京都大原紫葉工房便り

京都洛北・大原の里のしば漬屋から、毎日!情報発信。

今年も大原産の山椒塩漬け出来そうです!

2017-02-23 08:51:39 | お漬物の話

ご無沙汰しております。

本日は夕方より寒気の影響で寒くなるようですが、

今朝は雨天、とても温かくて過ごしやすいです。

 

寒い時には動くのもおっくうでしたが、

昨日から、古紙回収で7かたまりほど古雑誌・新聞を出してきたり、

家も掃除しましたし、ため込んでいた空き缶をゴミ出ししに行ったり・・・

若干春らしくアクティブに過ごしています。

 

今日は、徹夜で動き出しの遅かった次男を学校に送っていき、

ついでに、倉庫に行きました。

たぶん、今年初?かな~

山椒の木が気になったので・・・

今年は、つくしんぼうの旬も逃したくないですし・・・

(数年前から、大量に生えるようになりました。良いこと悪いこと?)

仕事を頑張ってくれている山椒の木です。

「大原産山椒塩漬け」の原料となります。

本当によく採れるので、今年もちゃんと実をつけてくれるのか心配です。

力強い根元を見て、安心しました。

すこし芽がふくらんできました。

こちらは何の世話もしないのに、ぐんぐん育ってくれて有難いです。

きっと、お隣の畑の栄養を頂いてるんだろうな~

とても丁寧に畑の世話をしてはります。

こちらも御礼肥しないとな、と思ってます。


逆説的に漬けてみる。その1

2016-09-13 19:34:20 | お漬物の話

ずいぶんご無沙汰しておりました。

紫蘇作業も無事に終わり、ひとときではありますが、のんびりとした生活をしております。

この時期の恒例、キッチンしば漬の製造。

簡易漬物器を使っての「しば漬」ですが、こちらの容器は失敗なしの優れもので、

1・5キロ~2キロのしば漬であれば、まず失敗することはないという黄金率を発見しまして、

しば漬を楽しんでおります。

 ←この容器です。

(今年、いろいろあって、この容器をなんと12個も買いました。うち2個が私物。)

初めて「しば漬」作りをしたときは、試行錯誤、ちょっとの変化に驚き、腐ってはいないものか、いちいち心配になっていたものですが・・・

成功するのが分かってきたら、けっこう退屈で、今度は失敗したくなるもの。(違いますか?)

どうすれば失敗するのか考えてみよう、ということで、今年は、逆説的な「しば漬」作りに挑戦してみました。

 

実は、次男の夏休み自由研究のテーマで、とある2種類の「しば漬」づくりをしてみたのです。

そうすると、なかなか興味深いことが分かりました。

*しば漬は、(そのほかの漬物においても、しばしば)塩分4パーセントで漬けるというのが定説ですが、

 塩分が少なかったら失敗するのか?、赤くならないのか?、臭くなるとか?むちゃくちゃ酸っぱくなるとか?

 いったいどうなるのだろう。

と、上記の事柄をテーマに自由研究を行ったのでした。

 

しかし、このとき、あいにく簡易漬物器(上記のような、透明な容器)が手元になく、仕方なく、味付け海苔の容器を使って実験しました。

重石も不安定なものであったため、段ボール箱を支えとして漬け込み、密室での作業となってしまい、全容を知ることが出来ませんでした。

せっかく面白い結果が出たのに、なんだかスッキリしない・・・

 

ですから、今回わざわざネットで容器を取り寄せて、キッチンしば漬で再実験してみることにしたのでした。

2つ容器があるので、2種類のしば漬実験。

赤しそと青しそ。

それぞれのなすび。

 

1、塩分2%のしば漬を作ってみる。味はどんなふうになるのか。

2、青しそを使ったしば漬は、一体どんなものができるのか。青いしば漬ができたら面白いなあ~なんて。

 

2つのテーマに沿って、キッチンしば漬を始めました。

長くなるので、つづきは次回投稿で。

お楽しみに…


ついに「しば漬け」がサイエンスになりました!

