京都大原紫葉工房便り

京都洛北・大原の里のしば漬屋から、毎日!情報発信。

京の冬の旅 壬生寺

2017-03-14 10:16:40 | 京都観光に役立つ?話

前投稿「京の冬の旅 島原界隈」のつづき。

2月13日のこと。

 

って、一か月経ったんかいなと突っ込まなければいけません。

そうです。文章が思い浮かばない。

いつかの投稿「逆説的に漬けてみる その1」の続きのように…

(その2は幻になってしまうのか

 

なぜだろう、と言い訳を考えてみましたら・・・

どうも、この項についての考えやら見方が定まっていないのですね。

つまり、自分の考えが持てていない、ということで。

 

「壬生」についての予備知識といえば、もちろん「新選組」でしたし、あとは新聞やニュースで目にする「壬生狂言」でしょうか。

といっても、前にも言いました通り「新選組=幕末のテ〇リスト集団」という凝り固まったイメージしか持っていませんでしたので、

新選組の聖地(といってよいでしょうか)には目も足も向けなかったわけです。

 

ここ数カ月の読書で「新選組」像はすっかり覆されたのですが、いまだモヤモヤとした形のないもので・・・

ですから、なかなか投稿の気の進まない原因になっているようです。

(以上、長い言い訳)

 

あとは、寒かったからでしょうか。体だけでなく脳も冬眠しておりました。

最近やっと少し暖かくなってきましたので、ウオーキングの再開やら、店前農園の手入れを始めたり・・・

ちょっと脳の方も活性化してきましたので、

さらさらっと投稿しておきたいと思います。

 

前投稿の「島原界隈」の散策が終わってから、壬生へ移動。

地理的には、壬生は島原の真北にあたります。

島原角屋の横にある千本通りを北上していくと壬生寺があります。

島原が五条通のちょっと南側で、壬生はほぼ四条通。

移動時間は、車で5分。コインパークの出入りに時間がかかりますけど。

私たちは、壬生川通沿いのパーキングに停めて、壬生寺方面に向かいました。

綾小路通り。洛中っぽい通りです。

そして、綾小路通りと坊城通りの交差点に・・・

新選組屯所だった前川家がありました。

いまも人が住んでいらっしゃって、なにかお商売をされていて内部が工場のようでした。

広い敷地です。

この界隈を歩いていますと、中堅観光地にしては明らかに女子率が高いようでした。

(ちゃんと二十歳前後の女の子が歩いてます。)

浅田次郎の小説「輪違屋 糸里」の副主人公といってもいいのが、こちら前川家のお勝さんです。

新選組の属していた会津藩と商売上つながりのあった商家であったことから、新選組の世話をすることになったわけなのですが、そういう流れから壬生の中ではずいぶん肩身の狭い思いをしていたそうで・・・

小説の中では、その気苦労が感じられる場面が多いです。

悲劇的でもありながら、士農工商の身分を越えた商家の女の心意気や度量がうかがえ、なかなか魅力的な人物です。

実際はどんな方だったのか分かりませんが、通常では遭遇しないような経験を多くされてきたことと思います。

(長州狩りでとらえてきた者たちを拷問した部屋とか残ってます

新選組の所属していた天然理心流はいまでも活躍されているようです。

小説の中で描かれた近藤勇は天然理心流のリーダーとしては非常に魅力的な人物でした。

天然理心流の道場を運営していくための土方歳三の知恵絞りも可愛らしく感じます。

 

さて。

前川家のはす向かいには、たぶんもっと著名な屯所「八木家」があります。

同じ敷地に、屯所餅で有名な御菓子処「京都鶴屋」さんがあるようでした。

 コインパーキング代と拝観料が馬鹿にならないので、今回は立ち寄りませんでしたが。

 

そして、今回の目的地の「壬生寺」です。

広い!でっかい!

ここが新選組の演習地になっていたそうです。

 ↑ 壬生寺の狂言堂 

右側には幼稚園があります。

幼稚園から狂言が見れる、というのが微笑ましいですね。

昔の写真には、大勢の小さな子供たちが「壬生狂言」を見ているものもありました。

新選組の隊士が祀られている壬生塚。

女子率が高い・・・

驚いたのが、芹沢鴨と平山五郎の墓の小ささです。

一番左のお墓。

なんだか切ないですね。

 

短い時間でささっと散策しただけでしたので、投稿も端折った内容となってしまいました。

いま「輪違屋糸里」を読み終えて、すこ~し壬生寺や屯所らへんに新選組の残像が浮かぶようになったかな。

司馬遼太郎「新選組血風録」を読んで、もっと印象を濃くしたいです。

題名からえぐそうなので、ちょっと抵抗がありますが。

 

そう「輪違屋糸里」の最終部分に、ひょうきん物として描かれることの多い「沖田総司」が主人公となった項があります。

こちらも、既存のイメージを打ち壊す印象的な描写でした。

 

「輪違屋糸里」ロスの私、次は「地下鉄(メトロ)に乗って」を読みましたが・・・

これは、いよいよ号泣ものでした。

「鼻水チ~ンがすごいで!」と家族に話していますが。

浅田次郎さんはすごい人だなあと思います。