苦境に立たされている。簡単に言えばWinXPの売り上げが芳しくないのである。
 簡単な事だ。Windowsが全体の94%を占めていると言っても、メインストリームであるWinXPのユーザーは、PROとHomeを併せて50.8%にとどまる。残りは2000、Me、98SEを使い続けているユーザーである。
 彼らの言い分はこうだ。
「9xカーネルはすでに枯れているし、2000は安定したOSだ。なんでアップグレードする必要があるんだ?」
 事実、98SEだろうが2000だろうが、Webやビジネスユースには全く問題ない。それどころか9xカーネルはすでに枯れており、ファイヤーウォールを導入すれば逆にセキュリティには強いという可能性もある。
 別にMicrosoftはLinuxやAppleが怖いわけではない。依然としてユーザーを明け渡そうとしない、自社のOSの方がよほど怖いのだ。

 だが状況はあまり良くはない。

 乗り換えを促進させるべきLongHornは発売が延びに延び、ついに機能を削ってまで2006年に出すことを強行することになった。Microsoftとしては、「これ以上延ばせない」と言う焦りがかいま見える決断である。
 何故そうまでして発売時期を早くする必要があったのか。それはすでにWinXPが”新製品”ではなくなっていることに他ならない。
 「2006年にLongHornを発売する」と言うことは、「2006年までの2年間は新OSのリリースが無い」ことを意味する。つまりMicrosoftとしては、あと2年間はユーザーにとって目新しさのないWinXPでしのぐ必要があるわけだ。しかしユーザーは前述のように冷ややかだ。そこで、Microsoftはカードを切った。

 ネットおよび記事だけでは十分に伝わらないSP2の周知と、それに伴う乗り換えを促進させるような魅力的な機能追加のアピール、そのためにSP2の雑誌添付を許したと考えるのが自然だろう。
 そして、今後IEのアップデートサポートをWinXPのみに限定するという、いささか乱暴とも言える決断である。

 だが、それでもなおユーザーは旧来のOSを使い続けるだろう。いくらMicrosoftが声高にアップデートを迫っても、そう、無料であるWindowsUpdateでさえまともに行われてこなかったのだ。2年前から並んでいる”既製品”に今更アップデートするよりも、「今使えている環境を使い続ける」か、「2年後に控えている”新製品”を購入する」と言う2つの選択肢がより魅力的に映るだろうからだ。

 Microsoftは悲鳴を発している。その悲鳴はユーザーに届くだろうか。Win2000ユーザーの私には、何かサプライズでもない限り多分届きそうにない。

参考記事
Microsoft、SP2のダウンロードを強化へITmediaニュース

「企業ユーザーもWindows XP SP2を適用すべき」――米MSのセキュリティ最高責任者日本経済新聞社 IT Pro

Microsoft:「安全なIEは、XPへの有料アップグレードで」ITmediaニュース

JPEGの脆弱性突いたさらに危険なコードが公開ITmediaニュース