2016-02-26 08:58:47 | お漬物の話

2月23日の京都新聞にこんな記事が載りました。

  京都新聞HP 

普段ならば、たいして読まないであろう記事ですが・・・

「しば漬け」の文字が目に入り、一気に覚醒した私でした

そういえば、おととし位にこの小学校の先生方がしば漬のことを聞きに来られたのでした。

ちょうど私がPH試験紙にはまっていた頃で、自作の拙い実験結果をお見せしました。 以前のブログ

この記事をご覧になった皆様にもぜひお試しいただきたいです!

しば漬は、食べて美味しいだけでなく、育てるのも楽しい生き物なのです。

 

きっと「しば漬」の始まりは、夏にたまたま家にあった野菜を塩漬けしてみただけでしょうが・・・

すごく合理的な形で綺麗な色に染め上がります。

赤紫蘇は有能ですけど、自分の力だけでは真っ赤になることはできません。

また一緒に漬ける野菜が茄子ではなかったら、たいして赤くならずに平凡だったと思います。

偶然たまたまの始まりだったと思うのですが、本当に神様が結び付けたものなんじゃないか、と思ってみたりもします。

神秘的ですよね。おもしろい!

 

生野菜は放っておくと腐りますが、しば漬は上手に保存すると長期保存ができます。

火も通していないのに、なんで食中毒とか起こさないんでしょうね。

私が辻しばに来てから、一度も漬物で腹を壊したことはありません。(くさいのもありますが…)

 

納豆菌などは湯通ししても死なないそうですし、納豆食べてれば、食中毒も防げるそうです。

猛毒のフグの卵巣でしたか、発酵させると食べられるそうですね。ちょっと怖いですけど。

 

きっとしば漬の樽の中では、まだまだ私たちの計り知れないサイエンスが巻き起こっているのでしょうね。

身近にいながら、それを暴くことが出来ないから、とてももどかしいです。

(私も若!も文系です。せいぜい良さを口で伝えることしかできません。)

うちの子たちの誰かには、ぜひ化学の道に進んで、もっと詳しく調べてみてほしいと思っています。

 (日々科学の面白さを「それとなく」吹き込み、すり込んでいますが

 

 是非、京都(全国でもいいです)の理科教育のプログラムにも組み込んでもらって、興味の出た子たちにしば漬の研究をしてもらいたいです!


キッチン大原御幸 その後。

2015-09-22 08:54:43 | お漬物の話

前投稿の続きです。

9月16日にキッチンで漬け込んだ、大原御幸(茗荷と胡瓜いっぱいのしば漬)のその後です。

 

(こちらが前投稿までの経過)

 16日11時(漬け込み直後)⇒  17日11時(1日後)

基本、見ているだけです。

こちらが、本投稿からの経過です。

 18日18時(2日後)⇒  19時8時(3日後)

ここらで一度上汁を捨てました。

でも、また汁が上がってきます。

⇒  20日8時(4日後)

茄子だけでなく、胡瓜・茗荷が入っているせいか、発酵のブクブクが激しいです。

胡瓜は水分が多いから、なんだか心配です。

とても元気。

⇒  21日8時(5日後) いよいよ元気です。

酸性化が進んできたのか、赤色に変化してきました。

そして・・・

今日。漬け込みから6日後。

 22日8時

いい感じに漬け上がりました。

茄子だけのしば漬でしたら、そろそろ食卓に上がる頃ですが、

胡瓜の色づきが悪いので、ちょっと小細工してみようと思います。

 

押し替え作業。

ボールに出して、中身を混ぜ混ぜします。

まあ、悪くない出来ですが・・・

 

もみもみすると・・・

紫蘇ジュースのような鮮やかな色が出てきて・・・

胡瓜もなんとなく色づきます

これを、洗い直した漬け容器に戻すと・・・

 こういう感じに

漬け込み時の約半分の量になってしまいましたね。(つまみ食いはしていませんよ)

