“氷姿雪魄”に背のびする……しろねこの日記

仕事の傍ら漢検1級に臨むうち、言葉の向こう側に見える様々な世界に思いを馳せるようになった日々を、徒然なるままに綴る日記。

撥無とは?

2011-05-31 22:35:01 | 日記
昨夜は新星出版社の問題集で、文章題を全て解きました。でも解きっぱなしです。

今日は生徒が明後日に迎える試験の対策課題の採点に追われ、何も解いていませんが、バス停での待ち時間には少し漢字の情報やブログを見て癒されていました。

昨日の文章題で偶然書けたことばがひとつあったのですが、本当に訳も分からず書いて当たったので(勉強しながら「当たった!」と呟くと、母にいつも「籤じゃあるまいし」と呆れられます)、意味を引いてみました。

撥無・撥撫
=払いのけて信じないこと。否定すること。

問題集には
「ここに現象と本体との区別は全然【ハツム】される。」
とあります。
上の意味を当てはめて改めて読んでみると、なんとなく納得。

本当に僅かな一歩ですが、今日は何もしないままではなかったので、幸せです。

新星出版社の新しい問題集~故事・諺の誤答問題~

2011-05-29 19:28:06 | 日記
今日は、

『平成23年度 頻出度順漢字検定 合格!問題集1級』(新星出版社)

の故事・諺の問題についてです。

問題は①~④まであります。単純に見開き48問×4節です。

以下、しろねこの誤答問題です。意外と少なかったので、逆に見えるところに現れない勉強不足が不安です。


故事・諺①

1.【アツウン】の曲。
2.【カイドウ】眠り未だ足らず。
3.立てば【シャクヤク】座れば牡丹。

《解答》
1.遏雲
※「遏」の「人+L」の部分を、「ヒ」にしていた。
2.海棠
※ひさしぶりに解いたら、「棠」の記憶が薄れていて「瞠」と被り、目偏を付けてしまった。
3.芍薬
※二字とも草冠が付いた筈と記憶していながら、思い出せないので、とうとう「尺葯」などと書いた(「尺」に草冠を付けたら流石に不自然過ぎて止めた)。因みに「葯」は音「ヤク」・訓「よろいぐさ」という、実在する字。よろいぐさはセリ科の植物で、葉の重なり具合が鎧に似ている。西日本九州にあり、止血効果のある漢方(ビャクシ)になるらしい。


故事・諺②

1.往事【ビョウボウ】としてすべて夢に似たり。
2.貂なき森の【イタチ】。

《解答》
1.渺茫
※「渺」と「緲」を時々間違うが、漢検漢字辞典の見出し語を見ると、「緲」を使うのは「縹緲」ぐらい。あとは「渺」と覚えれば当面は間に合うのかな?
2.鼬
油断して問題の方の「貂」を書いてしまった。「鼬」はしろねこの記憶に残りにくい字。


故事・諺③

1.【ハクケイ】のかけたるは尚磨くべし。
2.その子乃ち【カショク】の艱難を知らず。

《解答》
1.白圭
※「圭」が分からず「硅」と書いた。「硅」は音「ケイ」・訓「やぶ(る)」ということで、全然意味が違う。「白圭」は、白く清らかな玉。白圭は磨くと元に戻るが、言葉は元には戻せない、という文脈の一節らしい。
2.稼穡
※疲れていたのか(←最近多いなあ…)、「穡」の「人人」を「口口」にしていて、後で採点するとき見たらとても違和感があった。


故事・諺④

1.月に【ムラクモ】花に風。
2.【イッサン】を博す。

《解答》
1.叢雲
※「雲」を忘れた。「叢」は「クサムラ」と読むときは「草」が要らないが、「ムラクモ」とか「ムラサメ」とかいうときは「雲」とか「雨」とか要るのよね…。
2.一粲
※いつも「一盞」と書いてしまう。「粲」は沢山の訓読みを抱える字だが、ここでは「わら(う)」の意。「一粲を博す」はお笑いぐさになることで、自分の詩文などが人に読まれることを謙遜していう表現。


以上です。
検定まであと20日。
明日から検定直前まで教育実習生の世話と、生徒の偏差値アップ対策がダブルでくるので、自分の気力と漢字の記憶が無事残るように闘います。

記事も暫くあまり具体的に書けないかも知れませんが、とにかく頑張ります。



新星出版社の新しい問題集~対義語・類義語の誤答問題~

2011-05-27 21:19:18 | 日記
今日は、

『平成23年度 頻出度順漢字検定 合格!問題集1級』(新星出版社)

