<タイヤはナノレベルのコントロールが大切とか>
連日の雨も上がり、快晴に恵まれています。
今日以降は晴天が続くようで、各地にお花を求め行楽地にお出掛け予定の方も見える事でしょうね。
(*^_^*)
そんな今日は、アスファルト路面で何故タイヤが滑るか?に付いて浅くウンチクを捻ります。
車をそれなり整備し、走行会に備えましても雨の一つも降りますと、全ては台無し水泡に帰するのです。
とは言いましても、整備したのであの程度で済んだとも言えるのですが・・・・
まずはアスファルト路面で本当にタイヤが滑るの?とお思いの方も見えるかも知れませんね。
ホント、雨が降りますとタイヤのグリップ力は半減するのです。
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白塗装したばかりのアルミホイールも、こんなに汚れました。
加速時は1速では、簡単にホイールスピンに至ります。
サーキット走行ですから、それなりに急加速はするのですが、1速は動き出しのみに使える程度なのです。
鈴鹿サーキット 南コースは直線距離が短いコースですから、殆どの場所が2速での走行と成ります。
2速で直線を加速しますと路面状況にも依りますが、エンジン回転数5,000rpm程度でホイールスピンが始まります。
タイヤを滑らさないよう、細心のアクセルワークが要求されます。
また、コーナーは遠心力が掛かりますから、直線の加速以上に細心の注意を要します。
ここで滑りますと、車両スピン、コースアウトに繋がります。
レース好きはコースアウトを芝刈りとか言いますね。
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【何故雨が降ると滑りやすいか?】
BSさんのカタログから拝借したのですが、路面とタイヤ間に水が介在し、タイヤが浮いた状態に成りグリップ不良、滑りに繋がるようです。
タイヤの劣化も影響するのですが、左側の図は水に依りタイヤの一部が路面に接触しているのみで、滑りやすい状態と言えます。
反対に晴天時は水が介在しませんから、タイヤが路面に接地する面積は向上しグリップ力も大きく成ります。
この状態をタイヤが路面に吸い付くようだと、表現する場合があります。
BSさん辺りでは、このタイヤ(トレッド)接地性を向上させる為に、トレッド材料をナノレベルでコントロールし水の影響を最小にしています。
具体的にはウエット向上ポリマーをシリカ粒径を小さくし、ウエット性能、燃費、耐摩耗性向上を図っているとの事です。
良く聞く話ですが、アジア辺りの格安タイヤと国産ブランドタイヤとの差が分からないから、格安タイヤを購入される方もお見えのようです。
しかし、小生の経験則的には、雨の高速道路、下りカーブでアクセルを離した場合にタイヤグリップ力差を感じ取る事が出来ます。
そう言いましても、あまり無理はしないで下さいよ。
試した所、ガードレールに衝突したと言われても、当方は一切関知出来ませんから、あくまでも自己責任でお願いしますね。
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そんなタイヤですが、我がType Rのタイヤはと見ますと、これはもう~滑って当然とも言える代物なのです。
【タイヤ製造月】
<フロントタイヤ>
製造ロット(赤四角部)表示を見ます。
JKD4511と表示が有ります。
Jは日本生産を示します。
KDは生産工場記号です。
次の45は45週目を表し、9月生産と成ります。
最後の11は、2011年生産を表示しています。
従いまして、フロントタイヤは7年前生産なのです。
当時、1本 3万円はしましたから、そう簡単には交換出来ません。
最近のお値段を調べてみましたが、4本ですと10万円仕事に成りそうです。
この辺りがモータースポーツはお金が掛ると言われ、人気が低迷する遠因でもあるのでしょうね。
<リアタイヤ>
更に古く、2010年生産なのです。
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勿論、摩耗状態を示します、スリップサイン(赤丸がマーク)は出ておりません。
しかし、7年以上も経過していますから、トレッド表面は劣化が進み所謂、タイヤが風邪を引いた状態です。
トレッド表面はカチカチで、路面の凹凸に合わせ、食い付く性能は殆ど失っているでしょう。
青丸はトレッドショルダー部が欠けています。
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まぁ~お恥ずかしい限りですが、滑って当然とも言えるタイヤなのです。
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セミレーシングタイヤを履いたテンロクType Rは、同じコース、ラインを走りましてもアンダーステアーが殆ど出無いのです。
回頭性が良いと言いましょうか、グッグッと回って行くのです。
そんな事も分かっては居るのですが、反骨精神でズリズリタイヤで何とか上回りたいと思うのです。
勿論、ABS以外の電子デバイス無しのType Rで何とかと・・・・・
今回、しっかり縁石に乗ったのか、タイヤのサイドウォールまで接地した痕が有ります。
一応、コース幅は目一杯に使用し、縁石にも乗りの走行だったのです。
しかし、やはり雨には勝てませんね。
そうは言ってもタイヤだけの勝負も面白く無いですよね。
走行会は順位は関係無いのですが、走り出しますと血が騒ぎますよね。
やはり滑るタイヤで、薄氷を踏む位の走行が満足感に繋がるのかと・・・・
タイヤがナノレベルコントロールされたとしましても、耐久劣化が進みますと、太刀打ちは出来ないようですね。
やはり、10年間、スリップサインが出るまでは、初期性能を保証したタイヤは出来ないのでしょうか?
この領域は国産タイヤメーカーにしか出来ない技でしょうね。
出現を楽しみに待ちながら、ズリズリタイヤでスリップサインが出るまでは楽しみましょうか。
サーキット走行は、限界を超えた場合の安全マージンは大きいですから、ある意味安心なのです。
しかし、公道ではこうは行きませんから、充分注意が必要な事は言うまでも無いでしょう。
こんなウンチクも、自身のタイヤコンディションを知り、安全走行する小さな知恵ですよね。
キャンカーに置き換えますと、過積載はどんなに新品タイヤを短期間で交換しても耐荷重オーバーでは、その影響はスリップには比較出来無い重大因子と成りますから要注意ですね。
<参考> ブリヂストン