こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

明日からはステイホーム

2020年11月20日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと
今月もあと10日。来月ははや師走。なんだか、とろけたような一年だった。私としては新しい職場に馴れるのに必死だったけど、この間には実にいろいろなことがあった。でも、すべては新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が重いベールとしてかぶさっていた。私にだけではなく、世界中に。
この間、感じたことは医療機関というのは恒常的に患者さんにひつようとされているということ。当たり前の話だが、”COVID-19以外の医療を必要とする人”というのはいて、元来そのために存在している病院がCOVID-19という新たな負荷を持ってしまったわけで、これは大変なことだった。そして、患者さんにとっても大変なことになってしまった。

一例を挙げると、腎臓移植を受けた人は、定期的に生検を行って移植した腎臓の状態を調べなくてはいけない。生検の組織診断は病理医が行うが、緊急事態宣言の期間中、生検診断の依頼がぱったりなくなった。臓器移植を行う施設では、移植を受けた患者さんが増えれば増えるほど、生検数は増えていく。もちろん、一生生検を受けるわけではなく、頻度はだんだんと減っていくのだが、毎月数件の移植腎の病理診断を行なっている。臓器移植を受けた人は、COVID-19の感染リスクが高いので、落ち着くまで、ということで目立った症状の出ない人は、定期的な生検は先延ばしにしたわけだが、症状がなくても顕微鏡でみると少し病的であることもある場合が少なからずある。このような時は免疫抑制剤を調整しなくてはならないのだが、その機会を逸したことになる。症状があるかもしれないのに受診を控えるということは、早期発見早期治療の観点、特に医療経済的にもよくないのだ。

話は飛んでしまうが、そんなわけで、COVID-19で医療崩壊を招いてはいけない。COVID-19の感染拡大は何としても防止しなくてはいけない。外で飲み食いした人が家にCOVID-19を持ち帰るなどということはあってはいけないのだ。まあ、こんなこと、ここであーだこーだ書いたところで、飲みにいく人が読むわけなくて、そんな人がコロナを家に持ち帰って誰かにうつしてから、”あれ?かかっちゃったよ”てなことになるのだろう。

そんなわけでコロ健、明日からの3連休、家でじっとしているつもり。
勉強もしないと

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