の対義語・類義語の問題についてです。


対義語・類義語の問題は①~④まであります。
それぞれ見開き上下段に別れていて、

右頁に対義語・類義語の問題各5問[選択肢各10]×2セット
左頁に対義語・類義語の問題各7問[選択肢各14]×2セット

があります。
余る選択肢はありません。

以下、しろねこの誤答問題です。しろねこの場合、読みの選択肢選び自体は滅多に間違いませんが、その先、字が浮かばないことは屡です。


対義語・類義語①

1.末裔 【のうそ】

《解答》
1.曩祖
※上の「日」の部分を忘却。


対義語・類義語②

1.溢水 ⇔【こかつ】
2.男鰥 ⇔【じょそう】
3.夫婦 ≒【こうれい】
4.静謐 ⇔【そうきょう】
5.便所 ≒【ししょう】
6.不偏 ⇔【えこ】
7.奇禍 ⇔【ぎょうこう】

《解答》
1.枯竭・涸竭
※「竭(かれる)」を「喝」と間違った。枯渇する文脈で、大声で叫ぶ意味の漢字を持ってきてもどうしようもない。
2.女孀
※勉強不足。「鰥」は「やもめ・やもお」、「孀」は「やもめ」。
3.伉儷
※どちらも「ならぶ」の訓があり、「儷」には「つれあい」の訓もある。「伉」を、こともあろうに「焚書坑儒」の「坑」を書いてしまった。恐ろしい。
4.躁狂
※「躁」と「噪」をいつも間違える。どちらも「さわぐ・さわがしい」の訓あり。
5.廁牀
※普通の「床」を書いてしまった。惜しい。
6.依怙
※「依」の人偏につられていつも「怙(たのむ)」を「估(あきなう)」と間違える。
7.僥倖
※暫く解いていなかったら、「倖」の人偏を忘れた。


対義語・類義語③

1.[「嬾」の女偏がりっしん偏になった字]惰 ⇔【かくごん】
2.遊女 ≒【ひょうし】
3.冀求 ≒【しょき】
4.謙譲 ⇔【きょうまん】
5.大過 ⇔【さいきん】
6.熟眠 ≒【かんみん】
7.壟断 ≒【せんせん】
8.年甫 ⇔【きゅうろう】
9.権輿 ≒【こうし】

《解答》
1.恪勤
※答えを見ればああ、と思うが、音読みの変化球につられて「格厳」などと書いてしまった。「恪」は「つつしむ」。
2.嫖子
※「し」が浮かばなかった。難しい字が分かっているのに、常用漢字が適切なときに出てこない情けなさ。
3.庶幾
※いつも「幾」を「冀」と書いてしまう癖がある。漢文の授業でも自分が教えているのに…(涙)
4.驕慢
※集中力が既に切れていたらしく、「驕(おごる)」を「矯(ためる)」と書いていた。
5.細瑾
※元々「細瑾」が「細謹」の誤記から出来た語なので、音読みしかない「瑾」をイメージできなくても仕方ないのだが、それを更にしろねこは「僅(わずか)」と間違ってしまった。
6.酣眠
※「酣(たけなわ)」を思いつかなくて、苦し紛れに「鼾」と書いた。やっぱり違いますよね…分かってるけど。
7.専占
※同音重複に混乱し、「先専」と書いてしまった。因みに問題側の「壟断」の「壟」を、いつも「得隴望蜀」の「隴」と混同しそうになり、用心している。「壟」は「うね」、「隴」は地名。いずれの熟語も故事から成り立ちを覚えるのがよい。
8.旧臘
※解き忘れ。「臘」より、「旧」が浮かびにくい。「臘」は「くれ(暮れ)」。「臘梅」という語は「蝋」の表記も可なので、時々この2字を間違える。
9.[口+蒿]矢
※「権輿」の意味を失念し(過去問まだ流せてない…(焦)、とんちんかんな答えを書いてしまった。


対義語・類義語④

1.落魄 ⇔【けんたつ】
2.天神 ⇔【ちぎ】
3. ≒【ぼうれい】
4.興隆 ⇔【たいはい】
5.茆檐 ≒【ぼうけん】
6.碁盤 ≒【しゅうへい】
7.相剋 ≒【かんかく】

《解答》
1.顕達
※出ましたオール常用漢字。「顕達」とは出世すること。栄達。「顕」を「健」と書いてしまった。
2.地祇
※いつもそんなことはないのに、「氏」の下に「一」を付けてしまった。
3.氓隷
※字が浮かばなかった。見れば成程としか言えない。
4.頽廃
※疲れていたのか、「廃」を病だれにしていた。笑えない。因みに「退廃」という語を見ると、ろねこが高校生のとき古典の授業で『奥の細道』「平泉」を習って、「既に退廃空虚の叢(くさむら)となるべきを、…」とリズムよく本文を暗記したことを今も思い出します。
5.茅軒
※問題の「茆」は「カヤ」、「檐」は、茅ぶきの家の庇。「茆檐」は、あばら屋。となれば、解答は本当にそのまんま。表記が浮かばなかった問題。
6.楸[木+平]
※「楸」は「ひさぎ」という木の名前であるほか、「碁盤、棋局」の意がある。「[木+平]」は「碁盤、双六盤、碁」の意がある。勉強不足。
7.扞格・捍格
※忘却。「丱角」などと無関係なことを書いてしまった。過去問を流していれば、こんな阿呆なミスはしない…!