さっきまでのブクブクの勢いがどこへやら・・・

すっかり大人しくなりました。

もみもみした手は、ヨーグルト調の発酵臭と紫蘇の香り

でもまだしば漬の発酵臭とは言えないなあ。若い。

臭いのは勘弁ですが、もうちょっと野趣あふれる味にしたいので、もう1週間おいてみたいと思います。

 

 

 


キッチン大原御幸をつくりました。

2015-09-17 10:59:33 | お漬物の話

ずいぶん久しぶりの投稿で失礼します。

あっという間に秋です。

気まぐれで植えたプランターの赤紫蘇(そこらへんに野良生えしていたものの寄せ集め)にも、花穂が出始めました。

夏の強い西日にも耐えてくれましたが、だいぶんくたびれてきて・・・

水をあげても、↑ こういう感じで、もうあんまり元気ありません。

そろそろ寿命が近づいてきたようなので、ここらで収穫!

大原御幸(胡瓜と茗荷いっぱいのしば漬)を作ってみることにしました。

洗うと、しゃんとして元気復活しました。

 (洗うだけでアクが出るようですね~)

雑草と混ざったような、緑葉の多い変な紫蘇だったのですが、香りはまさしく赤紫蘇。

野菜は近所のAコープで調達しました。

みょうがは地物が出ていて安い!

茄子6割 みょうが1割 胡瓜2割 赤紫蘇1割弱 合計で約2K

塩は4パーセントで漬けました。

家庭用の簡易漬物器で作るので、材料を和え物のように混ぜ混ぜして、

団子のように丸めて、水分を絞って、容器に移しました。

全部は入らなかったので、200gくらいの量は減らしました。

この容器でしば漬を作るとき、入るギリギリの量まで詰め込みますと、重石加減がちょうど良いようです。

あとは、放っておけば1週間でしば漬完成します。

 

(経過観察)   半日後       ⇒      一日後

  

やはり茄子だけと違って、胡瓜と茗荷は色がつきにくそうです。

茗荷はほんのり色づいてますが、胡瓜は元気な緑色ですね。

だんだん褐色に変化してくるでしょうが、もみ紫蘇・梅酢の力を借りないと、きれいな赤色にはならないかもしれません。

 

この容器で大原御幸を漬けるのは初めてなので、どうなるか楽しみです。


しば漬けの漬け込みが始まっています。

2015-05-25 13:45:13 | お漬物の話

とてもありがたい話ですが…

予想以上に、しば漬がよく売れており、在庫が乏しくなってきました。

本来、味付けのしば漬は、生しば漬では出せないような、ひねもの(1年以上たったもの)を使って製造しているのですが、

味しば用のしば漬も足りなくなってきました。

そういうわけで、少々フライング気味ですが、しば漬の漬け込みが始まりました。

こんなかわいらしい、苗床の紫蘇を使います。

鶏で言ったら、若鶏、ひよこです

味はどうなのでしょうか。

優しく穏やかなイメージですが、意外にも生えたてでバイタリティーあふれた味なのかもしれません。

泳いでいるなすを捕まえて・・・

スライサーにかけます。

今日のニュースで、野菜高騰、と言っていますが、

こちらのお茄子の仕入れ値は安いほう(この時期にしては?かな)だったそうです。

こういうタイミングの仕事が、後々功を奏してくるかもしれません。

さきほどの赤紫蘇のひよこ

お茄子にかけて・・・

お塩を振って・・・

混ぜます

混ぜます

こちらは、本当ならば、撹拌の機械の仕事ですが、

まだ機械の設置が出来ておらず、人力ですることになりました。

毎年、しば漬の機械は、夏期限定で設置しているのです。

そうしてできた、しば漬

茄子の和え物、みたいですね。

そうです。

しば漬って、もともと家庭料理であるだけに、(しかも昔からある)

やることはすごく簡単なのです。

分量と重石加減だけ気を付ければ、簡単にできます。

 

何が大変かというと、1年分のしば漬を貯蔵しておく場所の確保が大変です。

街中では、匂いがするから絶対に苦情がきますね。

なるべく臭くならないように、掃除することも大事です。

 

さあ、2015年しば漬がスタートしました。

今年も美味しいしば漬を皆様にお届けできるよう、頑張っていきたいと思います。

新しいしば漬で作った、味付けしば漬も楽しみです。

辻しばグレードアップしたいと思います

 

 


辻しば漬本舗 2015年 京都展出店情報

2015-02-24 11:49:31 | お漬物の話

辻しば漬本舗 2015年 京都展出店情報です 

 

新商品のご紹介もかねて、各地の京都展にお邪魔します。

京都展限定企画の商品や人気商品多数を取りそろえております。

この機会にぜひお試し下さいませ!

