勝手に映画評

私の見た映画を、勝手に評論します。
基本的に、すべて自腹です。

チャーリー・ウィルソンズ・ウォー(2007年)

2008年05月17日 | 洋画(アメリカ系)
9.11の原点。実話です。映画館での予告編や、TVCMでは、お気楽な音楽と、コミカルなチャーリー・ウィルソンの日常が見られますが、それは一部しか描いていないことが(予告編なので一部なのは当然ですが)、本編を見て認識させられました。

あの時点で、アフガニスタン紛争を解決したのは正しい判断だったと思います。それが後の9.11に繋がるとは、誰も思わなかったかもしれません。しかし、このときアメリカが訓練した民兵達が、その後、アメリカと敵対することになったのは、歴史の強烈な皮肉です。今この時に、この話が映画化されるのは、21世紀のチャーリー・ウィルソンが出現して、イラクとアフガニスタンの紛争を解決してくれることを祈っているのか、あるいは、この時の不適切な後処理が今につながっていると言うことを示し、後への教訓としようとしているのか、果たしてどちらなんでしょうね? 私は、後者だと思いたいです。

トム・ハンクスが、楽しい南部男のチャーリー・ウィルソンを見事に演じています。本人と似てなくも無いですね。さて、この映画の主人公は、そのチャーリー・ウィルソン下院議員なのですが、本当の主人公と言うか、話の黒幕(?)のジョアンナ・ヘリングを演じるジュリア・ロバーツは、見事と言う他ありません。2007年出産後初めての仕事がこの作品。しかしながら、ビキニ姿を画面に披露しています。

劇中、チャーリー・ウィルソンに関して捜査を行っている検察官のジュリアーニとは、9.11の時のニューヨーク市長のルドルフ・ジュリアーニ。何と言う因縁なんでしょうか。あえて名前を出したのは、歴史はつながっていると言うことを示そうとした、演出なのでしょうか?

予告編から受ける楽しいとか、面白いと言う印象からは全く違い、最後の終わり方は、何とも言えない終わり方です。チャーリー・ウィルソン本人の最後のコメントが、何とも言えないですね。

タイトル チャーリー・ウィルソンズ・ウォー
原題 Charlie Wilson's War
日本公開年 2008年
製作年/製作国 2007年/アメリカ
監督 マイク・ニコルズ
出演 トム・ハンクス(チャーリー・ウィルソン)、ジュリア・ロバーツ(ジョアンナ・ヘリング)、フィリップ・シーモア・ホフマン(ガスト・アブラコトス)、エイミー・アダムス(ボニー・バック)

[2008/05/17]鑑賞・投稿