Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

人工知能に騙される?

2004-09-13 22:28:14 | Weblog
「チャットのお相手、実は人工知能プログラム?」
Hotwired
米アメリカ・オンライン(AOL)社のインスタント・メッセージ・クライアント、『AOLインスタント・メッセンジャー』(AIM)のユーザーは近い将来、知らないスクリーンネームの相手からインスタント・メッセージをもらったら、会話に身を入れる前によく考えたくなるかもしれない。

 会話の相手はもしかすると、友人に意地の悪いいたずらができる無料サービス『チャッティングAIMボット』(CAB)かもしれないからだ。このサービスは、人工知能(AI)を利用したボット(対話型エージェント)が、当たり障りのない会話を10分間したあと、急に態度を変え、何も知らないユーザーに真実を告げるというもの。


 やられた!と思った。と言うのも、私はもともとこういう物が作りたくてプログラム言語を学習していたからだ。

 人工知能、特に会話型のものには、私は大きな魅力を感じる。何故かというと、「会話」という手段が、もっとも人間らしい活動だと思えるからだ。
 他人とのコミュニケーションの中で、もっとも相手の思っていることをつかみやすく、そして相手に自分の考えていることを伝えやすいのは、言うまでもなく会話である。そして会話は、今のところ人間にしか使いこなせないものだ。

 人間は騙されやすい。むしろ、騙されるのを自ら望むことある。
 例えば、AIBOのようなロボットに愛着を抱けるのは、心の片隅でそれが「生きている」と錯覚しているからだろうと思う。
 AIBOでそれなのだから、会話が曲がりなりにもできてしまう会話型人工知能ならば、人はその想像力を持ってモニターの中に容易に人格を作り出してしまうだろう。その人工知能の出来が良ければなおさらだ。そして、それがもしも(近い将来確実に)、人型ロボットに入ることになったら、それ以降のことは想像に難くない。

 コンピュータは意思など持たない、所詮はプログラムというハッタリだ・・・・
 常套句だが、そのハッタリを人間は楽しむ、求めている。正確には、ハッタリの向こうに作り出した、自分の中にいる相手とのコミュニケーションを望んでいる。
 そして、今は人をからかうジョークのネタにしかならないそのハッタリも、人と機械を近い将来つなぐことになるかも知れないのだ。