 

福岡三越    本日2月24日(火)~3月 2日(月)まで

伊勢丹府中店  3月 4日(水)~3月 9日(月)まで

伊勢丹相模原店 3月11日(水)~3月16日(月)まで

伊勢丹松戸店  3月18日(水)~3月23日(月)まで

 

静岡伊勢丹   4月 2日(木)~4月 7日(火)まで

 

伊勢丹立川店  5月 6日(水)~5月11日(月)まで

伊勢丹浦和店  5月13日(水)~5月18日(月)まで

函館丸井今井  5月20日(水)~5月25日(月)まで

新潟伊勢丹   5月27日(水)~6月 1日(月)まで

名古屋三越星が丘店 6月3日(水)~6月8日(月)まで

 

  皆様のお越しを心よりお待ち申し上げます。  

 

美味しい漬物をお届けできますよう、

菌(きのこ)の神様 菌(くさびら)神社にお参りしてきました

滋賀県栗東市にあります。

後日レポートしますね

 


2015年春の催事情報!

2015-01-15 11:32:06 | お漬物の話

 伝統とモダンの競演  京都展    

 

①1月14日(水)~19日(月)   於:伊勢丹立川店 7階催物場

   ただいま開催中            伊勢丹通信

 (広告品) しそ割大根・ゆず割大根 一袋260円 催事企画・限定品 

        ・・・定番商品になったらいいですね

 (新商品) 瓜粕漬・胡瓜粕漬 いわゆる奈良漬です! 

        シンプルな原材料でオススメです

        ・・・国産・アミノ酸等を使用しておりません!

 

②2月24日(火)~3月 2日(月) 於:福岡三越 9階催物会場  

③3月4日(水)~  9日(月)   於:伊勢丹府中店 8階催物場 

④3月11日(水)~16日(月)    於:伊勢丹相模原店 5階催物場 

⑤3月18日(水)~23日(月)    於:伊勢丹松戸店 10階催物場 

 

4月2日(木)~7日(火)    静岡伊勢丹 「春の大京都展」にも出店いたします

 

お近くにお越しの際は、ぜひお立ち寄りくださいませ


山椒の塩漬け・漬け込み中。

2014-11-24 09:52:53 | お漬物の話

ありがたいことに、私(妻!)の摘み取り・企画の「限定大原産・山椒の塩漬け」が完売しまして・・・

それに味をしめたわけじゃないですけど、

リクエストを頂いたこともあって、山椒の塩漬けを作っています。

今回は、自家製山椒ではなくて、神戸か九州産。

神戸の若!弟宅の山椒と、大量購入した九州の山椒とどちらか分からないですけど

ものは大粒で良質です

妻!言いだしっぺなので、製造管理は自分でします。

伏見酒蔵開きも近いし(下記参照)、年末年始の需要も大きいかな、と思っておりますが、

そんなに売れないときは、熟成させて山椒の古漬けにしようかな

おこずかいで買ったマイ重石と押し蓋ですので、

楽しく大事に育てたいと思います

 

伏見酒蔵開きのおしらせ 

 

伏見銘酒協同組合主催のとても楽しい新酒・酒蔵イベントです。

今年で11年目です。

辻しばも出張販売いたしますので、どうぞお越しくださいませ

 

第一回 平成26年11月30日(日)

第二回 平成27年 3月 1日(日)

時間 11時~15時まで

 

