京都大原紫葉工房便り

京都洛北・大原の里のしば漬屋から、毎日!情報発信。

星新一・ショートショート

2008-05-30 08:45:43 | 妻!日記
今朝の京都新聞朝刊より



なんと!
かのSF小説ショートショートの大御所
星新一氏の没後十年を節目とした
作品のアニメ化(特集番組)が非常に話題を集めて
今週から定時放送に!

毎週月曜 夜10時50分から~
NHKにて放送されているそうです。





すごい!
そんなすごい番組をやってたのに
この2ヶ月見過ごして来たなんて~
ショック



何を隠そう
私、星新一氏のファンなのでした。
短編小説って面白いですよね。
寝る前とかにさっと読めるし・・・

近頃ご無沙汰していたので
上手く説明できませんが
星さんの小説は
短い時間で読者の心をぐーっとつかんで
最後、意外なオチで〆る、という・・・
読み終わったあと
なんとも不思議な気分になって

良く眠れるんですわ



そういえば
私立高校受験のときに
面接で「趣味は」と聞かれて
「読書です。(それほど読んではないのだけれど)
 星新一の小説が好きです。(これは本当)」
と答えました。

中学時分は
子供にも理解しやすい内容と読みやすさ
に惹かれて

高校時分は
太宰治とか、ちょっとストイック系に夢中になる時期もありましたが
(太宰氏は、エッセイの毒舌が面白い)

大学に入って
時間に余裕が出来てから
星氏の小説を読み直し
子供時代とはちょっと変わった解釈に
自分でも驚いて
改めて魅力にはまりました。





同じSF系で
筒井康隆氏の小説は
ちょっと大人向け
子供にはちょっと刺激が強かったり、グロテスクだったりしますが
(だから、子供時代は敬遠していた)
大人になってから(しかも結婚後)
読んでみたら
すごく内容が理解できる!
だたの変態エロおやじ(失礼)と思っていた筒井氏でしたが
これぞ、SFの大家!と思わずにはいられませんでした。

あと
短編小説といえば
井上靖氏のが好きです。
氏がまだ若かりし頃に沢山書かれた短編現代小説
古本屋であさって
リサーチできたものは、ほとんど?読みました。

何が好きかって
小説全体を包み込む清潔感!
本来日本人が持っている道徳観や哲学・美学のようなものが
迷うことなく描かれています。

たとえば、配偶者ある女性に恋をしてしまい、真剣に悩む姿・・・

今だったら
すぐに行動に・・・とか、ストーカー
現在人、あめもあられもないですが

触れることも出来ない
近づくことも許されない
苦悩する姿
それこそが美しいと思うのですが・・・

氏の小説は、現代人の忘れかけている何かを思い起こさせます。