<管理とは電圧監視>
昨日、冬場のサブバッテリーウンチクを捻りました所、皆さんアルアルだったようですね。
Kenyがサブバッテリー管理などと言いましたので管理?は出来ないとか分からないとか、不安を持たれたようです。
そこで、本日は日常的な優しいサブバッテリー管理に付いてです。
キャンカーのサブバッテリーはご存知のディープサイクルバッテリーと成ります。
ここでは、鉛ディープサイクルバッテリーXINNENG製を例に取りお話を進めます。
ディープサイクルバッテリーは、MFバッテリーで名前のごとくメンテナンスフリーバッテリーです。
メンテナンスフリーですから、補水も不要で水素ガス発生も無く(内部で処理される)、ダイネット内に搭載するには好都合なバッテリーなのです。
但し、ディープサイクルバッテリーの中には水素ガスをバッテリー外部に排出するタイプも有りますから、要注意ですね。
【サブバッテリー管理不要項目】
以上よりXINNENGバッテリーで有れば、補水、水素ガス管理は不要と成ります。
この2項目から解放だれるだけで、搭載し接続するだけで使用可能ですから楽に成ります。
【サブバッテリー充電管理項目】
①、出来るだけ、100%満充電を図る。
言葉で言いますと簡単ですが、キャンカーに搭載されたサブバッテリーではこれが難題なのです。
この100%満充電が週に1回、月に1回でも達成出来ますと、サルフェーション除去が出来、サブバッテリーはリフレッシュされ長寿命が期待出来ます。
②、何ら昇圧補器類を持たない走行充電では、100%満充電は出来ないとお考え下さい。
③、フックアップ充電ですが、これも過充電防止優先の設定がされており、通常では100%満充電は達成出来ません。
すぐれ者充電器ですと、充電電圧を高圧に変更は出来るのですが、各自自己責任で切り替えはお願いします。
因みにサブバッテリーは過充電には非常に弱く、短期間で極板劣化から短寿命に終わります。
④、キャンカーに於いて割と簡単に入手出来る充電システムはソーラー発電で、100%満充電が出来ます。
こんな青空ですと、無音で何時でも理想の補充電を行い100%満充電が可能なのです。
ソーラーコントローラーの充電設定は各メーカーが工夫していると思いますが、一般的なディープサイクルバッテリーが要求します、充電電圧 14.5Vまで昇圧し充電してくれます。
何度も言いますが、充電電圧が14.5V出ませんと、100%満充電は出来ません。
この辺りは電気の原理原則、不変の法則です。
*充電関係の管理項目は、100%満充電を目指す!
これに尽きると思いますのは、100Ah(アンペアアワー)ディープサイクルバッテリーでも100%満充電されて初めて100Ahの容量と成ります。
100Ahディープサイクルバッテリーが80%充電では、その容量は80Ahでしかないのです。
【100%満充電時のサブバッテリー電圧】
最初にお断りしますが、バッテリーの充電状態を測定する方法、機器は無いのです。
バッテリーは化学変化で起電しており、その化学変化量を直接測定する手段が無いのです。
あくまで代用特性を使い、演算、置き換えて残量表示しているに過ぎないのです。
尚、BM-1の名誉の為に付け加えますと、総ての残量計メーカーも同一なのです。
従いまして現実的には、電圧、残量計から充電状態を推察します。
①、走行充電 → 通常13.2Vまでしか電圧が掛かりません。
ディープサイクルバッテリーの充電電圧 14.5V以下ですから100%満充電には成りませんが、80%程度の補充電が可能です。
②、フックアップ充電(すぐれ者充電器)
通常設定の充電電圧 → 13.6V
同じく14.5V以下ですから、100%満充電は出来ませんが、残量計は100%を表示する場合も有ります。
③、ソーラー発電 → 14.5V 0.5Aを3時間以上維持します。
ソーラーコントローラーの各メーカーにより差は有ると思いますが、現状のサブバッテリー電圧に0.2~0.5V程度上乗せした電圧を掛け続け、14.5Vまで昇圧して行きます。
サブバッテリー電圧が低い時は、流れる電流は大きく成ります。
ここまで見て来ますと、100%満充電はソーラー発電しか達成出来ないようです。
<サブバッテリー電圧変化>
ここでは、100%満充電出来るソーラー発電でのサブバッテリー電圧を見て行きます。
尚、各電圧表示は福島電気が事業譲渡しました、(株)アートマックス製のソーラーコントローラーを基本に進めます。
①、現状サブバッテリー電圧に0.2~0.5V上乗せした電圧を掛け、14.5Vまで昇圧して行きます。
14.5Vに達しますと、この状態を3時間維持します。
その時の電流は、0.3~0.5A程度まで低下して来ます。
鉛バッテリーは充電が進みますと、内部抵抗が上昇し電流は流れ難く成ります。
例を挙げますと
充電電圧 14.2Vを示し電流は1.0Aまで低下して来ています。
残量計は既に100%を表示していますが、実際は100%満充電とは言えません。
この後、更に充電電圧は14.5Vまで上昇します。
14.5v 0.3~0.5A状態を3時間維持しますと、100%満充電と判断しフロートモードに入ります。
このモードに入りますと、13.6Vを維持し僅かな補充電 0.3~0.5A程度を流します。
従いまして、ソーラー充電中の100%満充電電圧は、13.6Vと言えます。
その後、日が暮れソーラー発電が期待出来なく成りますと、約1~2時間でサブバッテリー電圧は12.9Vまで低下します。
これはソーラーコントローラー、その他補器類に暗電流が放電される事と、鉛バッテリーの本来の起電力である電圧まで低下するのです。
充電が入らない状態でのサブバッテリー電圧は、12.9Vと言えます。
この辺りが複雑なのですが、電圧としましては100%満充電を行わない場合でも電圧は、12.9Vを示す場合が有る事です。
この場合はサブバッテリーを使用、放電させますと、短時間で電圧が低下して来ます。
可成り長く成りますから、本日はこの辺りにしますね。
今日のまとめは
ソーラー発電で100%満充電条件は
14.5V 0.5A 3時間以上
フロートモードに入りますと
13.6V 0.3A
充電が無く成り、1時間以上経過すると
12.9Vに成ります。
この条件に当てはまり始めて100%満充電と言えるでしょう。
尚、健康な鉛ディープサイクルバッテリーに於いてとの条件が付きます。
放電は明日にさせてください。