1、新酒の試飲  搾りたて新酒と当日限定酒 2杯(50ml各1杯) 200円

2、おとなりの鳥せい特製粕汁の販売 1杯200円

3、伏見・京都の産品販売 

   京するめ・酒まんじゅう・昆布・辻しばの漬物 

  ・・・お隣のこぶ屋さんのみじん切り塩昆布が美味しくて、私はとりあえずこれを買います

   近郊の窯元の陶器・伏見酒袋のバッグなど

   お昼までに完売するハイパー花屋さんも・・・

4、酒粕・清酒販売 

  酒粕800g500円(数量限定)長蛇の列は冬の伏見名物?かな

 

朝ドラ「マッサン」の影響で、きっと日本酒醸造にも熱い視線が注がれてることとも思います

どうぞ伏見に(大原にもね)お越しください

 


キッチンしば漬け

2014-08-31 10:40:55 | お漬物の話

6月の終わりの週、家でミニしば漬けを作りました。

一度、きちんとPHをはかって、PH値としば漬けの色の関係を調べてみたいと思っていました。

(PH・・・数値が小さいと酸性、大きいとアルカリ性っていうアレです)

野菜を漬け込んで、発酵していくことで、PH値が下がっていき(つまりアルカリ性傾向の中性⇒酸性に変化)、それに、しば漬けの色の変化が伴うことが立証されれば面白いですよね。

小学校の理科のリトマス試験紙でやる実験をしば漬けでやるわけです。

 

まあ、私はまるっきりの文系畑で、いい加減なことしか出来ないんですけどね。(ぼやき

 

ネットで買った安っぽいPH試験紙を、野菜のつけ汁に浸して、調べてみました。

本当は、PHは対象物を燃やした灰の汁で調べないと正確な値が出ないそうですが・・・

そして、試験紙じゃなくて、機械でピッっていうのがやりたいんですけどね。

まあ・・・どうやっても、素人には中途半端さがぬぐえませんので、一番コストのかからない方法でやります

 

まず、しば漬けづくり。

茄子、大きめの物、10本くらいで作ります。

これも、ネットで買った茄子だから、けっこういい値段

セレブしばです

本当は縦切りが良いのですが、大きいので、斜め切りに・・・

赤紫蘇・塩と合わせて、漬け込みます。

 

とってきた紫蘇を全部使ったので、今回は茄子10:赤紫蘇3.5:塩0.4の割合ででした。

けど、後から食べた感想で言うと、赤紫蘇の割合は0.5~1割くらいで十分です

紫蘇が多すぎると、漢方っぽい?漬物になり、色も黒紫っぽくなります。

 

茄子・紫蘇を塩もみし、重石で漬け込みますと、水分とともにアクが出てきます。

アクは茶色ですね。

 

で、アクと関係あるかどうか分かりませんが…

茄子のヘタを切った時に出てくる汁で、放っておくと白い結晶状になるやつ・・・

(ホウレンソウとかレタスとかでも出るアレ)

あれは、シュウ酸を多く含んでいるからだそうですが

 

シュウ酸⇒アルカリ性

茄子自体の水分は、はかってみると中性なのですが、シュウ酸が多く含まれるということは、比較的PH値の高い野菜になるのでしょうか。

 

そこで思いついた私の(仮説)

塩もみして、漬けて水分を抜くことで、アルカリ性物質が出ていき、PH値が下がる?

 

*ちなみに、茄子に含まれるシュウ酸は、尿路結石の石になる成分で(つまり取り過ぎてはいけない)

 一番シュウ酸が多く含まれる野菜NO1はホウレンソウで、770mg/100g中、

 茄子はそれほどじゃないけど、NO5で190mg/100g中です。

 ⇒ 資料はこちら

 

で、とりあえず、漬け込み当日にはかったPH試験紙を並べてみますと・・・

   ↓ 左から、①・②・③・④

 

(色が青いほどPH値が高い:アルカリ性)(色が赤いほどPH値が低い:酸性)

①水道水 PH6~7 中性

②茄子(切った表面) PH6~7(水道水より、やや値が低い感じ) 酸性よりの中性

③材料を混ぜて出てきた汁 PH6~7(でも、②より値が低い)