以上です。
まだまだ知らないことが沢山あるなあ…。きっと最期までそうなんだろうけど。
頑張ろう。

新星出版社の新しい問題集~熟語の読み・一字訓読み~

2011-05-25 23:50:28 | 日記
なかなか勉強も記事の更新もおぼつかない毎日ですが、今日は、

『平成23年度 頻出度順漢字検定 合格!問題集1級』(新星出版社)

の熟語の読み・一字訓読みについてです。

問題は①~③まであります。
見開き2段で熟語・一字訓読みペア×33組(つまり読み66問)です。


以下、しろねこの誤答問題です。問題の趣旨から各ペアで挙げますが、【 】で囲んである語がしろねこの間違った語です。


熟字訓・当て字①

1.估価…【估】う
2.【擣碪】…擣つ
3.遯竄…【竄】れる

《解答》
1.こか…【あきな】(う)
※「かう」と読む癖あり。
2.【とうちん】…う(つ)
※いつも読みが覚えられない熟語のひとつ。
3.とんざん…【のが】(れる)・【かく】(れる)
※「はなれる」と読む癖あり。


熟字訓・当て字②

1.呵譴…【譴】める
2.【倦憊】…憊れる
3.搴旗…【搴】る
4.[火+主]香…【火+主】く
5.【耘耕】…耘る
6.【覘望】…覘う
7.猜忌…【猜】む

《解答》
1.かけん…【せ】(める)
※「いましめる」と読む癖あり。
2.【けんぱい】…つか(れる)
※「ぱ」を「ば」と読む癖あり。連濁の有無は覚えにくい。
3.けんき…【と】(る)
※「かかげる」と読む癖ありだが、「かかげる」の送り仮名は「る」ではなく「げる」。
4.しゅこう…【た】く
※久しぶりに解いたら忘れていて、「やく」と読んでしまった。
5.【うんこう】…くさぎ(る)
※「耕耘」で見慣れているせいで、悔しくも反射的に「こううん」と書いてしまった。同様な例として、「剔抉(てっけつ)/抉剔(けってき)」「欷歔(ききょ)/歔欷(きょき)」がある。
6.【てんぼう】…うかが(う)
※「きぼう」と読む癖あり。「覘」=「うかがう・のぞく」という意から、連想して「展望台のテン」と覚えるようにしているが、調子が悪いとすぐ記憶が元に戻ってしまう。
7.さいき…【そね】(む)・【ねた】(む)
※頭に入りにくい読み。


熟字訓・当て字③

1.【娶嫁】…娶る
2.【鐫勒】…鐫る
3.【殄滅】…殄きる
4.汚[血+蔑]…【[血+蔑]】す
5.肄業…【肄】う

《解答》
1.【しゅか】…めと(る)
※「聚」と勝手にイメージがかぶって、「しゅうか」と読んでしまった。
2.【せんろく】…ほ(る)
※「鐫」の「雋」につられて「しゅんろく」と読む癖あり。
3.【てんめつ】…つ(きる)
※度忘れ。いつもは意識的に「殲滅」と区別するのに、疲れていたのか、その「せんめつ」のほうを書いてしまった。
4.おべつ…【けが】(す)
※頭に入りにくい読み。
5.いぎょう…【なら】(う)
※頭に入りにくい読み。


今夜は以上です。

漢検生涯学習ネットワーク

2011-05-23 23:28:05 | 日記
今年2月末、日本漢字能力検定協会から「漢検生涯学習ネットワーク」なるものの設立の案内と会員登録用紙が、しろねこの自宅に届きました。
これは全国の漢検1級・準1級合格者に送られているそうで、当時色々なブログで紹介されていました。

発足は今年4月でしたが、会員申込が多数だったため、会員証が届くのは5月下旬に変更になった、と漢検ホームページでもお知らせされていました。

今日帰宅すると、その会員証と会員通信vol.1が届いていました。

高坂節三理事長のご挨拶のほか、全国の漢字同好会の情報や、被災地と化した閖上(ゆりあげ・宮城県)のことなどが書かれていました。

年に数回行われる会員向け研修会は、しろねこから見て他県で遠方だと直接参加が難しそうですが、これからまたひとつ漢字の情報網が増えるのが楽しみです。