④一回アク汁を捨てた後 P6~7(③と変わりません)

 

あまりパッとした値は出ませんでしたが、アク汁を捨てると、若干酸性に近づくことが分かりました。

細かい値が分かると、もっと面白いでしょうね。

ん千円のPH検知器が欲しくなりました

 

そして、漬け込みが終わって、重石をした状態のしば漬け。

↑ 上記PH試験紙の④の状態です。

 

重石は、重量の約2倍

漬かってきたら、重石を減らす、とよく言いますが・・・

家庭用漬け込み容器で漬けましたので、バネの力で漬けることになります。

つまり、ぎゅうぎゅうに容器に詰め込むと、重石がきつくなる、ということですね。

 

さて、しば漬け作り。

この先は、ただひたすら放置していくだけになります。

実に退屈です。

これだけ。

 

むしろ、へんに可愛がったり、心配になって手を加えると、失敗します。

ちゃんと漬かっているか、ほじくりかえして調べてみたくなりますが、やめておきましょう。

心配な方は、こういう透明な容器がおすすめですよ。

色の変化も楽しめますし

ちょっとしたインテリアにもなるかもしれません

 

漬け込み一日後

茄子の皮の青紫色の発色が良くなり、若干赤っぽくなってきています。

PHは、上澄み液に試験紙を浸して調べることにします。

PHは4~5 (漬け込み時はPH6~7)

すこし酸性になりました。

見た目は何事もなく、落ち着いています。

 

あ、気になるけど、ほじくってはいけませんよ。くれぐれも。

 

そして

漬け込み後、2,3日後。

状況が分からないと、かなりびっくりするのですが盛んに泡吹いてきます

 

ちょっと怖いですよね。腐ってるんじゃないかと…

それに、白い粉状のカビみたいなものも浮いてきます。(たぶん酵母かと思いますが?)

 

でも、どうやら、これが乳酸発酵のしるしですから、ご心配なく。

気持ち悪いと思ったら、上澄み液は捨てても構いません。

そのまま放っておいても、上澄み液がフタの役割を果たして、中身を守ってくれるのでOKですよ。

 

(余談)

出てきた水分は、あふれるようなら適時捨てます。

容器の外が汚れないようなら、放っていてもOKです。

重石がきいているので、出てきたアク汁が中のしば漬けにしみこむことはありません。

また、水分を捨てた後…もちろん塩分も一緒に出るかと思いますが、足し塩はしません。

たとえ、塩分が薄くなっても、薄い方が発酵が進みやすいので構いません。

 

もし、匂いとかが気になって、冷蔵庫で漬ける場合は・・・

低温だと発酵が進みにくいので、低塩度にして発酵を促すのが良いかと思います。

 

さて、話は戻って・・・

漬け込み後、中身の状態の変化に伴ってか、

茄子の皮の色も群青色から赤っぽく変わってきます。

 漬け込み3日後

PH3

 

もう、ここまで来たら、成功ですね

 

5日後

色が鮮やかな赤紫色になってきました。

PHは2~3

すこし、数値が下がりました。(酸性に近づく)

 

漬け込み7日後

すっかり落ち着いてます。

いい意味で変化なし。

食べても良いけど、もうちょっと漬け込んで安定させます。

(漬かりの浅いものは、出すとすぐに黒っぽく変色しますので。)

 

PH2~3

もう2かな。 試験紙もきれいに赤色に染まります。

 

漬け込み9日後

 すっかり安定しております。

 PH2

だいたい酢がPH1~2

かなり酸性、酸っぱくなったことが分かります。

お目当て通り、気持ちよくPHの変化が見られましたので、実験成功ということにしましょう。

 

すっかり台所の風景になじんだしば漬けで、名残惜しいのですが、

樽出しして食べることにしました

自分で作ったしば漬けは、見てるだけで惚れ惚れしますね。

味は言うまでもなし

 

塩加減は、やはり4パーセントで良かったけど、赤紫蘇の量が多いみたい

紫蘇が多いと、ごわごわ堅いですね。

でも、紫蘇多めのおかげか、重石を外した後も、変色とか腐敗が進まなくて、良かったです

 

PHの観察実験。

子供の自由研究に最適です。

なすオンリーの塩漬や、茄子の皮だけ・実だけのしば漬け、とか、いろんなものと比較して観察してみたら、面白いと思います。

あとは、より正確な実験方法の確立をめざす、ってことですかね。

 

またやってみたいと思います

 


紫蘇刈り。

2014-07-13 14:57:18 | お漬物の話

紫蘇刈りを手伝おうと思って、ついて行きました。

写真を撮っているうちに、どんどん刈り取ってはります。

なかなかワイルドな畑です。

 

さらに上にあがって見ると、、なかなか見晴らしが良かったです

花がきれい

戻ってみると、ほぼ刈り取り終わっていました。

私は結局見ているだけ

よくまあ働く人だ・・・

なんだか悪いので、くくった紫蘇を車まで運びました。

 

お隣の畑の周りには、ミントが群生しています。

本当にいっぱい生えていて・・・

これは、もしかしたら害虫よけ?獣よけ?で植えはったのかもしれない・・・

・・・くらいに生えてます

今日の収穫・・・少ないです。

いつもは、もっとあります。


大原赤紫蘇ツアー本日開催いたしました

2014-07-13 14:31:33 | お漬物の話

本日7月13日、ここ大原で初めて赤紫蘇体験ツアーを開催しました。

あいにくの天候でございましたが、辻しば漬本舗には、18名のお客様が来ていただきました。

午前中は、自家農園のそばで、紫蘇もぎ作業。

晴れていれば、鎌で紫蘇刈りを予定しておりましたが、残念ながら畑には入れませんでした。

それでも、皆様懸命に赤紫蘇をもいでいただいて、大原の赤紫蘇の1本の巨大さと香りの素晴らしさを感じて頂けたことと思います。

昼食も、大原の食事施設で赤紫蘇やしば漬けを使った特別料理をご堪能いただいた後、午後からはしば漬つくり。

やはりほとんどのお客様が、本来の大原のしば漬(茄子を原料に乳酸発酵をしたシンプルなお漬物)をご存じなかったので、

存在を知っていただける良い機会でした。

これをきっかけに、熟成発酵したしば漬けの旨みに気付いていただけたら嬉し限りです。

最後に、あいにくの雨の中、当店施設が手狭で、多くのご参加頂いた皆様に、窮屈な思いをさせてしまったことは反省しております。

次回開催(実は全く未定)の折には、より一層お客様に楽しく学んで頂けるように、改善してまいりたいと思いますので、今後ともよろしくお願いします。 

 

 


本日の赤紫蘇

2014-07-12 10:02:26 | お漬物の話

本日7月12日朝あさ刈り取りの赤紫蘇です

左端にある鎌が、だいたい30センチなので、

赤紫蘇の背丈は50センチを超えてきました。

葉の大きさは、子供の手の平くらいでしょうか。

見ようによっては、白っぽかったり、緑っぽくも見えるのですが、

上々の出来

今週がベストコンディションではないでしょうか

 


新商品登場です!

2014-06-30 11:26:34 | お漬物の話

企画後、数年がかりで登場いたしました~

京都大原(自家農園)産・2014年新物限定

山椒の塩漬です。

 

自家農園の山椒の木は、全部で4本(うち一本は実がつかず)

それほど量はとれませんが・・・

1人で摘んで、一人で夜なべ作業で軸とりしました

 

原材料は、山椒と塩だけでいたってシンプルです

盛夏の食欲のない時でも、ご飯が食べられます

 

こういうものなのか・・・

緑の皮の中の茶色の実の部分が、カリカリ食感で・・・

そういう所も、歯で噛みしめながら楽しめます

 

商品撮影していて、頭にイメージされたのがこれ

山椒塩漬とおにぎり

さっそく頂きます

 

限定 大原産・山椒の塩漬 (名称変更有

50g入 750円で販売予定です。

値が張る印象ですけど、一回で食べる量を考えたら、意外と安いです

食後はしばらくスース―いたします・・・